(日本からは鑑賞しづらい番組のレビューをネタバレありで書いていますので、ご注意ください!メインチャレンジであるフロアショーはyoutubeで見られるので、感想の途中にリンクを貼っておきます)
前回アボーラが奈落に落とされ、安らかに眠れ…なんて書いたんですが、全然休んでくださらなかったんですが!!
何事もなかったようにしれっと笑顔で帰ってくるアボーラ。何?根性試しチャレンジで誰かがしくじったら戻れるワンチャンあるよ、みたいな説明だったから、もしかしたらそういう感じで帰ってきてくれるかもみたいな気持ちはなくはなかったんだけど、そういうのもなく普通に帰ってきたので、え?なんで?ってなりました。ep1がハロウィン回だからTrick or Treatということで、アボーラにはTreatを、他の人にはTrickを…という趣向のようですが…そっか。拍子抜けはしましたが、初回で帰らされるべきではないレベルの高い人だし、もっとルック見たかったし、うれピ〜!(切り替えの速さをアピールしようと変なテンションになる私)
今回のはS1 ep1"Wickedest Witch"をインスパイアした魔女ルックチャレンジ。衣装に加えて靴をデザインして、フロアショーではリップシンクでその靴をアピールしろというもの。準備に入るために度胸試しであるフライトフィートを越えないといけないのですが、これが今回「優勝した人が誰かにおハゲの呪いをかけることができて、かけられた人は用意していたウィッグやヘッドピースなしでルックを披露しないといけない」という特別ルールで、ホットな戦いになりました。なんと辛いもの耐久チャレンジということで、文字通りホットホットです。
韓国人だから辛いもの余裕だし〜!なんて言ってたホソさんも中盤であっさり「無理!」と諦める中、戦いはアボーラとエリカの一騎打ちに…この二人、前回の処刑候補の二人だから意地の見せ合いみたいになってるし、アボーラは自分が戻ってきたことをみんな気に入らないだろうから自分が勝つしか呪いから逃れる方法はないと思ってるし、エリカちゃんは舐めんなよこっちの根性見せてやらぁという、過去何度もエクスターミネーションチャレンジを乗り越えてきたファイティングモードに入ってるし、二人とも鼻や口から色々なものを出しながら熱い戦いを見せてくれました。勝ったのはさすがのエリカちゃん。もう本当エリカちゃんのガッツはすごいよ…敬服しちゃう…
戦略的にいくならヴィクトリアとかの強い人を狙うべきやろ〜と何人かに裏で思われつつも、熱い戦いの最中にちょっと舐めたような態度を見せたアボーラが呪い先になりましたが、これがちょっと面白い展開になるのでした…
それぞれのフロアショーと、靴とルックのアピールタイムを見ての感想です。(youtubeからぜひ見てみてくださいね!)
メリッサ…メリッサがこんな特殊メイクで老婆の表現をしてくるとは思わなかったので嬉しい驚き!でも髪の毛と靴に飾られた花がフレッシュすぎたのが、老いた顔とのギャップで個人的にはピンと来ませんでした。特に前半のドレスみたいなのは良かったんだけど、後半脱いでレオタードになってから、老いてる部分と素材のテカテカ感と生き生きとした花のアンバランスな感じが気になってしまったというか…顔と体の表現のギャップが気になりました。いっそ枯れた花にするとか、綺麗な花から生気を吸い取って枯らしてしまうみたいなパフォーマンスの方向性だったらどうかな〜なんて思ったりもしました。
アボーラ…エリカちゃんからのおハゲの呪いが逆に怪我の功名になって、スカートからの螺旋の模様を頭にもペイントして生かすという新しいスタイリッシュな魔女スタイルを産んでいたと思います。絶対ただウィッグをかぶっているよりも視覚効果が高まって良くなっていたと思う。特にスカートの広がるシルエットが美しかったので、頭がシンプルになったことによってそれがより映えていたと思います。黄色の肌と蛍光ピンクの差し色も良かった。乳からクリームを搾り出すパフォーマンスは最初よく分からなかったのですが、靴にあしらわれたホイップクリームのような装飾を見て納得しました。
イヴァ…分かりやすく正統派の魔女を真正面からやってきたなぁ、という印象。鷲鼻、ギラリとした目など顔面のインパクトが強くて、顔芸がひたすら凄かったですが、魔女といえばの小道具である箒を使ってのリズムに乗ったパフォーマンスが良かったと思います。最終的にドレスをズタズタにしてボディヘアを見せてくれるのもありがたい(?)。靴もタトゥーアーティストが練習用に使う皮膚を繋ぎ合わせた素材に、血飛沫かのような赤のペイントと血管のように走るグリッターがとても素敵でした。
エリカ…エリカちゃんの得意分野、二次元から出てきたようなポップな魔女だったなぁと思います。集合体恐怖症の人はちょっと見てて辛かったのでは?個人的には髪の毛や服につけたキャンディをさらに靴にも使うのはちょっとトゥーマッチというか、安易な進め方かと思って、もう一捻り欲しかったと思いましたが、いも虫を食べるパフォーマンス、鎌首を口に入れて吐くところ、それをまたグラスですくって飲むところ…みたいな部分がドラギュラの求めるfilthの要素満載で効果的でした。
アストラッド…白目がなくなって黒目だけになっちゃうコンタクトレンズ使い、好き〜!ツノもつけて、靴もヒヅメの形にしていて、人間というより別の動物との融合感…魔術に魂を売った結果他の動物に変えられてしまった、みたいな物語が感じられるようで好みでした。ナチュラル感ある素材、特に顔周りのレース?ブレード?みたいなやつがとても好き。
ケンドラ…西洋のいわゆる魔女としてイメージされる姿でなく、呪術師のようなスタイルにして独自性を出していたのが素敵でした。アフリカンプリントの色味も独特で素敵、ウィッグを使わないスタイルも素敵、だったのですが、靴が全体の中で一番良くない…という評価はまあ納得、衣装と微妙に合わないエナメル感が気になったのと、パフォーマンスがよかったがゆえに、靴が全然印象に残って来なかったのですよね…(というより上半身がとても良かった分下半身とのバランスが良くなかった気が…)ただパフォーマンスはめちゃくちゃ良くて、踊りで呪いをかけるタイプの魔女という感じで、終始楽しそうに表現していて素敵だなぁと思いました。
ヨヴスカ…個人的には魔女の固定観念を破壊しつつもちゃんと魔女だったので、いいルックだと思っていました。まどかマギカとBLEACHの破面のミクスチャーのようなイメージを感じたのと、お菓子の家かのようなスカートと貼り付けられたミントキャンディでヘンゼルとグレーテルの魔女の要素もあるのかな?と。本当に惜しむらくは、靴をアピールしろって課題なのにパフォーマンスで靴が見えなかったんだなぁ〜!!靴自体も荒削りだけどそんなに悪くなかったと思うんですが。なかなかあのピンクのカラートーンで魔女を表現し切れる人、いないと思うんだよ…!
