今週のカナザワはボールチャレンジ!みんな大好き3つのルックでファッションショーするやつです。
Estoy viendo The Weather Ball en WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/cvw-103
1つ目、2つ目のルックは既製品で良いのでそれぞれのセンス(と予算)勝負、でも3つ目のルック、これこそがこのチャレンジの見せ所なのですが、一着その場で自作しないといけないので(おそらく1〜2日くらいの期間で)結構大変なチャレンジなわけです。今回のメンバーは決してお裁縫得意メンバーが揃っていたわけではありませんが、でもみんな頑張っていたと思います。
いつもボールチャレンジはなんとなく自分の評価をメモするようにしているので、今回もまずはそこから。
まずはね〜、本当に1番手、1つめの衣装で大偉業を成し遂げたヴィクトリア・スコーン…いやさヴィクターさんを褒め称えたい!!ヴィクトリアさんはフランチャイズ通して唯一のシス女性クイーン(注:最初assigned female at birth…AFABクイーンと書いていましたがご指摘を頂いたので表記を訂正します。ゴットミクちゃんがいるもんね…)なのですが、ステージ上でドラァグキングとしてランウェイを歩いてくれるということを、もう14年もドラァグレースをやっている中で初めてやってくれました。ドラァグクイーンに比べてドラァグキングは紹介される機会が少なく、クイーンと同等に審査されるには値しないかのようにずっと無視されてきたのですが、近年ではクイーンの中でもマスキュリンなドラァグをしてランウェイを歩いて評価される人もいて、その不均衡性はなんなんだろう?って思っていたわけですね。ドラァグとは単に異性装のことでなく、ジェンダーを解体して再構築して、少しオーバーに表現することだと(私は)定義しているのですが、それがドラァグレースではほぼ"大きな枠組みでの男性"(ノンバイナリーの方、ジェンダーフルイドの方もいるのでこの書き方も慎重にならないといけないですし、近年ではトランス女性コンテスタントも喜ばしいことに増えていますが)にしか門戸が開かれていないのですよ。ドラァグを楽しんでいる人は性別問わずたくさんいて、誰でもやっていいものなはずなのに…その中にたった一人のシス女性クイーンとして戦いに行っているヴィクトリアさんが、普段はやらないドラァグキングの表現でランウェイを歩いてくれたということは、もうドラァグレース歴史上一つの大きな節目と言っても過言ではないのではないでしょうか。今回の1つめテーマ「レース」にもピッタリなルック、髪型も化粧もロマンス小説の表紙の王と言われるファビオをモチーフにしたぴったりのもの、そしてリビール(マスキュリニティを表現するふさふさの体毛!)どれをとっても素晴らしくて、これ一個で今回はトップに入って欲しい、入ってもらわんと報われん!という気持ちになりました。本当ヴィクトリアさん一人にこの大革命を背負わせてしまっているのが申し訳ないくらいなのですが、ルポール傘下だとおそらくできないことをこうやってカナダまで来てやってくれて、この再出演を受けてくれて良かったなぁと心から思うのでした…今年フランスのミニチャレンジのためにドラァグキングの人が出演した時も快挙だ!歴史的な第一歩だ!とブログを書いたものでしたが、こうして少しずつでも改革が進んでいくといいなぁと思うのでした…。
ヴィクトリアさんの一つ目だけですっかり長くなってしまった。2つめのダウンのガウンも素晴らしく、3つ目の雨をテーマにした衣装も他の人が割と直接的に雨そのものやレインウェアを表現している中で、"雨に濡れたイングリッシュローズ"と一捻りした表現をしてくれたのもよかったと思います。よくやったよ…本当トップに値する、トップにならなかったら私が暴れるぞ!という素晴らしい出来栄えでした。
もう一人のトップはアイシス・膝・クチュール先生が取るものだと私は思っていたのですが…ジャッジと趣味が合わない!どの衣装も素晴らしく、3つ目の衣装もきちんと水の汚染という掘り下げが伝わる上で素晴らしいルックだったと思うのですが(s2のボールの時と方向性は似てるかもしれないけど、そこは分けて今回のだけで評価して欲しい…)前回トップに入ったラジャっちと共に二人でセーフ抜けだったので、これはep1のトップ2人がep2で二人セーフ抜けだった構図とも似てるし、カナダのジャッジはあんまり同じ人に勝ちが偏らないように狙ってるんじゃない〜?という予想を深める感じになりました。まあいい、セーフなら充分だ、あんまり勝って強敵扱いされて落とされるのもアレだし、序盤はとにかくボトムにすらならなければいいのだ…
