あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul’s Drag Race Season11 episode8“Snatch Game at Sea”感想

毎シーズン、シーズン初回と並んで視聴率がよいらしい?と噂のスナッチゲーム回!なのですが、恥ずかしながら私エンタメ文化に明るくなくてですね…なので今回メインチャレンジの感想の部分、文末にすべて「詳しくないけど!」とか「元ネタ分からないけど!」とかがついている体で読んでいただけると幸いです…すみません…

ミニチャレンジ

新しく出たルーの本「GURU」を宣伝しつつ、それぞれ自分の自己啓発本をプロデュースしなさい!というミニチャレンジ。これ、お遊び的に軽くやらされているけど、s2ではこれがメインチャレンジだったことがあることを考えるとやっぱり要求レベルが上がっているのかなぁと思う。限られた時間と素材で自分を表現するというのが皆きっちりできていてすごい。メインチャレンジではツン!としてしまうことが多いアケリアが明るくファニーなセクシーさをガンガン打ち出してるのが可愛かったし、個性がないって言われているプラスティークが「Personality:ない人もいる」ってmessyなメイクで言っているのが自虐的かつユーモアに富んでいて良かった。あとはイーヴィのパステルカラーのフェイスペイントが衣装の色味とぴったりで素敵だった!シュガはラテンの明るさ、ニーナは肩幅の自虐、シルキーは食欲、ブルックは美しさとシニカルなギャグ、と皆自分の押せるポイントをよく分かっていてうまいな~と思ったし、ヴァネッサが自分の名前を言えなくてカンペに頼ったところはヴァンジー過ぎて笑った。さすがだ…

メインチャレンジ

冒頭に書いたけど、残り8人になったところでやる、有名人のモノマネをする定番課題「スナッチゲーム」が今回のメインチャレンジ。この課題が来るのは周知だったので事前に私が予想していたのは、個性が強くて面白いシルキー、ニーナが有力、受け答えが機転が利いてて面白いヴァネッサやイーヴイあたりに期待、ブルック、アケリア、プラスティークのようなどちらかというと見た目で評価されているクイーンはちょっとどうなるか読めなくて心配、シュガは経験が浅いから不安だけど頭はいいから乗り越えられるかな?という感じだったのだけど。いやはや魔物が住んでいますねスナッチゲームには。半分合ってて半分外れました。

メインチャレンジに行くぞ、と思ったところでポストメイトとしてs2のモーガン・マクマイケルズが登場。確かs8だったかs9だったかに同様に卵?メッセージ産みに来たことあったよね…?(後で確認します)ゲストに過去シーズンのクイーンが来てくれるのはいつも嬉しいけど、はたしてこれだけの出番で見合っていたのだろうか…?働き者だと評判のモーガンだけど、いいギャラ出てますように!

この回はゲストクイーンがもう一人いて、皆にアドバイスするということでs5のスナッチゲーム覇者のジンクス・モンスーンが皆に助言して回っていたのだけど、非常にアドバイスが具体的でよかった。特にニーナみたいな、物事に熱心で、人の助言に耳を傾ける人には特に響いてそうで良かった。この二人、コメディが得意なクイーンで、ランウェイはミシェルに気に入られなくて厳しくみられるところが割と評価的にはタイプ似ているのがまた面白いところだなぁ。ジンクスは声がとてもいいんだよね…目をつぶって聞いてると本当にやさしいママ感があってうっとりしてしまう。

さてスナッチゲームが始まって、私はイーヴィ扮するウーピー、ブルック扮するセリーヌ、シュガ扮するチャロくらいしか分からないので感想を言う資格がないのだけど、求められているのはルーからのフリに対して瞬間的に面白く打ち返せるスキルが一番であって、「似てるか」どうかそのものではなく、その人が何者か分からなくても「なんかそういうこと言う人なのかもしれないな」と説得力のあるような面白いことを言えるかが勝負なのだなぁと思った。なので、個人的に私はニーナに優勝してほしかった!二人の演じ分けもしっかりできていたと思うのだけど(Joann Waleyの謎のSnachwordカード最高に面白かった!)無理して二人やらないで一人で通していたら結果は違っていたのかな…?シルキーも面白かったのだけど、少なくとも放送されていた部分は長さ(主に男性器)のギャグが続いたから、またそれか~という感じになってしまった。ランウェイも私はニーナのCampyなルックへの評価が低いのが納得できなくて、今回の船長風ルックもちょっとアクアフレッシュやペプシみたいな色合いだったけど好きだったんだけどなぁ。シルキーのガウン、素敵だけど、オレンジがテーマのときのガウンと印象があんまり変わらないし、背中から下着が見えちゃってるのがとっても残念だったから、そこで減点にならないのが不思議で仕方なかった。せめて自分の肌色にあった下着をつけるとか、見えてもきれいなデザインにするとかにしてほしかったし、ジャッジはちゃんと指摘してほしかった!指摘されても直らないのだから指摘されなかったら居直るに決まっているではないか~!!

