あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul's Drag Race UK season4 episode7 "Makeover Challenge"感想

みんな大好き、メイクオーバーチャレンジ。外部から(ご家族や恋人やお友達など)呼ぶ際は隔離期間とか考えないといけないので、コロナ禍に入ってからはなかなかレアなチャレンジになってしまっていましたが、今回は内部スタッフをメイクオーバー相手に選ぶことでそこをクリアし、かついつもは見ることができない舞台裏の暖かさも垣間見ることができるような素晴らしい回になったのでした。

 

 

 

 

I'm watching Makeover Challenge on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/rdruk-407

 

 

 

 

今回のメイクオーバー相手はThe queen team…存じ上げなかったのですが普段ドラァグレースの収録の裏でクイーン達の細々としたケアをしているスタッフの方々ということで、発表された瞬間のコンテスタント達の熱狂ぶりに、どれだけ感謝され愛されているのか、どれだけ信頼関係が築けているのかということが伝わってきた気がしました。Twitterでもブルーちゃんが「彼女達の腕の中で泣いたものよ…」と呟き、スターレットも「私がエリミになって舞台裏で泣き崩れてしまった時にワークルームまで連れて行ってくれたのも彼女達だよ…」(そう、ep2のエリミ、そっけなく帰ってしまったように編集されてましたが、後日情報によると実は裏で号泣してて泣き声が響き渡っていたらしいのです…)と呟き、このシーズンだけでなくずっと収録の際にコンテスタントたちを支えていてくれた人たちがいることを知ることができて、その人たちがメインチャレンジで輝くことができる上にコンテスタント達のチャレンジの助けになれるなんて、本当に素敵なことだなぁと思いました。


どのチームも楽しそうに取り組んで、そしてどのチームも素晴らしい出来でしたね!ピクシーさんのチームだけは、これはボトムになってしまうかな…とちょっと悟ってしまったのですが(ごめんよ、パートナーのメイクのハイライトの白がちょっと強過ぎたのと、スパッツかなにか下着の黒が目立ってしまっていたので、お尻のパディングの補正も含めて肌色のタイツでもう少しカバーできたかな?と思いました。そもそもご本人に「ドラァグしてるほうが年上に見える」って言わせちゃった時点で赤信号ですよね…)ところでこのピクシーのパートナーのウェンディさんが一番の古株さんという事で今までの珍体験をレイヴンに問われて片玉収納補助業務と答えられていて大笑いしてしまいました。誰だかは考えないようにしよう…と思っていたらお友達情報によりスミンティがTwitterでそれは私です…と手を上げているのに気づいてまた大笑いした。めっちゃ最近じゃん!ep1のランプの衣装の時爪が長すぎて自分でできなくてウェンディとルーシーが一つずつ収容なさったとのこと…す、スミンティ・ドロップってそういう…ポロリって…コト…?スーパー玉出での勤労お疲れ様でございます!!(玉は出ていない)(国営放送です)


ピクシーさんのとこは一旦置いておくとして(ごめんよ!)本当みんな素晴らしくて、誰がもう1人のリップシンク組になるか全然予想できませんでした。でもウィナーはチェダーさんかダニーさんかどっちかかなぁーとは思った。

チェダーさん、安定感があるというか、危なげない出来で素晴らしかった…ウィナーになったのは、一番相手をチェダー色に染められたというか、普段のジェマさんからブリー・ゴージャスというペルソナへのトランスフォーメーションが一番見事で、かつジェマさんらしい部分も浮き上がっていたからなのかなぁと思いました。チェダーさんを一番チェダーさんたらしめてるものって、妖しいオーラというか醸し出される知性が伝わるカリスマ性だと思うのですが、それが完全に出てたもんね?メイク、衣装の変化だけでなく、ドラァグっていうのはある種の憑依なのだなぁというのが伝わってきました。


