あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul’s Drag Race Season11 episode1 “Whatcha Unpackin?" 感想

Season11の始まりだ~!!やっぱり最初のエントランスは他のシーズン同様とてもワクワクする。まずは簡単にコンテスタントの基本情報と雑感から!(間違っているところあればコメントなどでご指摘いただけると幸いです…)

ヴァネッサ・ヴァンジー・マテオ

Season10(以下seasonはsと略します)で最初にSashayするも”Miss Vanjie...Miss...Vanjie..."とつぶやきながら後ずさりしていく去り際で大人気になり、今シーズンでもカムバック!キュートなラテン顔から繰り出される南部訛りのだみ声のギャップがたまらない。s10よりもシュッと垢抜けた感じになった。ドラァグマザーのアレクシス・マテオ(s3)の肉感的なドラァグスタイルとは異なり、小柄な体格にあまりパディングしないスタイル。やること言うことがいちいち面白くて目が離せない!入ってきたと思ったら衝立の後ろに隠れてるのとても笑ったし、出てきた後も一人一人にかけるコメントが最高!

ニーナ・ウェスト

s3の初回で一部落選クイーンのオーディションテープが紹介されていた中、ニーナも映っていた。その頃から9回オーディションを受け続けて、やっと今回出場!収録時点でドラァグ歴17年、2008年に”動くドレス”のパフォーマンスで"National Entertainer of the Year" を受賞しているベテランクィーンなのに(たしかs11開始時点、Wikipediaの個人ページがあるのは前シーズンに参加してたヴァネッサとニーナだけだった)ワクワクして初々しい感じが本当にこのワークルームに入ることが夢だったんだろうな~!!と感じられてとても印象がよかった。

シュガ・ケイン

今シーズンの最年長にして、ドラァグ歴は収録時点で今シーズン最短の1年半というクイーン。もともとはベーカリーを経営していて年商1000万超えの稼ぎがあったのに、閃きでドラァグを始めて病みつきになり、仕事を辞めてドラァグ一本でやっていくと決めた二日後に合格の電話があったそう。最初24歳って言ってて、それにしては顔に年齢が出てるかも…?って思った瞬間に「40歳って言わなきゃダメ?ヤダー!!」ってきゃぴきゃぴしてるのかわいかった。言葉がドラァグクイーン節コテコテで、頻繁に”Honey~”とか”Girl~"って言ってるのがとても愛おしい。

プラスティーク・ティアラ

11歳の時にベトナムサイゴンから移住してきた、最年少21歳。放送前から日本でもなんだこのかわいこちゃんは!?って注目を集めていたのをよく覚えている。放映開始前からインスタで大人気で、ドラァグマザーが大人気のダンシング・クイーン、アリッサ・エドワーズ(s5)でその時点で只者でないことが分かり、何よりも見た目がとにかく天使のように麗しい。過去シーズンだと最年少が小生意気なこといって反感を買うことが少なくなかったけど、彼女は本当にやさしくて謙虚で見た目だけでなくて中身も完全に天使。

メルセデス・イマン・ダイアモンド

11歳の時にケニアからアメリカに移住してきた、RPDR初のムスリムクイーン。搭乗時の威嚇音で衝立に隠れているヴァネッサがガタ!って動揺してるのがめちゃめちゃおかしくて笑った。Body-odyでJewelがBling-Bling♪ってぶりんぶりんしてるのかわいすぎてやられました。後のエピソードで彼女がくぐってきた苦難が紹介されるのだけど、ムスリムとしてアメリカで暮らすことの大変さ、ムスリムドラァグクイーンとして生きる大変さ、いろいろ抱えながら、本当にスイートでピュアな人間性が伝わってくる。

スカーレット・エンヴィ

南部の美しさにニューヨークの気骨、神から与えられた美を享受するのが私のドラァグで、おかげさまで私恵まれまして〜!と美しさに自負のあるクイーン。ちょっと自惚れてるんじゃない?と他のクイーンや一部視聴者に言われてたけど美しいものは美しいんだからこちらとしては異論ないです!s7のパールがドラァグマザーらしく、胸のコントゥアリングの仕方がだまし絵的な立体的な感じで美しい。股間に宝石のついたエントランスの衣装が攻めつつかつ美しくて一番好みだった。

