あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul’s Drag Race Season11 episode6“The Draglympics”感想

この回はゲストジャッジが幸せすぎた〜!私にとって秋冬の楽しみの一つがテレビでのフィギュアスケート観戦で、アダム・リッポンはお気に入りの選手のうちの一人だったのでドラァグレースで見られることのなんと幸せなことか!!ありがとう!長洲未来ちゃんも大好き!!二人ともかわいいよー!!!

ミニチャレンジ

ラブ・コニーか登場してみんなでエクササイズ!みんなポジティブなエネルギーで元気出る!!!ドラァグレースの勝敗とは違う文脈で、才能のあるドラァグクイーンの人が出てくるの、本当に刺激もらえてうれしい。皆のクイックドラァグもネオンカラーの80年代フィットネスウェアで可愛かった!ヴァネッサがパフォーマンスしてるうちにウィッグが外れて、それをもってゴロゴロ転がってフレームアウトしていくのおかしすぎて本当に笑った…

メインチャレンジ

アケリア・ブルック・シルキー・イーヴィ・シュガによるタックパンティスタンと、プラスティーク・ヴァネッサ・ラジャ・ニーナ・スカーレットによるグラマゾニアの2チームに分かれて、扇子ダンス・ヴォーギング・シャブラムの三要素からなるドラァグリンピックのゆか自由演技をするというもの。

チーム・タックパンティスタンはとにかくチームメンバー的に強くて、バレエの素地があるブルックと体が柔らかくてアクロバットが得意なイーヴィー(このチャレンジで悲しいことに負傷してしまうのだけど…)という華やかな二人がいるだけでもう勝利は約束されていたようなものだった。できる技の難度が全然違うの!シルキーも振り付け系は得意な上にバトンという得意技もある。過去シーズンはビッグクイーンはわりとダンス不得手な人が多かったので感心しちゃった。そしてシュガも最年長ながらガッツでついていき、アケリアは振り付け不得手ながらも本番ではきっちり決める。とてもいいチームでした。

アケリア姐さんがしっかりとミニチャレンジで勝ってリーダーになって、戦略的にチームを選んで、まとまったいいチームになって、ランウェイも最高で、ウィナーになって嬉しい!
彼女が勝ってパカーって笑ってることもそうだけど、それ以上に彼女が勝ったって言われたときチームメンバーが全員めっちゃ嬉しそうなのがとても良かったなぁ。untuckedでもちゃんとアケリアさんもみんなが頑張ってくれたからだって労ってて、本当に良かった。

チーム・グラマゾニアも決して悪かったわけじゃなかったのだけど…ヴァネッサのデスドロップ?とプラスティークのスプリットくらいしか派手な大技がなくて、あとはニーナの顔芸、という感じでなかなか大きな見せ所がなかったのが厳しかったかなぁ。ラジャはジャッジの言う通りあまり見せ場がなく、目立てるポイントが少なかった。スカーレットは扇子のパフォーマンスの後ニーナと走ってフォーメーションチェンジしてるところで転んじゃってたから、評価が低くなるのは仕方ないのかな、と思った。でもスカーレット、本当に頑張ったの伝わってきた!自分のダンスが下手なのを最初から知っていて、前のルージカルの時は自嘲しながらもダンスじゃなくリップシンクとベッツィらしく表現することでちゃんとこなしてて。今回は本当ダンスだけが評価基準で全員での出番もフォーメーション移動も大変だったけど、よく食らいついて頑張っていたと思う。

人での評価でなくチームごとの評価になったことの大きな要因は5人での動きがあまり揃ってなくてチームとしての動きが良くなかったからかなぁと思う…もし今回評価がチームごとじゃなかったらシュガとかが危なかったと思う。でも本当、s11はみんな苦手なことでもちゃんと投げ出さず集中して取り組んで偉い!苦手なことでも文句言わないし、あんまり弱音も吐かないし。

ランウェイ

黄金聖闘士かよ!!ってなったw 全体的にだけど特にシュガとプラスティーク、多分羽とゴールドっていう組み合わせが私の聖闘士星矢心をくすぐったんだと思う… 

好みだったのが華やかパジェント大全開ガウンのアケリア、ノーマ・デズモンド(映画「サンセット大通り」の人物)みたい!と言われていたブルック。私はミュシャのメディアを何故か思い出したけど、目を剥いた表現がかっこよかった。あとはプロポーショナイズに難ありと言われていたけどニーナのヴァイキングもcampyで好き!

でも何よりもスカーレット!私この回のスカーレットのランウェイの評価が低かったのが結構納得いかない〜!前述の通りメインチャレンジは評価が低くてもまあ仕方ない、でもランウェイは個人的にはそれをカバーして余るくらいよかったと思うんだけど…グラマラスを求めるミシェルにはもっと大きく!って言われてたけど、私は盛りすぎない髪の毛と、体のラインを美しく見せるシャープなガウンが本当に彼女らしくて素敵だったと思うんだ…蝶か…?蝶の呪いなのか…?

