あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race France Season1 episode6 "Un Parfum"感想

今回はリップシンクの衝撃が大きかったので、いつもと順番が逆転しますがまずはその話をさせてください。すごかった…

 

 

 

 

I'm watching Un Parfum de Drag on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drf-106

 

 

 

 


いやー…すごいリップシンクでしたね、本当にすごかった。色々な想いが溢れて言葉にし難いんですけど…

リップシンクの曲って、シーズンの準備を進めてるタイミングだったか現地到着したタイミングか忘れたけど事前にipodか何かにまとめて入れられて支給されるそうで、ある程度事前に練習したり構想を立てられるって聞いたことがあるんですけど、これはどこまでが事前に考えられていたのだろうか、なんてことをぼんやり思いました。ロリータちゃん、直前に「帰るべきなのは誰?」という質問で全員から名前を挙げられて、自分自身も「だったら自分だよ…」と答えてしまうくらい打ちひしがれてしまっていて、かなりメンタルもきつい状態だったと思うんですけど、その精神的な底に至った故に剃刀を持ち込むことを思いついたのか、それともその前からこの曲が自分がボトムの時に来たらやるぞと計画していたパフォーマンスだったのか…感情の昂りによって剃刀という刃物を自分に向けることが、ある意味で自傷行為のようで痛みを感じたし、日本では仏の道に出家する際に剃髪することからなんだか崇高なことのようにも感じられたし、日本に住む女性として「髪は女の命」とか言って勝手に重要視されてるからこそ余計に受け止めてしまったのかもしれませんが、とにかく悲痛な想いのようなものがひしひしと伝わってきました。

ベルタさんもすごかった…ep1のタレントショーで裸を見せた時は、どや!バァン!みたいなパワフルな脱衣だったのだけど、今回は神聖さを感じました。繊細な魂まで露わにして捧げるような裸を見せてくれて、本当に神々しかったです。ロリータちゃんが服を脱ごうとして、上手く脱げず紐に捉えられてもがくところも、どこまで計算されたパフォーマンスだったのかは分からないけれど、ベルタさんは自分なりの表現を続けるよりもそれをサポートするような動きをすることを選んで、抱き合い、お互い涙して…魂まで剥き出しにするようなリップシンクだと思いました。普段見ていたようなエンターテイメントなショー的表現とは違ったかもしれませんが、心を震わせること、胸を打つこと、魂を揺さぶることをパフォーマンスだと言うのならば、これ以上はないですよね。本当にすごいものを見た…


二人とも素晴らしかったので、ダブルステイでも良かった…でもより感情を動かしたのはどちらか?という判断なのかなぁと思います。今回、心折れる瞬間があっただろうロリータちゃんが次回も闘志を持ってチャレンジに挑めますように。いやー今まで全員に名前を挙げられて、怒って荒ぶるクイーンや凹んで投げやりになるクイーンもいたけど、こうやって静かに悲しんで、昇華したパフォーマンスで表現するクイーンは初めてなのでびっくりしました。それこそロリータちゃんはダンスクイーンなのでバチバチの踊りでリップシンクで魅了してくれる日が来るんじゃないかなんて思ってたんですけど…まさかこういう形の勝利になるとは…

ベルタさんを見送るニッキーが声を震わせるのを見て、ジャッジとしても難しい判断だっただろうなぁと思いました。ベルタさん、いつも朗らかで、親しみやすさと懐の深さが伝わってきてep1から大好きだったので、帰る際にみんなに惜しまれているのを見て、寂しくもあったかい気持ちになりました…ソアが近くに来るの待てなくてステー人に上がってハグしにいくのも良かった、ガンで闘病して、自分の人生いつ終わるか分からないから、とダブルワークをやめてドラァグに絞った際もそばで見ていてくれた盟友ですもんね…これからも仲間たちとドラァグを楽しみ続けられますように…(ドラァグレース出演の影響でたくさんオファーが増えますように!)


ところで今回のCMチャレンジのジャッジングよく分からんかった(唐突にテンションが変わる)

ランウェイはみんな素晴らしかったので、その中で靴がちょっと気になったベルタさんと、オートクチュールをキャンピィに解釈したロリータちゃんが「高級感のある一点ものの服」に真正面から表現して欲しかったと注文が入り若干減点されるのはまぁ分からなくもないのですが(でも脚長という今までにドラァグレースの通常ランウェイで使われたことのない表現を入れてきたことはもっと評価されるべきだと思う!!)(アメリカs5のフィナーレでアイヴィーーーーーウィンターーーースちゃんがやってましたね)

CMそのものは何が決め手だったんだろう…?私はその人のブランドに合ってることと、香水を使う前と使った後で変化が分かりやすいものと、その香水を欲しい気持ちにさせることが大事なのかなと思っていたので、ソアさんのとロリータちゃんのが良かったと思ったのだけど…脇の匂いにとても気を使って生きる民(婉曲表現)としてロリータちゃんのCMは涙ぐましくもチャーミングだったんだけどな…パラパラを踊るギャル最高…(パラパラではない)

実はウィナーになったパロマさんのCMが一番ピンと来なかった。おそらくフランス語が出来てフランス人の感覚だったら楽しめるエスプリの効いた展開だったに違いない。ベルタさんは楽しいCMだったけど若干散漫な印象、グランダムさんはレザーグッズが指定グッズとして入っていて、多分制作側としてはクールでフェティッシュな雰囲気(もしくはロックテイスト?)を想定していたと思うんですが、そんなのつまらん!とブッチな感じに仕上げていたのが良かったです。こういうチャレンジの中で意外性を出してくるの、この終盤だと本当勇気いるだろうけど大事なことだと思う。


というわけで、ep4では孤立感の話、ep5では病気のカミングアウト、そして今回のep6…とロリータちゃんに感情を持ってかれる回が見事に続いていて、そりゃ視聴者として応援しちゃうよね、思ったように評価が伸びて来なかったらちょっと贔屓もしちゃうよね、という気持ちです。ソアさんが「移民だから…みたいなこと言うけど、もう12年もフランスにいるやん!」みたいなこと言ってたんですけど、同時に今回のCMチャレンジが発表されて「エゴイースト!」ってみんなが叫んでいるの一人だけピンと来てなくて(CHANELのEGOISTEという香水のCMで女性たちが窓から身を乗り出して口々にエゴイースト!と叫ぶものがあったのが元ネタ)そのときはパロマさんが「まだ来て12年だし分からないんだね」なんて言ってたんですね。同じエピソードでも他の人が「もう12年もいる」と「12年しかいない」の両方で評してる時点で、すごく両面的だとと思うんですよ。小さいことでも知識や文化の基盤が違うなって気づくことを何度も繰り返しながら自分のルーツと違う場所で暮らすということはやっぱりすごく重たくて、常にどこかにまとわりついてる感覚なんじゃないかなぁって思います。だから言い訳するのを許せ、って言ってるわけじゃないし、ただ人より頑張らなきゃいけないことを認識して欲しいだけだよなぁ…と。

あと成績からするとロリータが帰るべき…みたいや感じになってたけど、ロリータちゃん今まで一度もリップシンクしてないから!スナッチゲーム回でボトム3になったりはしたけど、ウィナーこそないもののそれ以外はセーフかトップだから!成績悪くないから!!ってちょっとモンペの自分が出たりしました。ロリータちゃんマジ次回も挫けずに頑張ってくれ…次回メイクオーバーチャレンジ、親しい人が来てくれるのがブーストになってくれればいいなぁと思います。フランス、全員好きだし、箱推しなんだけど、ロリータちゃん贔屓です。よろしくお願いします。