あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race Italia Season2 episode8 "Grand Finale - Italia Season 2"感想

イタリアもついにファイナル!昨シーズンは1エピソードの尺が長い…とぜえぜえ言っていた気がしますが、今年は同じくらいの尺のフィリピン(こちらはさらにuntuckedも別立て)で体力がついていたのか、割と余裕を持ってシーズンを味わえたような気がします。去年は6epしかなかったのにドラマが濃かったのに対して、今年は割と純粋にコンペティションそのものを集中して見られたのも良かったなぁと思います。

 

 

 

 

Estoy viendo Grand Finale - Italia Season 2 en WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/dri-208

 

 

 

 


最終エピソードまでミニチャレンジをやるの、珍しい気がする〜と思いつつ、最後までツイスターゲームのような体を張ったチャレンジ、楽しかったです。こうやって和気藹々とみんなでミニゲームで親睦を深めているのを見るの好きだったな(男体盛り以外は)前半はネヘレニアちゃんがミニチャレンジの女王!みたいな感じだったのに、後半オーラちゃんが巻き返してるのも面白かったです。今回はプチノワールさんが勝利して、商品がスクーターなのもなんか可愛かった。いいよね、なんか本来の勝負事は置いておいてわちゃわちゃ楽しんでるの…


さてキアラとのティータイムや、それぞれの大切な人からのビデオメッセージや、プリシラがオフドラァグでワークルームに激励にくる時間など、少しセンチメンタルになる瞬間も挟みつつ、最終チャレンジはオリジナルの曲に合わせてMVを撮るというチャレンジ!去年はルポールの曲を使っていましたが、今年はオリジナル曲を作ってもらえて幸せだよなぁと思います(ルージカルもオリジナル曲だったし、予算をちゃんとかけてもらえるって幸せなこと…!) オーラちゃん命名で4tune(フォーチュンと4人のtuneを掛けている)という素敵なグループ名になったのもグッときました。

私はエントランスでオーラちゃんが一節歌ってくれた時から、できるだけ多く歌うチャレンジがありますようにと祈っていたし、ルージカルでネヘレニアちゃんの歌を聴いてまた聴きたい!ファイナルまで残って!と思っていたし、やはりルージカルでプチノワールさんのダンスを見てもう一回伸び伸び踊れるパフォーマンスチャレンジが欲しいなぁと思っていたし、ダイアモンドさんはいつもしれっとこなしてくれるので(絶対裏で努力をたくさんしてるのに、それを見せずに余裕に見えるところが白鳥のようで素晴らしい…)いい4人がファイナルに進んでくれたなぁと思います。

基本的に2人組に分かれて歌っている感じだったのですが、ルージカル回でトップを争った2人であるネヘレニアちゃんとプチノワールさんの組と、この番組で正式にドラァグ親子の契りを結んだダイアモンドさんとオーラちゃんの組という分け方なのがまたドラマチックでいいなぁと思いました。あとルージカルの時もそうだったけどコーラスで聞かせてくれるのがいいよね…!

最初オフドラァグでワークルームに集まるところから始まり、ドラァグ姿になってワークルームで踊りまくり、最終的には仲間たちの待つステージに行ってパフォーマンスする…という感じで、同じ構成のエスパーニャのs2フィナーレを思い出しました。もうちょっとパフォーマンス中の全員のルックを見せておくれ…!という気持ちはあるのだけど、でも最後は全員でステージを作り上げる、一緒にフィナーレを盛り上げるぞ、というこのスタイルがとても大好きです。


ちょっと順番は前後しますが、昨シーズンの覇者、エレクトラ・バイオニックちゃんが王冠とセプターを持ってやってきてくれて、あ、それ甲子園の旗と同じで返却式なんや…と思いました。毎シーズン作ってそれぞれにあげればええやんか…それはそうとしてエレクトラちゃん、相変わらず美しかった…なんというか、唇の端を少しだけ上げるくらいの笑顔だけで人を魅了できる美しさですよね…


ファイナルランウェイも4人とも素敵だった〜。バレエのルーツを大切にして、白鳥と黒鳥の二面性を表現したルックのプチノワールさん、ドーリィな魅力をコミカルに表現してくれたオーラちゃん、マスカレードを思わせるような蝶の小道具と華やかなピンクが映えるダイアモンドさん、シンデレラのオマージュだということがすぐ伝わってきたネヘレニアちゃん…もちろん4人だけでなくて、初期離脱クイーンたちもそれぞれ素晴らしいルックでランウェイを歩く機会がもらえてよかったです。(ジョフレさんの衣装は今年残念ながら亡くなられたティエリー・ミュグレーの作品のリメイクで、カナダs2で私の推しが同じ衣装を着た時に著作権意匠権の関係でインスタにもお写真があげられずファッションフォトルビューでもお写真無しでの批評だったので、今回はどうなるかなと思っていたらあっさりお写真あげていたので拍子抜けしました。アドリアナちゃんもお写真あげておくれよ〜!!)