ダニーさんも良かった〜!実はとっても心配していたのです、どうしてもシグネチャースタイルのお髭をつけたいダニーさん、でもペアのミスティークさんはそれが心配で…普段からフェミニンな装いをしないタイプからこそ、そんな自分がドラァグして、髭をつけたらどうなってしまうの?という不安があったように見えて、そこにダニーさんが無理強いしてしまったらやだなぁと思っていたのですが、完全に出来の素晴らしさで納得させましたね…黄緑と薄紫の組み合わせは私大好物なのですが(プロモのダコタちゃんとかね)ペールトーンのオレンジのマーブル柄の60年代っぽい衣装はお揃いで、ウィッグや小物の色を色違いにしていて本当に素敵でした。ダニーさんがこのシーズンに出ることになった際に無理矢理お髭を剃らされたらどうしよう、と思っていたのですが、お髭を活かした素敵なスタイルをたくさん見せてくれて本当に嬉しい。ジェンダーと色使い、いろいろ混ぜて遊ぼ!みたいなアプローチの素晴らしいメイクオーバーだったと思います。


あとの3人の判断が本当に難しかった…みんな良かったし難しかったねぇ…ペッパちゃんについては、肌の色が違う人をメイクオーバーする際どういう手法を取るかって悩みどころだと思うのですが、今回は白い仮面を2人ともつけているかのような表現にしていて賢いな!!と唸りました。図らずとも普段のダニーさんの白塗りとお髭みたいな方向性になっていたのでからかわれていたのもちょっと面白かったです。そういえばep1もこの2人のミスターブロビー対決だったねって思い出して笑いましたし、ep1のペッパちゃんのエントランスも仮面使いが印象的だったもんねぇ…と回想してしまった。ウィッグの三つ編みがくっつくアイディアも素晴らしかったです。ジャッジは首から下がシンプルすぎと申していたが私は気にならなかったぞ(王様と私ルックの時のルフィルちゃんみたいに筋肉の部分にラインストーンをつけてみる…みたいなアプローチなんか面白かったかもしれない、どうかしら?)このペッパちゃんとフラーさんとのペアはワークルームでの交流もとても胸を打たれるもので、組んでいるうちに生まれた絆もいいケミストリーにつながったんじゃないかしら。


ジョンバーズさんは正直ファミリー感が足りない部分を補うためにパントマイムを入れてきているなぁというのが伝わってきて、でもそれもご愛嬌。衣装自体は私今までのジョンバーズさんのやつで一番好きかもしれない、ああいうモノトーンで素材とパターンが綺麗な服、素敵ですね〜!パンツスタイルだけどトレーンがゴージャスでとってもフェミニンに感じられて、私がレッドカーペットを歩く際に是非貸して欲しいです(いつ?)でもやはり指摘されていた通り、ジョンバーズさんならではのブランドの打ち出しという観点に置いて少し弱かったと思うし、オリビアさんのヘアやメイクをもう一歩踏み込んで欲しかったかな、と思いました。

 

ダコタちゃんはピーチ色の美しいガウンに白黒チェッカーの小物を足して崩すスタイルでこれも素敵…ダコタちゃんの使うパステルトーン、いつもほんのひと匙だけ彩度が低いというか、くすんではいないんだけど明るすぎなくて、子供っぽさがないのが好きです。ルーシーさんの肩元が結構覆われてしまっていたので髪型をもう少し首元、鎖骨、肩あたりが見えるようにしたほうが抜け感があったんじゃ…とは思ったんですけど、私だったら自分らしさのブランディングが明確かつ、ファミリー感がより出ていたダコタちゃんについてはセーフ相当だったと思います。ミシェルの言う通り、いつも同じ印象!みたいな部分はなくはないんですけど、今回のチャレンジに関しては自分の世界観に相手を引っ張り込むのが目的だからそれはプラスにこそなれ、マイナス点として作用してほしくはなかったなぁという気持ちです。


