あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

The Boulet Brothers' Dragula: Titans Season 1 episode 5 "Zombie Prom"感想

(日本からは鑑賞しづらい番組のレビューをネタバレありで書いていますので、ご注意ください!メインチャレンジであるフロアショーはyoutubeで見られるので、感想の途中にリンクを貼っておきます)

 

今回はおそらく S1ep4 "Pretty, Pink, Fishy Drag'と S1 ep3“Zombies in Death Valley”の合わせ技で、華やかなプロムルックからゾンビに変貌するという、変身前後の過程を楽しませるというのがテーマのチャレンジで、こういうトランスフォーム系は珍しい気がしたのでとても楽しかったです。

特にプロムルックの説明の時に「あんたたちいつものグロいメイクはお手の物だろうけど、Basic Bitchメイク頑張ってね」って言われてたのがなんだか皮肉で笑ってしまった。


2着も用意しないといけないなんておなかがすくでしょ、と気を使ってくださって、フライトフィートは豚の脳味噌を食べろ!というものでした。S1の時に同じことをエクスターミネーションでやってるんだけどその時は手を使うこともNGだったので、それに比べれば優しい(そうか?)、しかし様々な理由をもって動物性のものを食べないようにしている人にまでこのチャレンジをやらせるのはちょっとかわいそうだなぁと前回も今回も思いました。

今回、みんなウェーという顔になりながらも全員が本気になったのは、なんと今回「最初に完食した人は脱落免除権をもらえる」という特典があったから!

みんな嗚咽をしながらも頑張りましたが、大きなお口としっかりした顎に定評のあるイヴァ(かわいい)が勝利しました。

ホソさんとかは早食い競争じゃなくて、ごま油とお塩さえもらえてれば余裕だったと思う。私もちょっと食べてみたいです。ちょっとだけでいいですけど。


さて前回、なんだか屋外での撮影で気分が晴れたのか、すっかりラブトライアングルの話なんて忘れてすっきりとエピソードを楽しめてたので、「このままいくといいね!」なんてお友達とお話ししていたのですが、そんな願いも空しくまたラブトライアングルが若干不穏な雰囲気に…

今回の発端はなんでかみんなプロムモードになって、「私のパートナーになってくれませんか?」みたいな二人組になる雰囲気になってしまったところアボーラが一人あぶれてしまい、マネキンをペアにして踊りだしたのを見て、ホソさんがこういうの面白くないよ、やめよう!となったことが発端なのですが...

皆はまたラブトライアングルかよ、みたいな感じでうんざりしてて、アボーラ自身もふざけて楽しんでただけなのに気にしすぎ、みたいな言い分で、最終的に「こんな些細なおふざけのようなことが結果的にこんな大事になるなんて、いい大人がなんなの!?」みたいな感じに終わりましたが、私もちょっとホソさんが「こうやって仲間はずれみたいにするの何も面白くないよ」って過剰なくらいに守ろうとする気持ちわかるなぁなんて思って(いじめに巻き込まれたり、見ていたことがあったことがある人はきっとあれを過剰反応とは思わないんじゃないかなぁ思う…今回はホソさんとアストラッドの悪ノリから始まったこともあったから責任も感じてたと思うし…)ホソさんはもともとアボーラはああして傷ついた時に茶化して誤魔化しがちだとも言っていたし、今回のもめごとに関しては「でた、またラブトライアングルだよ」なんて片づけてしまうにはちょっと同情的でした…(ドラマよりは制作風景をもっと見たいのはもちろんなのだけど…)


さて気を取り直してフロアショーのそれぞれの感想です。

https://youtu.be/o-Z_zSeFlbM


・イヴァ…吸入器が必要なちょっとオタクっぽい(多分喘息とかで、あんまり運動とかできなくて友達がいないタイプなのかな?)雰囲気の女の子からべろりとはがれた顔の皮が印象的なゾンビにトランスフォームしました。血の滴るシズル感は一番だったんじゃないかな。脱落免除権を持っていたとはいえ、手を抜くことなく、しっかりといいルックに仕上げてきていたと思います。


・アボーラ…なぜチアリーダーにした!!!

