あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul’s Drag Race Season15 ep9 "The Crystal Ball: Episode 200"感想

今週はみんな大好きボールチャレンジ…その前に、なんと番組始まってから200回!という記念すべき回でした。100回記念はちょうどシーズン8の初回で節目感がめちゃめちゃあったのですが(歴代のウィナーまでほぼ勢揃いしてくれて!)今回の200回目はこのシーズン折り返し地点という割と中途半端な位置、人数も半分近くに減ったところ…という感じであんまりスペシャル感は出さないんだなぁ、という印象でした…いや、そんなことないか、ルポール御大のありがたいお歌コーナーあったし、食べたのか食べなかったのかそもそも食べられるか分からないケーキもあったし…

 

 

 

Estoy viendo The Crystal Ball: Episode 200 en WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/rdr-1509

 

 

 


今回珍しくミニチャレンジがあって(このシーズン3回目)歴代のアイコニックなシーンの中に自分を合成させて混ざろう!というフォトシュートで、色々思い出して楽しかったです。アネトラ様がウィロウのバスタブに飛び込むところ、その前後の笑顔、非常に楽しそうで良かったのでウィナーになって良かったな…あとはマーシャちゃんの丸坊主姿のインパクトが強すぎて、そればっかり思い出されるのですが…

ワークルームでも、印象的だったドラァグレースの名場面トークみたいな感じになっていて、うんうん!と頷きながら見ることができて、200回の蓄積を感じることができたのが良かったです。皆さんのアイコニックモーメントといえばどれですか?こういう話延々とできるよねぇ…今度時間がある時に私も振り返りたいなぁ…


さて、今回は200回記念、そして放送開始から15周年ということで、15周年はクリスタルでお祝いするという伝統から(日本でも水晶婚式とか言いますもんね)、ボールのテーマの一つ目のルックはルポールのアイコニックなレーサールックをモチーフにしたもの、二つ目のルックは今まで開催されたボールのテーマから好きなものを選んで自分だったらどう表現したか?というもの、そして三つ目は用意された素材を使ってクリスタルをテーマにした衣装を自作しましょう、という課題でした。今回のボールはテーマが全部分かりやすくて好きだなぁ。ということで、いつものあの表で見ていきましょうか。

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まず私の中での驚きはラックスちゃんのセーフ抜けでした。ええー!三つ目の衣装、少し手作り感があったのが加点に繋がらなかったのかも知れないけど、一番「クリスタル」の表現を独自性を持って取り組んだという点で、私はトップ相当だと思ったのですが!ちょっと動きにくそうだったけど、ハイファッション感もあったし、何よりも「どうやって作ったの?」ってジャッジに聞いて欲しかったなぁ…untuckedでラックスはいつも自信満々だから…みたいに流されていましたが、今回は私も評価されるべきだと思ったよ!と背中を押したい気分でした。ちなみにuntuckedでマレーシアちゃんが「人生一着目に作った衣装で前回予想外にトップ入りできたから、今回も行けるかなぁって期待したんだけど」って言ってて、この方も強気で最高だなぁってフフっとしました。マーシャちゃんもそうだけどuntucked組全員セーフくらいじゃ不満!って剥き出しで可愛い、ボールは過酷なチャレンジだから頑張った分報われたいもんね…


トップはまあ3人とも良かったしね、と思いつつ、私だったらウィナーはサーシャ様ではなかったかな…3衣装ともバランス良かったのは確かだし、何よりも自分の見せ方をよく知ってるというのはよく分かるんだけど、三つ目の衣装のクリエイティビティ的には他のトップの二人の方が良かった気がしたのです。ランウェイで見せたvurnelabilty加点が少しあったかな…?みたいなことを考えてしまったり。いやでもサーシャ様の美しさ限りなしなので優勝に一歩でも近づくなら文句はないのですが…(なんという私情…!)今回トップ3はみんな1勝ずつしてるので、その中で誰が最初に2勝目を取るか?という結構重要な局面だったと思うので、その中でサーシャ様が取ったということに結構意味を感じてしまう私でした。