ハニー・ダヴェンポート

出てきた瞬間にシュガさんがニューヨークのレジェンドなのよ〜!と大喜び!ニューヨーククイーンで、オフ・ブロードウェイに出たり、バンドをやっていたりと、ドラァグにとどまらずマルチに活躍しているよう。地に足がついた感じで落ち着いていて好感。s2のサハラ(故人)、s7のケネディたちもいるハウス・オブ・ダヴェンポートの一人。

アケリア・シャネル・ダヴェンポート

ハニーに続き二人目のハウス・オブ・ダヴェンポート。パジェント系クイーンで2018年のミス・ブラック・ユニバースを戴冠したところでの参加。シーズンが進むにつれ性格もザ・パジェントという感じだということが明らかになっていくのでありました。猫目っぽい感じの目元のメイクがとても特徴的でセクシー。ランウェイでのツンとした感じと、仲間内で話してる時のパカっとした笑顔のギャップがたまらない!

イーヴィ・オドリー

なぜかラジコンと共に登場。長身にぴったりした衣装、余計なパディングをせずにすらーっと仕上げてる感じが素敵。ハニーにハウス・オブ・スリザリンね!(ハリポタの組の一つ、蛇〜って感じ)って言われてて笑った。デンバーは華やかな髪振りクイーンが多い中異端なの、とのこと。ショックと(アダルトな意味の)尺八を与えにきたの〜って言ったところでヴァネッサが「私たちは冠狙いアンタはサオ狙いね!」って言ったことが逆転した布石になるとはこのころまだ知る余地もなかったのでした…

シルキー・ナツメグガナッシュ

このシーズンのプラスサイズクイーン枠。「ショーの途中でトラックに飛び乗って去ったこともある」などとにかくエネルギー爆発!という感じで、ガンガン話してスクリーンタイムを奪っていく。自分の番組やスピンオフが欲しいなど初回から野心バリバリ。”Attitude check?””Fuck you bitch!”の流れが一瞬で廃れて笑った。顔は赤ちゃんみたいでキュートなんだけどとにかく強烈!

ブルック・リン・ハイツ

RPDR初のカナダ出身クイーンで、 権威あるパジェントであるミス・コンチネンタルの2014年優勝者。(ちなみに前年は次席で、その時優勝したのがs8のネイシャ・ロペス)パジェント組のアケリアさんは面白くなかったようで対抗心燃やしてたのが面白かった。トロント国立バレエ学院で学んだのち、トロカデロ・モンテカルロという全員男性で女性の役も男性が踊ることで有名なバレエ団に入団しプリマを務め、その後ドラァグを本職にしたというクイーン。姿勢が本当に綺麗で立ってるだけで絵になる!

アリエル・ヴェルサーチ

ギャルかわいい!プラスティークと同様出場前からインスタで人気があり、でも本人は見た目だけなんじゃないの?みたいなレッテルを剥がしたい!と意欲満々。少し勝気なところも好印象。こちらもプラスティークと同様、ウィッグの製作などを仕事にしているとのことで、登場時のプラチナブロンドにピンクや紫の混ざったウィッグの色遣いがとても素敵だった〜。あひる口かわいい。

ラジャ・D・オハラ

ミドルネームはDの一族の証…ONE PIECEではなく勿論ダヴェンポート。三人目。多くないか?なんでも大きい土地・テキサスはダラスから来た、ダンスで知られてるけどそれだけじゃないよ!と自信満々に見えつつ、イヤリングが二つとも頻繁に外れるのが面白い。まつげがバサバサで、三白眼気味の白目がちな目がとても印象的!

カハナ・モントリース

s5に参加していたココ・モントリースのドラァグドーター。ココとアリッサは因縁の二人だったので、アリッサの娘のプラスティークとカハナが何かドラマを起こしてくれないかな~とわくわくしたのでありました。ヒップホップダンスクイーンとのことで、かなりボディが鍛えられていて、上腕二頭筋と腹筋が美しい!!ニカッと歯を見せて笑うと本当にチャーミング。

ソジュ

s8のキム・チーに続く韓国系クイーン。Shot with Sojuというドラァグレースのレビューをする番組をYouTubeで持っている中の本人の出演!Season開始直前のプロモでの印象がエネルギッシュでポップでとっても良かったので、最初出てきたときに正直少しあれ...?ってなったのでした。ごめんよソジュ。プロモはTOP4が決まるところまでの収録が終わってから撮ったそうなので、垢抜けたのだな~!