というか、シルキーとかヴァンジーとか、ランウェイがあんまりよくなくても毎回許される人が露骨にわかるようになってきて、前回に引き続きあれ、このシーズンのランウェイの評価良く分からないな…?ってなり始めてきたのでした。メインチャレンジの評価に対して、ランウェイの出来があんまり加算も減算もされないというか…

リップシンク

誰が落ちるべきか?って聞かれて名前を挙げないといけない。ep3で逆鱗に触れて嵐の6人リップシンクを導いてしまったので、今回はみんなって答える手が使えない。そんな中、一番ダンスに手こずっていたスカーレットの名前が集中してあげられるのは仕方ないのかもしれないけど、やっぱりこたえたなぁ…。そもそも誰もが苦手分野を持っている中で、その中で成長したかとか、本来の力を発揮できたか、というのをもうちょっと見てもらえればいいのにな、とスカーレットが頑張ってたのがよく分かったから少し歯がゆかった。そんな中でニーナがスカーレットの名前を挙げつつ、でも彼女が一番頑張ってたよ、って言ったのグッときた… 。
スカーレットはどうしても誰かの名前をあげなくてはいけなくて、その中で一番厳しく批評されてたラジャの名前を挙げたのはすごく真っ当な判断だと思ったので、untuckedでラジャに「バスから突き落とした!(この表現よく出てくるよね)」って責められててとても辛かった。まぁ鉄火のラジャさんだし、ラジャも何回かボトムになってナーバスになってるから仕方なくはあるんだけど…。でもたとえスカーレットが名前を挙げなかったとしてもラジャがボトムだったんじゃないかなぁと思うから、機嫌を損ねてるのを見てちょっとモヤモヤした。

リップシンクも…正直初見の時はなんで!?って思った。全力でできることをやって、華やかなパフォーマンスをしたスカーレットが残るでしょ!と思ってた。過去シーズンでもリップシンクアサシン!って感じの人は確かにいるけど、今回のリップシンクはそんなに差がなかったんじゃないの?と思った…のだけど。二周目冷静になって見返してみると、スカーレットのリップシンクは少し動きが散漫だったのかな、ラジャはしっかり音楽にあったパフォーマンスができていて、あとジャッジともきちんとコネクトできていて、そこが評価されたのかな、と思った。これまですでに二回リップシンクしているけど、ラジャのリップシンクはちゃんと歌っているような、実際に歌いながらパフォーマンスにしているように見えて、曲にあっていてとてもよいのだよね。でもスカーレットはラジャより少ない2回目のボトムで、ep2でメインチャレンジで勝っていたので、もっと過去の成績だったり、課題の中での成長率がもっと加味されていたら残るべきはスカーレットだったんじゃないかなぁ…と、結果を受け入れつつも未だに少し納得しきれてはいない部分がある。ただ、リップシンクの場に立った瞬間にそこだけで評価されるというのがこの番組の魅力でもあるんだよね…

ランウェイの批評で耳飾りと首飾りの色があっていない、と言われた瞬間にためらいなくネックレスをちぎって取った姿、リップシンクが始まって曲が盛り上がる瞬間ためらいなく美しい衣装にハサミを入れた姿、本当に潔くて格好良かった。シーズン通して印象に残ったシーンのうちの1つが、スカーレットが全開の笑顔でグリッターを撒き散らすところで、本当に美しくて、彼女のことを考えるたびにそのキラキラが思い出されて胸がいっぱいになる。凛としていて素敵だった。スカーレット大好きです。

イーヴィの怪我のこと

イーヴィの負傷。もともと病気を抱えていて、コンディションが良くない中全力でパフォーマンスしたからとはいえ、ちょっとチャレンジの負荷が高かったんじゃないかなぁ…と思った。過去シーズンはあんまり全員で出ずっぱりでパフォーマンスしっぱなし、みたいなことってわりと少なくて、何人かの組で出て、それぞれフィーチャーされて、そこでちゃんとチャンスを活かせないとダメ、みたいな印象だったのだけど、どんどん要求レベル的にも出演時間的にも肉体的にも負荷が上がってていて、全員でずっと踊りっぱなしで休む暇がないみたいな感じになってきていると思う。s9のユリーカの負傷の件(手術が必要な怪我で、そしてその後もトラウマとして残るレベル)もあったし、どこかで歯止めをかけないといけないんじゃないかなぁと思う…。

そして、イーヴィの病気が思ってたよりずっと深刻なものだったのがショックだった。関節が柔らかくて色々アクロバティックな動きができるという強み以上に、常に関節がどこか痛くて、少しずつできることが減っていて、同じ病気を抱えている10歳年上の人は心臓の合併症もあって車いすに乗っていて、彼女もいつまで今のようにドラァグできるかわからなくて…イーヴィの振る舞いや言動のベースになるものが少し見えた気がした。二番目に年下、という若さだけが走らせるものじゃなくて、色々なことに情熱的にならざるを得ない事情というか…。このs11に出られて本当よかったし、この悪い意味でなくベストフレンドレース的な、みんな協力的で理解のある人たちのシーズンでよかったな…と、この頃は思っていたのです(また不穏な引きを…)

でも、この回の冒頭もシルキーやヴァネッサに守りに入らないほうがいいよとか、シルエットがや印象が同じなのを指摘されてるなら変えなきゃとか指摘して、二人の機嫌を損ねていて。そのあと、準備をしているときにヴァネッサがずっと評価が低くて、ルーの期待に応えられてなくて…って泣いてしまって。イーヴィの事情と心情も分かるけど、ほかの人も精神的にかなりストレスが溜まっていて批判じゃなくてアドバイスと言われてもマイナスな意見を受け入れられる状態でなくて。なかなかイーヴィの身体状態とチャレンジで力を尽くすこと・全体の精神状態とイーヴィが皆に対しても率直で正直でありたいことのバランスをとるのが難しくなってきたなぁと思い始めてきたのでした。でもそんな中でuntuckedでアケリアとか他の人が批判するときのタイミングや状況は気を付けたほうがいいよ、って指摘したのを受け入れて実際に気を付けはじめたところ、そして前にイーヴィが率直に人に批判を言ってくるところ私は嫌だな、って言っていたスカーレットが、今日の言い方は優しいね、ってちゃんと気づいてくれたところに、本当に胸を打たれたのでありました。

アリエルの残したウィッグについては本当燃やせ!としか!!ほんとに!!くだらねぇ!!!(この話、くだらない癖に長引くのが本当にいやなんだ…)