ここからちょっとあきづき・邪悪モードの邪推ですが、今回ルポール御大が審査のタイミングで不在で、ホワイト・ソルトさん仕切りだったじゃないですか(体調不良とか急用とか色々あるだろうしそれ自体は全然いいし、むしろ無理して毎回出るより休むほうがベターだと思ってます)で、今ルポール御大にとって一番の「ふーん、おもしれークイーン」枠ってジョンバーズさんなんじゃないかと思うんですね。実力とは別の部分で、話して反応を見て楽しそうに交流できているように見える相手というか。なのでルポールが不在の時にジョンバーズさんを帰してしまうとちょっと御大のご機嫌的にまずいかな…?みたいな力が少し働いていたりしないかな…?と感じました。

もう一つ、これはさらに邪悪ですが、御大は少しトランス女性に対して(「差別的」とまでは言いたくないですが)一つ壁があるような感じがあると思っていて。御大を見ているとドラァグの価値として「男性的な要素を人為的に女性的にトランスフォームさせるイリュージョン」に重きを置いているように感じることがあるのですが、そういう部分が透けて見える人が僅差でダコタちゃんを落とした瞬間、今回の判定トランスフォビックじゃね!?って炎上する可能性が多々あるわけで、そのナタを振る役をミシェルに任せたかったりしたんじゃないの〜?みたいなとても無礼な邪推をしたりもしました。この辺り完全に私の想像なので、責めるなら私の考えの下衆さだけにしてくださいね…


リップシンクも良かったと思うんだよなぁ。初めてのボトム2であるピクシーさんに対して、ダコタちゃんは三回目な分だいぶ手の内が明かされてしまっていると言う不利さはあったと思うのですが、丁寧なよいリップシンクだったと思います。とにかくフォトジェニックすぎて、映画かMVか何かを見てるような気になっちゃうんですよね…私だったらダコタちゃんはそもそもセーフ抜けだし、リップシンクもダコタちゃん勝ちだったと思うな〜…贔屓なのか、ホワイトソルトさんと気が合わないのかはわかりませんが…

ダコタちゃん、初回リップシンクからよくぞここまで残った!と褒め称えたい気持ちと、この美しい物語を最後の最後まで見たかった悔しい!という両方の気持ちです。本当に美しくて、チャーミングで、内なる闘志を正しい形で燃やしてチャレンジで出し切ってくれる素晴らしいクイーンでした。クイックドラァグで他のクイーンがワタワタ準備してる中、ヒュヒュッとグロス塗っただけじゃない?みたいな軽やかさで出てくるその小気味よさが最高にたまらなかった。二次元から出てきたかのような愛らしさで、本当、ドラァグ時からオフドラァグまで可愛くない瞬間が一個もなかったのすごくないですか?見るたびに「水蜜桃の頬」ってこういうことなのかな〜って思っていました。本当に瑞々しくフレッシュで美しい瞬間をたくさん残してくれてありがとう。


実はこのシーズンを追いかけながら本当にありがたいギフトをもらっていて。最近Twitterでお友達になってくださった方がダコタちゃんに「今週の私的マストウォッチはどこか教えて?」って毎週cameoで頼んでいらっしゃって、それをシェアして下さっていたのです(公開設定になってるとのことなので、cameo側から辿れば確認できるはず)チャレンジのことだけでなく、他のコンテスタントのここが良かったよねみたいな話だったり、ワークルームでの雑談が印象的だったみたいなことだったり、あるルックが一番好きだという話だったり、本当に率直に素直な語り口でたくさん裏話をシェアしてくれていて、ダコタちゃんのそのサービス精神に感謝、そしてそれを私にシェアしてくれたお友達に大感謝の日々でした。エクストラボーナスにさせていただいていたので今週で最後になっちゃうの寂しい…!本当にありがとうございました。長くブログやっているといいことありますね、続けてて良かった…

 


さて来週はアクティングチャレンジ!UKはシーズンの後半に何故かアクティングを持ってきたがりますね。人数が少ない分セリフは多いし大変だと思うのですが…演技を通じてどんな個性がさらに出てくるのか、期待しています。

 


ところで今回のメイクオーバーの報酬として、メイクオーバーされたThe queen team全員にもバッジが振舞われたわけですが、そんな中1人だけまだバッジを持ってないジョンバーズさん、ちょっと逆に美味しすぎない…?好きすぎる…