そんでシルキーの衣装ってそんなによかったっけ(辛辣)
一つ目の衣装は黄色いレースが可愛くて、でも足を曲げた時に太もものパディングが浮いて見えた気がしたのが気になって。二つ目の衣装は高級感があってとても良かった。三つ目は…一人だけポップにまとめていたのはすごくよかったと思うのだけど、上に来てる豹柄のレインウェアはすごくよかったけれど下に着てる茶色の服はもうちょいなんとかならなかったのかな…と思いました。胸元の縫い目の雑さとか色とか…デザインもそれこそカットソーっぽい形よりも、伸びのいい素材でバンドゥかビスチェみたいな形にした方が可愛かったのでは…と思いました。あとパンツ履いてた?履いて???まあ型紙を忘れたとおっしゃっていた中、色々頑張ってたと思うし、アイディアは随一だったと思いますがですが、私の中ではアイシス先生がトップなので…(諦めきれてない)
雨感が少し薄かったかな?と思いつつ、全体をうまくまとめたラジャっちはセーフ抜けは妥当だと思います。表で一番寒そうだからって理由で二つ目を三角にしてごめんよ、本当は好きだよ、そのウィッグ最高に似合ってて可愛いよ…。
ボトムはヴァニティさん、リタさん、アニータさんの中からどうなるかな〜と思ったのですが、ヴァニティさんが抜けたのは結構意外でした。一つ目と二つ目の形が似てたのと(両方素晴らしかったのだけど!)一つ目と三つ目の色がブルーで近かったので、3ルックのバリエーションを見せる際に印象があまりガラッと買えられなかったのが惜しかったかなぁと思いました。リタさんは2つめの衣装はもうちょっと褒められて欲しかった、3つ目はちょっと伝わりづらかったよなぁ〜、アニータさんはオリジナルシーズン同様ちょっと作りに手作り感が出てしまってたのが惜しかったです(でもリタさんが言うほど、ヴァニティのよりアニータの衣装のほうがひどいよ!とは思わなかったのですが…)私だったら三つのルックのバリエーションの豊富さを加味して、総合点でリタさんをセーフ抜けさせたかなぁ…まあヴァニティさんアニータさんがボトムになっていたとしても、ヴァニティさんとリタさんはep1でトップになってるので、どのみち返される第一候補はアニータさんだろうなぁ、と思ったのですが。リタさんがシルキーに「残してくれたら悪いようにはしないけどぉ〜?」って交渉してたのよかったです、こういうお代官様に小判チラつかせるムーブが出てくるとオルスタらしくなってきた!ってちょっとニヤッとしてしまいます。人間臭い動き大好き。
リップシンクはシルキーがカメラをうまく活かした動きをしてた…と最大限好意的な言い方をしますが、ちょっとヴィクトリアさんのやりたいこと・行きたいところを潰してる感じもあって若干もっと周りを見てステージ使おうや!と思ったりもしました。ヴィクトリアさんの活躍を守る会なので私の中のモンスターペアレントが顔を出している。でもステージ上の存在感は抜群でしたね。ヴィクトリアさんはどうしてもオリジナルシーズンの負傷を思い出してしまって、膝…膝…とドキドキしてしまうのですが、大技も入れつつよく動いていたと思います。
ダウンアンダーからの唯一参加・今シーズン唯一のミスコンジニアリティ参加…という存分にその愛され力を発揮していったアニータさんが帰ってしまうのは寂しいなぁ、次から後半戦に入るので、ここで愛嬌のある癒し系が帰ってしまうのは今後の戦いがバチバチになるのを予感しているようでなんだかちょっと構えてしまいます。ここまでわりとカナダらしい、和を尊ぶ流れでジャッジングもエリミもワークルームの雰囲気も来ているので、できればこのまま行って欲しいなぁ…UK vs the Worldのときにこんな感じになるのかな〜って当初想定してた流れの感じになってるような気がして、わりと心安らかに見られているので、最後まであんまり感情のジェットコースター的展開にならなければいいなぁと思います。あとエリミ2回、お気に入り2人(膝先生と膝お嬢)がピンポイントで抜けたらちょっと干からびちゃう…たのみまっせ…
あとワークルームで「どのシーズン見た?」みたいな話してる時に、意外と見てないのがあったり、途中でやめちゃったーみたいな人が多くて笑った。やっぱり全部見てる方が少数派だよね…リタバガさんは全部見とると言っていたけど、これはベルギーのホストの打診があったから参考にするため全部見たのか、それとも打診前に全部見た私と同類のオタクなのか…どちらだろう…?