あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race Philippines Season1 episode3 "Pop Off Ate!"感想

先月フランスのガールグループチャレンジが最高すぎたので今年度はそれを上回るものは出てこないだろうと思っていたのですが、いやはや更新とまではいかなくても100点が連発されることはあるのですね…?豊作の年じゃ…

 

 

 

 

I'm watching Pop Off Ate! on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drp-103

 

 

 

 


まずミニチャレンジがなかなかエグかったです。各クイーンに今いるクイーンたちの順位づけをしてもらって、それを全員分集計して序列を決めるという…今までもやんわりと無記名投票の多数決で皆がどう思っているかを炙り出したり、特定のクイーンが残りのメンバーを順位付けするようなミニチャレンジがあったり…はしたのですが、ここまではっきりと全員の意見が可視化されるのは初めてだったのでびっくりしました。そして、前回リップシンク組だったチューリングちゃんが2位だったり、逆に前回ウィナーだったヴィーニャスちゃんがビリ手前だったり(プレシャスちゃんが1位指名してたのに8位になるって逆にすごい)ドラァグレースのチャレンジでの評価とクイーンたちそれぞれが持ってる「つよいひと」の評価とが一致しないのがまた面白いなぁと思ったりして。ブリギディングちゃんを最下位に置いている人が多かったのが意外でした。ep1でパンデミック前にアメリカでシンディローパーや他のドラァグレース参加者とパフォーマンスしてたって自己紹介してたし、ミンティちゃんはエントランス当初は一番の強敵だと言っていたので…(9人しかいないのに12位!って言ってるの笑った)本当に最下位だと思っているのか?それともワークルーム内での確執がそうさせたのか?セーフ続きだから期待より奮わないと思われたのか?とにかくブリギディングちゃんにとって大きなチャレンジになるエピソードの幕開けだったと思います。


メインチャレンジ、ミニチャレンジで期待度1位になったプレシャスちゃんが選んだ踊れる子チームと、最下位になったブリギディングちゃんによる「じゃないほう」チームみたいな感じの見せ方にするの、制作側のいやらしさを感じましたが、ドラァグレースオタクの私は少し展開が読めてしまったぞ。あれだろ、ダークホースみたいな扱いのチームの方が勝つやつだろ?最近だとUKs3で見たぞ?とニヤニヤしてしまいました。いや先攻チームのPink Pussy Energyのほうもすごく良かったんですけど(特にヴィーニャスちゃんのお歌には惚れ惚れした!期待していた通り!)最初マスクを外して登場したりウィッグリビールしたり紙吹雪散らしたりと盛り盛りに盛り込んだ結果、今回のチームチャレンジで一番重要視されるであろう全体の統一感が薄くなってしまい少し勿体無かった部分がある中、後攻のFlexbomb Girlsの一致団結した気迫が素晴らしすぎました。いや〜前回からすっかりチューリングちゃんファンになったので、歌詞作りの時から叱咤激励しつつ本番のダンスも真ん中でパワフルに引っ張ってくれるのが頼もしかったですが、ダンスが出来ないキャラみたいにされてるけどそれだけがドラァグの魅力じゃないことを見せたらぁ!という気概のイヴァ、自分のブランドがないって言われたけど自分らしくぶつかるのみ!と全力を出したブリギディンディンディンちゃん、この人パフォーマンス慣れしてるなって納得させるレベルの高いラップとダンスを余裕を持って見せてくれるマリナ、なんか飄々としたおかしみでぴったり後ろについてくるレディモルガナ、5人とも良かったです…最後2チームでバトルになるところ最高に格好良かったですね…すき…


ランウェイも楽しかった!前回はフィリピンガールズコレクションだった背景のCGも今回は満月の夜でムード満点。こういうホラー系の課題は創意工夫を発揮しやすいと思うので見応えあって大好きなんですけど、ようやく顔とボディバランスで各クイーンが判別できるようになってきたのにそれが封じられて若干困りました。みんな良かったけど、ステージ上で三つ子を帝王切開で出産なさったプレシャスちゃんが自走する赤ちゃんのギミックをホラーかつコミカルに披露した後で講評の時に自分の辛い境遇を話して「あの一人置いてかれてしまう赤ちゃんは自分自身だ」と語ったり、ランウェイで赤ちゃんを抱き、自身もたくさんのドラァグドーターを持つシルエットさんがその慈愛の心の根源を聞かれて、自分が母親に恵まれなかったからこそドラァグでできた仲間を家族だと感じていることと答えたことなど、ランウェイ表現の根底にある大切な想いに思わず胸を打たれてしまいました…華やかな衣装を見るだけでなく、その奥に流れる想いもきちんと受け取らないといけないなぁと改めて。あとお尻を出した子一等賞なのでヴィーニャスちゃんの真っ二つルックも好きでした。


メインチャレンジだけ見ると個人的にはミンティちゃんのシャイネスさによる覇気の薄さが気になったのですが、ランウェイの評価も加わってシルエットさんとジジのリップシンク対決となりました。ジジのルック、ダメかなぁ?私はドラァグの表現には別に型があるわけではないのでまつ毛なんてなくてもいいんじゃないかと思うし「赤ちゃんマジこええ!」という感情を湧き上がらせた時点で大正解で、評価に値するんじゃないかなんて思ったんですけど…やっぱり異性装であれ、みたいな感じなのかしら…リップシンクも個人的にはジジのほうが気持ちがこもっていて良かったかなぁと思うのですが、表情の伝わりにくいメイクと、目を惹きまくってしまう衣装が曲の歌詞とマッチしなくて損をしたような気がします。いつものメイクと衣装だったら勝ってたのでは?ジャッジングでみんながuntuckedに帰された後にジジの評価は口を揃えて「もったいねぇ〜!!!」というような感じに見えたので、私も「もったいねぇ〜!!!」と声を上げてしまいました。パワフルなパフォーマンスもっと見たかったな…(シルエットさんの普段のツンとした表情から今回のリップシンクの笑顔のギャップも最高でしたが…)

 


次回もなんか歌うやつなのか?踊るやつなのか?もしやルージカル?ランウェイはちらっと見えたけど真珠テーマかな?絶対全部好きなやつ!と思いつつ、なんだか不穏な雰囲気だったのでとても心配しています。どうか怪我とか体調不良とか大事じゃありませんように…