あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race Holland Season2 episode5 感想〜

先週プンプンしながらブログを書いたので、今週も見るのちょっと気が重いな〜なんて思ったのですが、もともとあんまり頑張らずにゆるくブログも書くって決めたじゃないか、見るのだってゆるくてもいいじゃないか、と出来るだけ頭を空っぽにして見ることにしました。見始めたからには最後まで見届けたい、ブログも書き始めたからには途中で投げたくない、という性分なもので…切り替えの早い性格で得をしているのかもしれません。それが良いか悪いかは皆様の判断に委ねますが…


でも今週も早々にミニチャレンジで気になることがあり、またもや考えさせられてしまいました。世界初の同性婚をしたカップルのうちの一組が登場して、もう一度結婚式をあげる、その人前式の司会として印象を残しましょうというチャレンジ自体はハートウォーミングになりそうないい題材だったかと思うのですが、印象的にするために吃音だったりトゥレット症候群(チック)だったりを「笑いのネタとして」わざと使用するのはよくないなぁ…と私は思いました。本人が昔悩んで乗り越えた症状だったとしても、今現在実際にその症状で悩んでる人が存在する中で、その症状が抑えられずに出てしまった時にそれを笑うのか、っていったらそれはノーじゃないですか。それを面白いものとして取り扱うデリカシーのなさ、好きじゃないなぁ。ep1の感想を書いた時に、オランダはdisabilityを持っているコンテスタントも出場してるのがいいところだよね、そうやってジェンダーセクシャリティ以外のマイノリティが出ることでさらに幅広い視聴者の希望になるよね、みたいなことを書いたのですが、なんだかそれが誤った方向で発揮されてしまっている気がします。もう少し番組として、視聴者にどう受け止められるか考えて構成して欲しいな…


さて、気持ちをまたリセットして。今回のメインチャレンジはメイクオーバーで、近親者だったりパートナーや友人を自分のドラァグファミリーとしてプロデュースして一緒にランウェイを歩く、というもの。各コンテスタントが気心知れた仲の人と触れ合うことで、よりパーソナルな部分が見えることもあり、好きなチャレンジです。

今回はヴァネッサが勝利を収めましたが、最初出会った時はヴァネッサがまだトランジションを開始しておらず、パートナーの方は自分の性的指向をストレートだと思っていたから戸惑った、でも人間としてとても好きになって、それから12年間一緒にいる…というエピソードもとても印象的で、メイクオーバーの技術だけでなく、パートナーとの方との深い信頼関係が伝わってきました。イタリアにルーツがあるから、とローマ神話の女神のようなルックを選んでいたのですが、品があって素敵でした。ハートを弓で撃ち抜かれて恋に落ちる演出も素晴らしい。ほっぺの金箔かわいい!

その人のルーツが伝わるようなルックだとなんだかただの綺麗な衣装よりも語りかけてくれるような気がして、グッと来てしまう。今回ケタさんもインドネシアのルーツを活かして、アジアンロイヤリティを素敵に表現していました。ケタさん本人が着ている衣装とお母様が着ている衣装、色も形も違うのにインドネシアの国旗の赤白を使っているおかげか完全に調和しているし、どちらが上ということもなく同じくらいのパワーバランスで、とても良かったです。

もう一人セーフ抜けだったヴィヴァルディはポップな色合いのニットの衣装でキュートにまとめていましたね。衣装も私の好きなゆめかわ感でしたが、メイクにさすがだなぁと思いました。ピンクと水色が左右で入れ替わってるの可愛かった!


ボトムは3人…そうだオランダは3人リップシンクとかさせる国だった!と一年弱ぶりに思い出しました。個人的にはプニさんは衣装のトラブルはあったけれど、それ以外はとても良いメイクオーバーだったと思っていたのでセーフになって欲しかったなぁ。コミックアーティストだったという亡くなったお父様の作品を柄に使った衣装、先週アルコール依存症の件でお父様への複雑な気持ちを聞いていたこともあって、芸術として昇華させることができた(しかもご兄弟と一緒に)というのはとても素敵なことだなと思いました。タビサさんは実はこのチャレンジで一番心配していたのですが、衣装がちょっと無難すぎる…ってボトムになってしまったけれど、妹さんにしていたメイクがとても素敵で嬉しい驚きでした。このプニさんとタビサの二人がuntuckedでリップシンクやるぞー!って気合を入れ直している中(そして二人とも力の入ったいいリップシンクだった!)しれっと表情を変えないカウンテス、それは余裕なのかなんなのか分からないけれど結構あなた危ういぞ…?と思っていたらやはりリップシンクでしたね。でももう、そういう熱くならないところも現代の若者っぽい感じなのかな、と思ったりもしました。前回、綺麗だけど物足りないって評価でリップシンクになって、そこでリップシンクはよくないけど総合評価では上、あなたの事がもっと見たいと言って残されていたけれど、今回も徹底して美しくあることを守り通して、果たしてジャッジの見たかった「もっと」は叶えられたのでしょうか。この番組って、ルックが強ければある程度人気は出るけれど、でもそれだけじゃやっぱり勝てなくて。ただただ「綺麗な人」で終わるのでなく、この番組に出たことで得た良い評価だけでなくて批判も、きちんと受け止めて学んで、人間として大きくなって欲しいなぁと感じました。

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さて次回予告、なんだか不穏だぞ…?初期のエピソードでたしかヴァネッサがヴィヴァルディにイラッとしていたのを見た気がするのですが(見返す元気はない)ここにきて大爆発してしまうのでしょうか、そしてフレッドもいつものバカデカ声以上に声を荒げてテーブルを叩いていたので、エスパーニャで椅子が壊れたりしていたのを見ているので大道具的にも心配です。あと3エピソードなんだから平和に行こうよ〜!!!