今シーズンのアボーラは「考えすぎて分かってもらえない」パターンが何回かありましたが、今回はそれを超えてしまったというか、プロムなのになんでチアリーダー?という説明付けがパフォーマンスから伝わってこなかった時点で、厳しいなぁと思いました。ルック自体はとてもよかったんですが…ポンポンがなくなって、自分の抜けた髪の毛をポンポン代わりにするグロテスクさとか、ジャンプでぶるんぶるん揺れていたおっぱいがソンビ化でもうバルンバルンにちぎれそうになってしシュールさと皮肉さが同居している感じがして、めっちゃ嫌で好きだなぁと思いました。嫌悪感がプラスになるのがドラギュラのすごいところ。


・アストラッド…かわいい..あまりの可愛さに最初プロムルック、二度見してしまいました。普段と全然違う、直球のビューティドラァグ、かわいかったですね。

ゾンビも言われるまでそんなにボディスーツ感あるなんて思わなかったのですが。女性器に歯を付けるみたいなディテールにこだわっているのがよかったです。


・ホソ…ホソさんもプロムルックかわいい!なんというか可憐な感じで、お花のいい香りがしそうなキュートなピンクプリンセスだったと思います。ガウンの素材や形にちょっとアジアテイストを感じたのもまた高評価。そこからのゾンビ化、ボディの部分が一番変化してたのがホソさんだったんじゃないかな。肋骨がガバっと牙かのように開いているのが怖くてよかったですし、口から出たバッカルコーンもよかった。背中に書かれている文字(前半はよく読みとれなかったのですが、おそらくイジメで書かれた悪口なのかな?)がゾンビ化したとき"I WIN”と上書きされていたのが、ゾンビに支配されたことで何らかの逆襲をしたことが伺えて、ドラマチックに表現されていてよかったです。


・ヴィクトリア…前回のエルフに引き続き、綺麗なヴィクトリアだ、わーいわーい!と思っていたら見事なトランスフォームでしたね。最初のドレスの時、リボンが印象的だなと思っていたのですが、そのリボンをゾンビ化の際に、ミイラの包帯みたいな拘束具的な?印象に持っていたのがインパクトあってよかったです。そして華やかな盛り髪をまさか内職で表現するとは!これもすごかったです。ヴィクトリアは特殊メイクは本当ぶっちぎりで上手だと思っているので、こういうチャレンジだと本当に自分の技術の活かし方を分かっているなぁと思いました。綺麗さとグロさのギャップが見事で、そりゃウィナーになるわ。


・ココ…みんなピンク好きやな!と思いつつ、かわいい感じにはせず大人っぽく決まるのがさすがココ。ドラギュラのロゴが入った属子が目立ちすぎてしまっていたので、そこはどうかな?と思ったのですが、ソンビ化の際にはボロボロになった骨だけの扇子がなかなか効果的で、さすがだなぁと思いました。太ももからはみ出た骨も怖くてよかった。ラスト、ヴィクトリアとココのキスシーン?むしろ共食い?でココの顔の皮が剥がれされるの、良かった〜二人とも加点です。


・メリッサ…最初のドレスがプロムクイーンというよりはむしろパジェント的かな...?と思った私。もう少しフレッシュな可愛さがあってもよかったかなぁと思いますが安定感ありました。ゾンビ化してからはあんまりお顔を見せてくれなくて(おそらく講評で言われていた、特殊メイクと普通の肌の乖離が目立っていたから?)むしろのたうち回るような体の動きばかりが印象的でした。すごいゾンビの乗り移りっぷりだった、メリッサは本当パフォーマンスが強いなぁ…


さて今回、ここでまた意外なーひねりが入りまして…ここまでep1の投票制以外はBoulet Brothers がボトム2を選んできていましたが、今回に限って勝者のエリザベスにボトム2になる二人を(脱落免除権のあるイヴァ以外の)誰かから選べと…!

一人明らかにプロムテーマから逸脱していたアボーラはまぁ選ばれるだろうな、と思っていて、もう一人はどうするのかな、純粋にジャッジの批評や技術的なことをベースにすると、特殊メイクがはがれてきてしまったメリッサかな…と思っていたら、アストラッドを選んだのでちょっとびっくりしました。ヴィクトリア、結構ひょうひょうとしてたけど、結構ラプトライアングルをめんどくさいと思ってんだな、三人の中の誰かさえ帰ったら少しは静かになるかな..なーんて思ってたのかな?なんて。割と客観的にリザルトで選ぶタイプかと思っていたのでちょっと意外でしたが、まぁそれもドラギュラらしさかな、なんて思ったりも。


三回目の処刑台に立ったアボーラが、二回目の奈落へ向かうことになりました。いやーでも一回やったから慣れるってもんでもないよね、嫌だよね…

アボーラのことは「天才!」と友達と話しているのですが、今シーズンはその発想力や才能やクリエイティビティを花開かせること以上にドラマのほうばかりクローズアップされてしまって大変だっただろうなぁと思います(思えばs2も結構ドラマの渦中にいたような気もしますが…)本人は出演を楽しめたかなぁ、やりたかったこと出し切れたかなぁと少し心配になってしまいます。遺影が安らかなのが救いだな…この遺影も見るの二回目だけど…

 

その他メモ

・アボーラとカップルになったマネキンちゃん、わざわざ紹介映像が入ったのは笑った、かわいい。