ファイナルリップシンクに進めるのは3人だけ、ということで残念ながらプチノワールさんの敗退がここで決まります。いやだって残りの三人は今までリップシンクすらしてないもんね、今シーズンはダイアモンドさんが圧倒的、みたいなことをずっと呟いていましたが、思い返してみたらオーラちゃんもネヘレニアちゃんも素晴らしいトラックレコードだった。本当レベルの高いシーズンだったよなぁと改めて実感しつつ、それこそリップシンクで評価されるのであればプチノワールさんだって勝ち目が間違いなくあったと思うので、残念だよなぁと思いました。日頃の鍛錬で磨いた(長年のバレエの経験があり、普段はダンス講師をされているということで)パフォーマンス、何度でも見たいと思うくらい鮮やかで好きでした。


ファイナルリップシンクに入る前にミスコンジニアリティの発表ということで、ルキーシャ・ルバンバちゃんが入ってきた途端に場の空気がパッと明るくなったのに笑っちゃった。本当すごいコンジニアリティ力…!

さて誰になるかな、サポーティブだったあの人とかいつも笑顔のあの人とかかな…とか色々考えてたんですけど、私の第一予想だったネヘレニアちゃんが受賞することになりました。だってあれだけ常に分かりやすく感情表現して、楽しさが伝わってくる人、そりゃ好きになっちゃうでしょ?2シーズン続けて明るくおちゃめでチャーミングなキャラクターの人が受賞してるのも、なんとなくイタリアらしいところなのかな、と思いました。昨シーズンに続いてサッシュつけてお祝いしたと思ったら一瞬で「これからファイナルリップシンクだから外して〜」って言われるのちょっと面白いと思うんだけど。どうにかならんのかこのシステム。


ファイナルリップシンク、全員華やかで素敵だった〜!スプリットで魅せるネヘレニアちゃんも良かったし、ずっとしっとりと大人の魅力のダイアモンドさんもセクシーでよかった。最後オーラちゃんの「よっこいしょ」感あるディップで終わるのも可愛かったし、その後全員で後ろに並んで手をつないで上に掲げるのも、ファイナリストだけじゃなくて全員で称え合っている感じがとても好きでした。(でもみんなそれぞれリビールして、床に脱ぎ散らかして、そのまま戴冠式に移行するの、ちょっと自由だな…と思いました)


毎回チャレンジできっちり結果を出していて、この人が報われなかったら嫌だなぁ、と思っていた人がきちんと報われる世界線でよかったです、ダイアモンドさんの優勝で終わってよかった…!ダイアモンドは傷つかない!!!この番組に以前に築いてきたキャリアの蓄積もあったと思いますが、この番組に出るために準備を重ねて来たことが細部からも伺えて、そういう人が評価されるのは嬉しいなぁと思います。勝利も手にして、新しいドラァグドーターも増えて、本当に得るものの多いシーズンだったんだろうなぁ。もちろんRunner upの2人、ダイアモンドさんのドーターになったオーラちゃんも、ミスコンジニアリティを獲ったネヘレニアちゃんも、それだけでなくファイナルに進めなかった全てのクイーンそれぞれスタイルが違っていて、昨シーズンよりもその魅力が伝わってくるようなシーズンで、よかったなぁと思います。(昨シーズンの最後、スタッフ総出でカーテンコール的にお祝いしてるのがアットホーム感あって好きだったのでそれがなかったのは寂しいですが)あと花火ね花火。華やかでいいよね、盛り上がるよね…


いいシーズンだったので、シーズン3の予定が薄いという噂を聞くのは少し残念ですが、また期間を空けてでもやってくれたらいいなぁと思います。保守的と言われるイタリアの空気に少しでも風穴を開けてくれていますように、そしてその穴から少しずつ風通しが良くなって、この番組が復活する際にはもっともっと自由な機運になっていますように。これだけ素敵なクイーンが集まってくるような土壌がある国なので、のびのびと愛され、活躍できるような環境であってほしいなぁ、そう思うばかりなのでありました。