私だったらミストレスをウィナーに選ぶかなぁ〜。本当この人、プロポーショナイジングがうますぎるの…三つ目の衣装、模範解答の一つだよなぁという感じのガウンだったし、一つ目のルックはただのレーサールックではなくメッセージ性も加える上手さ、二つ目のボールルックのキャンピィな分かりやすさと、三つのルックの幅がはっきりしていたのも良かったと思います。

二つ目のキャンディボールルックが若干不発だったけれど、三つ目のドレスの出来だけで選ぶんだったらアネトラ様もいいよな、と思いました。ほとんどの人がクリスタルを単純にアクセサリーのように使っている中で、背骨のような形で使っているのが面白くて!(これ着てる時座れないな!とは思った)ルポール的には髪の毛は盛り髪アップスタイルの方が好みなんじゃないかなぁと思うのですが、ボブカットのウィッグ、さっぱりした本人の気質と合って素敵でしたね。

そして、一つ目のレーサールックも良かった。今回、ワークルームでお母様との関係…最初お母様と義理のお父様とご兄弟と暮らしている中、ある日お母様にドラァグ道具が見つかってしまって、最初は受け入れてくれたかのように見えたものの、一週間後に「あなたが家にいると皆が居心地が悪い」と家族にお別れをいう間もなく追い出されてしまった…という話はなかなか聞いていて辛かったのですが、その後受け入れてくれたお父様側のルーツの国旗を片腕に、もう片腕に断絶されてしまったお母様側のルーツの国旗を乗せて…という衣装は、なんだか切ないと同時に、将来的に和解できますようにというメッセージが込められているかのようにも感じました。そういうの泣いちゃう。どうか本当にいつかうまくいきますように…


ところで「ふてぶてしい顔・友の会としてのアドバイスなんだけど…」とミシェルが、ドラァグしてるときはある種キャラクターになってるんだから、人を殺しそうな顔ばっかしてないでもう少し楽しんでる顔を見せて、というアドバイスをしたの、そのガチ顔がええんやないか〜!という気持ちと、その後に頑張ってニコォ!って笑顔を作ったのが可愛くてミシェルよくやった!って気持ちと、心がふたつあるぅ〜…になってしまいました。笑顔が可愛くてアサシネイトされてしまったからどのみちアサシン顔と言うことでよろしいか?私はノックダウンされたが?

雑誌で言うとPreciousに出てきそうなラグジュアリーなサーシャ様、non-noに出てきそうなナチュラル可愛いマーシャ、全盛期のpopteen並みのギャルっぷりのシュガスパちゃん…みたいな分かりやすくキャッチーな子が並ぶ中で、ビッグコミックばりの劇画風作画のアネトラ様(一人だけ例えが二次元)がおるから面白いと思うんですけどね。みんな違ってみんないい!

(もっと言うと今回のミニチャレンジなんかでもアネトラ様、とっても楽しそうないい顔してたと思うんですけど、ランウェイだけ見てるミシェルにはイマイチ伝わってないんだろうなぁ…と思うのでした。いるよね、普段は表情豊かなのにランウェイになると同じような表情になっちゃう子…)

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ボトム3はシーズンによっては全然セーフ抜けできるよなぁ、と3人ともに思っていたので、レベルの高いシーズンだなぁと思いました。ちゃんと材料コーナーの目立つところに紙袋置いておいて欲しい、紙袋ドレスみたいなwowがまた欲しい(Shade!)

サリーナさんは一つ目のレーサールックが一人だけダボダボジャージ感でキャラクター出てる!最高!と思ったのですが、二つ目のやつのシルエットが微妙だったので、それを引っ張ってしまって三つ目もシルエットが気になる…という印象を強くしてしまったかなぁ、と。ルポールとの面談を経て、きちんと予定よりも引き算してクリーンなルックにできていたと思うんですけど、やはりフィット感が気になったのと、全体的にクリスタル感のある印象かと言われると少し物足りなかったかなと。

ルーシィも、パジェントで一位の金が取れなくて、二位でクリスタルなんだ…っていうコンセプトは面白かったし、ドレスの作り自体も流石の丁寧さだったのですが、こちらも「なんとなく、クリスタル(田中康夫)」かといわれるとちょっと微妙だったかな、と…。ふたつ目のドレスももう少しビニール袋感を出してくれていたらなぁ、と惜しい感じがありました。三つのドレスのバリエーションは良かったと思いますけど、全部キャンピィ感で押してたので、そこもちょっと違う表情が見たかったな。