ホソさん…ソウルイーターやフェアリーテイルからインスパイアされたという、マジカルニャンコ魔女。魔法のスティックからシャボン玉が出るというファンシーさを含めて、オンラインゲームのキャラクターのような魅力のある魔女だと思いました。ちょっと既存の魔女のイメージからは逸脱してたからどう取られるかな?と不安もあったけれど、ネズミたちの死骸で作られた靴を含めて好評だったので良かった良かった。暗闇の中でシルエットだけ浮かんだ時ですでに、ホソさんだって一発でわかるのは本当にアイコニックで素晴らしいなぁと思います。
ヴィクトリア…魔女は何度もやっているので違うことをやらなきゃ、と考えなきゃいけなかったのが大変だった、と語っていましたが、靴も骨など分かりやすく怖い素材を使って、ネクロマンサーといういい表現に行き着いていたと思います。自分の潰れた片目が瓶の中に入っていて、そこから物を見るというアイディアが素敵。長年荒野を彷徨ってきた感じが出てていいですよね、ちゃんと顔だけでなく、肌にもシミを飛ばしたりして、衣装やボディにもちゃんと汚しを入れてきてるディテールの細かさがルックの説得力を増すのだなぁと実感しました。
ココ…前回がミイラで白の布きれがヒラヒラするような衣装だったので、それをちょっとリピートするような色と素材感だったのが惜しいな〜と思いつつ、帽子の裏側がタロットカードの集合体になっているようなディテールが好みでした。もう少し汚し感があっても良かったのかも、綺麗すぎかもと最初は思ったのですが、全員の中で一番現代的で、今この世界に生きている魔女なのかな、と考えると理解できます。アルビノのワニをイメージモチーフにしたということで、無機質な感じで性別も不詳、そして一番性格が読めなさそうというか、善の魔女なのか悪の魔女なのかも分からないという謎めいた感じが良かったです。
というわけで、靴の弱さからケンドラ、そして靴をアピールできなかったことからヨヴスカがボトムになったわけなのですが、さっきも書いたけど私はヨヴスカの魔女ルックが独自性があって好きだったのでここでの脱落が悲しい〜!!本当前回もリップシンクチャレンジなのにカボチャ頭で口元見えないし、今回も靴見せるチャレンジなのにパフォーマンスでアピールしないし、そういうところが本当にもったいなくて…!批評の後戻されたコルドロンでもケンドラはなんだか余裕で「帰るのはアンタだからね!」なんて言って、言われたヨヴスカも笑ってる…みたいな感じで、もっと私は見たかったので切なかったです。心の中でずっとヨッちゃんと呼んでいたよ…番組の最後の締めのところ、遺影写した後にトイレの水を流す効果音を流すの、ひどいなーって苦笑しちゃいましたが…!いじわる!!!
その他メモ
・唐突に始まった魔女の笑い選手権よかった。結局優勝者は決まらず、ベストチンパンジー賞がアストラッドに決まったの笑った。ココさんのティヒ!もズルい。
・アボーラがヨヴスカの名前が書かれた前回の投票用紙を見つけるの唐突すぎて笑った。仕込みが過ぎる。そしてボトムじゃないのにこんな非道を働いたのは誰!?みたいなウキウキ追求モードから、ホソさんが自分を救いたいがためボトムじゃない人の名前を書いたということが判明したとたんに表情が変わるアボーラ…ドラマが過ぎる…
・そして手の大きさを比べるアストラッドとホソさんを見て穏やかじゃいられないアボーラ。それくらいお友達同士でもさせてあげなよ〜気にすんなよ!と思いつつ、気にしちゃうよね、大変だなぁ…この頃お友達と「ホソさん、オタサーの姫じゃん」「サークルクラッシャーや」みたいな話をしていました(酷い言い草!!)が、渦中のアボーラやアストラッド、そしてトライアングルを側から眺める人たちを含めて、誰よりもマイペースで居続けたのが当人のホソさんで、胆力が凄いな…と思っておりました。