ミニチャレンジ

全員揃ったところでルーが登場、今回のミニチャレンジは各シーズン初回恒例のフォトシュート。さぁ撮るぞ…というところで過去シーズンのクイーンが登場して一緒に取るぞという趣向。組み合わせは以下。スカーレットとラジャ(S3)、シュガとジャスミン・マスターズ(S7)、ハニーとマニラ・ルゾン(S3)、ラジャとジンジャー・ミンジ(S7)、ヴァネッサとファラ・モーン(S8)、ブルックとオンジャイナ(S1)、プラスティークとソニーク(S2)、ソジュとヴィクトリア・パーカーaka”Porkchop"(S1)、アリエルとユリーカ(S9,S10)、ニーナとレイブン(S2)、メルセデスとデルタ・ワーク(S3)、カハナとデリック・バリー(S8)、アケリアとキモラ・ブラック(S9)、シルキーとマライア・ヴァレンシアガ(S3)、イーヴィとアドア・デラノ(S6)。みんなキャッキャしてて嬉しそうでよかったなぁ!個人的にはイーヴィとアドア組が、先輩の胸を借りつつ自分を出せてて、かつアドアも自分らしく楽しそうでよかったと思う。でも小道具の位置にもこだわって写真を撮っていたのが印象がよかったのか、シルキーとマライア組の勝利。

メインチャレンジ

メインチャレンジは過去クイーンの残した(という体の)スーツケースの中身を使って、自分らしくドラァグするというもの。ミニチャレンジに勝ったシルキーがスーツケースをアサインしていくのだけどなかなかいい感じだった!以下それぞれ組み合わせ。シルキー=ペパーミント(s8)、スカーレット=ヴァイオレット・チャチキ(s7)、アケリア=ビビ・ザハラ・ベネ(s1)、イヴィ=アラスカ(s5)、ソジュ=キム・チー(s8)、アリエル=ラガンジャエストランジャ(s6)、ブルック=デトックス(s5)、カハナ=カティア(s7)、ラジャ=ケネディ・ダヴェンポート(s7)、メルセデスビアンカ・デル・リオ(s6)、ニナ=ソージー・ソー(s8)、シュガ=シャロン・ニードルズ(s4)、プラスティーク=サーシャ・ヴェロア(s9)、ハニー=ベン・デラ・クレム(s6)、ヴァネッサ=ヴァレンティーナ(s9)。割とイメージからかけ離れた人を押し付けた感じはない良心的な組み方だと思った。

どうでもいいけど放送後にtwitterでアラスカとキムチーとベンデラがやだー私の箱があるーなんてキャピキャピしてるなかボブ・ザ・ドラァグクイーンがいじけててとても笑ったw

衣装製作中は「初めて服を作るの!」とすでに不穏な雰囲気のソジュ。韓服をモチーフにしようとしてるのを、昨シーズン一話目でボディラインを隠すような衣装を作って帰らされたヴァネッサが気を付けたほうがいいよ、と忠告に。またすでに課題を少し取り違えているようなカハナ、やはり縫物に自信がないニナなど、不安な感じの人が何人かいる感じ。

衣装作製が終わり、ランウェイの日…に男性音声スタッフに変装して忍び込む今回のゲスト、マイリー・サイラス。見つかった途端大はしゃぎでハグしたりお姫様抱っこで回したり背中に乗せて走ったり大暴走のシルキー…私は有名人の人にがっつく人が本当に苦手なので正直一瞬で心が引いてしまった…ニーナが冷静に「彼女怖がっているように見えるよ」と止めてくれて助かった。大人だ…。ワークルームの中も、衣装製作の時から自分の箱の中身が気に入らなかったのか衣装製作よりも騒いでスクリーンタイムを取ろうとしてるのか騒ぐシルキーに対して目に余るなと感じてるクイーンと、シルキーを面白がれる人とに二分されてた感じ。