トップが少し納得いかなかったのと同様、ボトムも、スナッチゲームで低評価だったうえに、ランウェイで何度指摘されても水着を着てくるヴァネッサに対する評価が甘いとしか思えなかった。最初マント着てきて「おっ!」って期待したのに、はだけたらいつもの水着で逆に面白くなってしまって笑ってしまったくらい。用意して持ってきている衣装だから仕方ないのかもしれないけど、あれだけいつも同じって言われてたらなにか直前になにか足すとかして形を変えたりしようと思わないのかな…?スナッチゲームも最初は声色真似てたけど途中からいつものダミ声バンジーになってたし、「バンジーは常にバンジーである」というところがチャーミングで愛すべきところではあるのは分かるんだけど、そしたら課題出して争う意味ないじゃん、っていう…
でもヴァネッサが今回ボトムのどちらかと(ブルックのランウェイはジャッジ大絶賛&大興奮だったからイーヴィかな…)リップシンクしたら帰ってたような気がするから、ジャッジはギリギリで落とすかファイナルまで残すつもりなんだろうなぁ…と、ちょっと運営的な思惑を感じてしまってもやもやとしてしまったのでありました。まぁブルックとイーヴィのスナッチゲームはなかなか大事故だったから仕方ないのかもしれないけど…。運営の判断はさておき、ヴァネッサが毎回ボトム3に入っているときはちゃんと周りを気にせずリップシンクの練習に行くところはどうしても残りたいという意地を感じられてめちゃめちゃかっこいいと思う。

今シーズン、裁縫チャレンジ以外はあんまりランウェイでの加点減点がない気がして、特にランウェイが良くなかったとき、良くないと指摘しているのに改善されなかったときはちゃんと考慮に入れてマイナスつけて欲しかったなぁと思ったのでした。この件、最後の最後までもやもやすることになるので、本当~~~~に早めに芽は摘んでほしかった!

あとシュガはきっちりチャロをチャロらしく演じていて、ランウェイも22kgのガウンがとても彼女に合っていてゴージャスで素敵だったので、勝たせてあげたかった!!チャレンジに勝たない限り評価としては結局「Safe」になってしまうけど、いつも前向きに取り組んで結果をきちんと出せているところ、毎回成長しているところをもっとちゃんと評価してほしかった、と思う。お気に入り枠とそうでない枠の扱いが露骨だなぁというのもこのあたりから本当に無視できなくなっていて、そのあたりももやもやし続けた…

セーフ組のプラスティークとアケリアは、チャレンジはまぁ大きなミスなく、ランウェイはきっちりとという感じで、ソツないな~という印象。プラスティークはとっても素敵な衣装なのに、同じネックピースをブルックが星座ランウェイのときに使ってたから、順番が逆だったら最高に受けてたのにもったいない!ってなった。でもep2のスカーレットの魚座衣装しかり、水モチーフとああいう色味に弱いので私は本当に好きだった~!

リップシンク

神々の遊び!!!いや~とても良かった。ランウェイの時点でブルックがジャッジに受けまくっていて「歴史に残るランウェイだ!」なんて言われてたのに、リップシンクの対決がさらにすごかったので印象が「歴史に残るランウェイ」から「歴史に残るリップシンク」に一瞬で塗り替えられてしまったような気がする…
私はあんまり小道具やrevealに頼らないリップシンクが好きなんだけど、二人とも肉体飛び道具系×2で熱かった…二人とも違ったタイプで、でも全力出してるのがよく伝わってきて。最初はちょっとどっちが勝つのかハラハラしながら見出したのだけど、途中からはこれはもうどっちも落とせないねって確信してしまって安心して笑いながら見てしまった。(付き合って見てくれる旦那はshantay you both stayの存在を知らなかったからどっちが落ちるのかとてもびびっていてかわいかった)二人ともお互いが何をやるのかを注意深く見ながらリップシンクしていて、相手の技に呼応させるような技を出して、っていうのを繰り返していてすごく良かったなぁ。リップシンクが終わった後二人だけでuntuckedに行ってお互いを称えあっているのもとても良かった!私は才能ある人と才能ある人がぶつかり合って、お互いが認め合って高めあっていくのが本当に好き!
二人ともスナッチゲームは酷かったけど、リップシンクでかっこいいとこ見られて、あーこの二人はこのまま最終局面までいくだろうな!と逆に安心してしまったのでありました。 落ちたら世界が荒れるよ!