スパイスちゃんはいつもと違う感じにするぞ!と頑張りつつも、結局完成した三つ目のドレスがピッタリとしたビスチェのトップス・胸元にバッテンを添えてという感じで、いつものスパイスちゃんや〜!っていう形で愛おしくて仕方ありませんでした。いや、スカート丈長くして変化もつけたよね、靴もいつもの厚底じゃなくて華奢なヒールにしたよね、小さいミラーボールバッグを持ってもいつもの歩き方しなくて本当に頑張ったよね…!はぁ愛おしい。


本当に甲乙つけ難い、みんないい出来のボールだったのですが、残念だけどこれコンペティションで人を減らしていかないといけないのよね。ボトム2はまあ妥当かな、そしてリップシンクの結果も妥当かな、と思いました。でもちょっとセリーナはん、前回のボトムの時や、ララパルーザの時よりもエネルギーが落ちているような気がして、ちょっと気にしています。デザインチャレンジで二回ともボトムになってしまったのがメンタル的にちょっと響いているような気がして…リップシンクも後半に向けて盛り上げるように表現したのかなと受け取ることはできるのですが、ちょっと心配。

スパイスちゃんは、正直しばらく何回かはスレスレでボトムから抜けてるかなぁと思う時が続いていて、そしてララパルーザでアネトラ様に救われたと言うこともあって、リップシンクになったらヤバいだろうなぁと思ってはいたのだろうけど、それでもいつも通り自分らしさを見せることに徹するリップシンクが可愛くて仕方ありませんでした。前回、救われてuntuckedに入ってきた時にみんなが良かったね〜!って笑顔で迎えていて、どれだけスパイスちゃんがみんなに愛されているかが伝わってきて、私も同じように愛おしく思っていたのですが…でも本当ここまでよく頑張ったよ、あの歩き方をするのは最後にするね!って前々回に言って、本当にその通り今回のランウェイではあの歩きを封印して三ルックとも堂々と歩き、そして最後の最後の去り際で、やっぱりあのちょこちょこした歩き方で右左と歩いて見せて帰っていくの、本当にブランディングとして大成功だし、そのあとで全員がランウェイをその歩き方で闊歩するの、愛されていたんだなぁと実感して笑いながらもジーンとしてしまいました。本当、よくやったよ、ここまで残ったという成績もそうだけど、最初は「TikTokの子でしょ?」なんてちょっと見くびられていたところもあった中、みんなに魅力を認められて、たくさん仲間たちとの絆ができたことが一番価値あることなんじゃないかな、と思います。お家に持ち帰ってシュガーちゃんとシェアして、より強い双子になって世界中の話題を攫っていって欲しい!

「ミシェルは緑のこと嫌いだけど、緑はミシェルのことどう思ってるのかな?」名言すぎて笑った。こういうちょっと「天然」っぽい発言を、untuckedがちょっとギスギスしてるようなタイミングとかでいい感じでぶっ込んでくれて空気を変えてくれること、何度もあったよね。本当可愛いムードメーカーでした、寂しくなるなぁ。

 


さて折り返し地点をすぎたかなぁ、という頃だと思うのですが、そろそろ「フィナーレに残るにはこの時点で一勝は取っていたいよね」という局面だと思います。今ちょうど勝ったことがあるのがアネトラ、サーシャ、ルーシィ、ラックス、ミストレスの5人なのでそのまま行くのかなぁ(そもそも昨シーズンはTOP5でやったけど今年はどうするのかな?)それとも誰かが浮き上がってきたり誰かが沈んだりするのかなぁ?そしてセーフ続きの人たちのメンタル状態も心配になる頃だったりして、なかなか胃が痛くなりがちな時期ですが、次回はセレブと対峙する?パーソナリティ勝負の回になるようで、楽しみだなぁと思います。

ところでランウェイが「1000人の〇〇〇〇の夜」らしいですぞ!超楽しみ!!人数も減ってきたしちゃんとじっくりランウェイも見られるといいな!