さて、ランウェイの話。紺色のボディースーツに蛍光イエローを効かせてスマート&クリーンに作ったブルックが優勝。まず立ち姿と歩き方が美しく、ランウェイがとにかくかっこいい!こういう衣装づくりチャレンジだと盛り盛りにしたくなる人もいるけど、引き算の美学というか、余計なものは足さずに勝負する感じがとてもよかった。勝利が告げられて賞品がパリへのペア旅行だと告げられた時にヴァネッサから「一緒に行っていい〜?」とヤジが…そう、こらが次回以降の伏線になるのでした…

ブルックはミニマルでよかったといいつつ、ウィッグ5つを全部盛り盛りに使ったアケリアさんが私のお気に入りランウェイなのでした。胸の作り方がぐっと寄ってて、まん丸でなくちょっととがり気味な生意気な感じで、でもお尻はパーンとまん丸!というナイスパディングでとても好みドストライク。セーフと言われて去っていくときにツン!してるのもよかった。

プラステークちゃんがヴァイオレットのを頂戴~!ってアピールしてたけど、コルセットと酸素ボンベしか入っていなかったらどうするんじゃ~!と思った(のちにプラステークちゃんのドラァグスタイルを見慣れていくにつれ、ああコルセットこそが欲しかったんだろうなぁとも思ったけど)(そして実際酸素ボンベは入っていたw)サーシャのスーツケースを割り当てられてもにっこり満足して、そして自分に似合う形に作り上げていて素敵だった。エントランスの時の服(そしてプロモの時の服も)と同じコルセット+ひらひらの形が得意なんだろうけどちょっと見慣れちゃった感じで新鮮さがなかったのが少し残念だった!

ヴァネッサもs10の失敗を払拭させられてよかった!ラテンビューティで素敵だった。あとはシャロンの箱を割り当てられて、でも全くspookyな感じではなくきゃわいいバービーライクな感じに仕上げてたシュガさんも最年長なのにそんな可愛い形にしあげるんだ〜って意外性があって好きだったし、ラジャのケネディのレインボーカラーを使いつつスポーティーな感じも好みだった。

下位メンバーについては、メルセデスは衣装自体はそんなに悪くなかったと思うけど、レオタードに腰布とかレオタードにケープとかだと厳しい目で見られちゃうね。ニーナさんはあの謎の赤血球みたいな形を色々な場所にばらばらにつけるんじゃなくて、まとめてつけてたら(下の方から侵食してる感じにするとか…)どうだったかな…?カハナは自分で縫って作った部分は悪くなかったと思うのだけど、ブラが使いまわしだったこととタイツのラインストーンが(おそらく既製品?)よくなかったのが大減点だったのだろうなぁ。ソジュは色味はすごく良かったし、韓服というアプローチも悪くなかったと思うのだけど、仕上がりが良くなかったよね…s8でキム・チーがお母様の韓服を着てたことがあったけどその時は体型が隠れていたとしても、とても美しく見えたので。でも実は腱炎があってー、のう胞があってー、膿んでてー、飛行機で弾けてーってどんどん説明が無駄に詳しくなっていってるのに対してロス・マシューズが目をキラキラさせて食いついてるの本当におかしかったし、顔が引きつってるニーナや吹き出すプラスティークやらの反応も笑った。

リップシンク

結局リップシンクすることになったカハナとソジュ。曲はゲストのマイリーakaハンナ・モンタナの”Best of both worlds” 、明るくてポジティブでいい曲。カハナは体をよく動かしてステージをめいいっぱい使ってエネルギーに溢れたいいパフォーマンス!決め所のバックフリップももちろん大迫力だったけど、彼女は筋肉が本当に美しくて、特に大きな手・長い腕・美しい上腕二頭筋を生かした上半身の表現が雄弁で素敵だった!ソジュも動きは少なかったかもしれないけど表情がとにかく明るくていいリップシンクだったと思う〜!

結局サシェイはソジュに決まり、応援してくれていたゲイの韓国人のファンの皆を失望させてしまった…と凹んでるのを見て胸が痛む。けど、アジアの仲間として本当に誇らしかったし、常にニコニコしてて好感度が高かった!プロモでのかわいい姿やこのシーズンの後の美しい姿にすでに成長がうかがえるので、これからも活躍していってほしいなぁと思います。あとお体に気を付けてね…(元ドーナツクッション愛好者より)