その他Untuckedについて

イーヴィとシルキー、イーヴィとヴァネッサの争いが前エピソードで勃発したところから今回スタートしたので、開始早々なかなか空気が重くてしんどかった…シルキーは”Talentless"と言われたのが相当むかついたようで、まぁショービズで生きている人にとっては腹が立つひとことだろうなぁと思う。s10でもミズ・クラッカーがエイジアに「スター性を感じない」って言われて、一番言われたくなかった言葉だって傷ついていたことを思い出した。その回のチャレンジの取り組みと結果について悪い評価をされるということはまだ許容できても、その人の本質というか、存在を貶めるようなことは言われたらそれは傷つくよな…と思う。でもシルキーもイーヴィを病気という本人にはどうしようもできないことで(そして本人がその影響を見せないように必死でカバーしようとしていることで)帰った方がいいんじゃないのって言ってたから同罪なんじゃないかと思うし、イーヴィがスナッチゲームでシルキーがとても素晴らしかったから、才能ないなんて言ってごめんなさい、素晴らしかったよって言っているのに受け入れなかったことは本当に彼女を下げたと思っている…ここでちゃんと仲直りできていたらもう少しスナッチゲームでの勝利もすっきり評価できたかもしれないのにな…。

対してヴァネッサ、今回の頭、前エピソードが終わってすぐのところではまだ怒っていたけど、日が変わったところでやっぱり反省してちゃんとイーヴィに謝りに行けるの本当に偉いなぁと思った。私はヴァネッサと同じ天秤座なのだけど、バンジーの考え方は結構共感も理解もできて、プライドが高いから自分が痛いと思ってるとこ突かれるとカッとなってしまうし、でも基本的に平和主義で自分も悪いのに気まずいままなのは辛いし、っていうの良く分かった。彼女の場合「みんなの前で」指摘されたのが恥ずかしくてしんどかったのが大きかったのでは、と思うし、謝るときに「イーヴィと二人だけの場で」謝って、ちゃんと片が付いた後に謝ったことをみんなにドヤりにいくのも本当に天秤座らしくて愛おしくて仕方なかった。fuckin' libra! 

しかしイーヴィーはいいこだね…ちゃんと自分の言ったことを謝罪して、相手のよかったとこを認められて。 お母さんがビデオレターで出てきて、こうやって育ったんだーってよく伝わってきた。 私も母の立場なので、子供が病気を抱えていてハンディキャップや劣等感を感じず、言い訳にもせず、ありのままで自分の全力で勝負していく、というように真っ直ぐに育てたイーヴィーのお母さんは本当にすごいと思う。

アケリアもビデオレターをお母さんとお婆さんからもらって、興奮して生まれたての子鹿みたいに崩れ落ちてしまっていて可愛かった。この回前後からプラスティークのウィッグ事件やラジャへのビデオレター告げ口事件で、アケリア黒幕じゃん性格悪くてやだ…みたいなつぶやきが散見されて、アケリア推しの私は心が痛んだのでありました。(それぞれに思うところがあって然るべきだし感想自体は否定するつもりはありません、私の推しがプラスティークだったら絶対アケリアの振る舞いに腹立ったと思うし…)でも本当、今回は「誤解している人もいるみたいだけど実際どうなの?」って遠回しな言い方じゃなくて「私はこうとらえたんだけど、実際のところは?」ってちゃんとプラスティークに正面からぶつかった方が思うし、そうしないとプラスティークも分からなかったんじゃないかな…

私はアケリアの姿をとても美しいと思っていて、小姑的なところや、性根の悪いところが見えて、そこで離れていく人もいるだろうし、私もいけずなところを見るたびに心を痛めてるけど、それはそれとして美しいと思う気持ちからは目をそらさずに見ていこうと思ったのでした。もちろん、自分の行動で誰かが傷つくかもしれない、自分の発言がまずかったかもしれない、ということに目を向けて欲しいと思うし、気づいてくれて心の広いクイーンになってくれたら最高だけど…人は成長するものだし、無知による残酷な鈍感さは知ることによって変わっていける部分だと信じたい。 本放送を見てなにか感じ取ってくれていたらいいな(と私が言うのもおこがましいのだけど!)

ところで他の方のブログで情報を拝見したのだけど、今回のルーの衣装は1996年の時に着ていた衣装みたい。20年以上経っても同じ衣装を着られる素晴らしさ!(もしかしたら同じものを作り直してる可能性もなくはないけど、それにしても超ミニを着こなせるボディ…!)ルーが脚を出してるとなんとなくお得?な気がして嬉しくなってしまう。今回はブルックのランウェイ、神リップシンクの時に大笑いで、いつも喜んでも「あらすごいじゃないフフン」くらいな感じがするので、ここまで興奮したルーを見るのは本当に珍しいことだし、ご機嫌良さそうで私も嬉しかったのでした。