今週はアクティングチャレンジ!
(まだ名前のカタカナ表記、および敬称が自分の中で定まってないので、人名の書き方が微妙だったらすみません…)
I'm watching Queen Pour Cent on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drf-102
そもそも英語圏以外のシーズンだと言語の壁が高い分、喋る系のチャレンジ(アクティング、スタンダップコメディ、スピーチ、スナッチゲームなど…)は理解するための難易度が高いな〜と思って見ているのですが、それに加えて、笑いのツボって各国違っていて面白さを汲み取るのが難しいな〜と思っており、なかなか見たものと、ジャッジの評価を結びつけるのが難しい回でした。良かった人は良かったのが分かるし、悪かった人も評価を聞けばなんとなく低評価にした理由も分かったのですが…そもそもこの脚本は面白かったんだろうかどうなんだろうか…難しいぞアクティングチャレンジ…
タレント事務所の大事な情報が盗まれて存続の危機だぞ、エディット・ピアフの生まれ変わりを題材にした映画で一発当てる!オーディションするぞ!みたいな感じの話だったと思うのですが(多分)ウィナーになったパロマさんはエージェント側でほぼずっと出ずっぱりの中、常にタバコとシャンパンボトルを持った雑な感じのキャラクターがキュートで良かったと思います。私はロリータバナナちゃんが突然サルサのど定番・セリアクルースのキンバラを歌って踊り出した時点で大学時代の思い出が蘇ってきたので涙を流して喜びました。死ぬほど歌ったよその曲、まさかドラァグレースで聴くことになるとは…!あとはエリプスさんがフランスのパントマイムと言えば〜みたいな感じの白塗りメイクで無言のマイムだけで去っていくの、本当にズルいなぁ。すごく笑っちゃった。この二人は短時間の出番だけどとても印象に残りました。あと、ビッグベルタさんは安定感というか、場の空気を自分のものにする力が強いなぁ。茶目っ気溢れる表情と動きの良さはさすがでした。
グランダムさんは講評のために残された6人だったけど、untuckedから戻ってきて最初にセーフと告げられたので、トップ扱いだったのかな?と不思議に思いました。演技に苦戦していて収録中ちょっとテンポが悪い感じだったけど編集で救われて結果オーライだったのかしら。後述しますがランウェイが強かったので、それも加味されたのだと思いますが、出番が多く大変な役だったとは思いますが、メインチャレンジだけだったらちょっと厳しい位置だったかなと思いました。(エリプスさんとか、あとブリオッシュちゃんとか、演技良かったもんね。カムちゃんも可愛かったし…)
ロヴァさんはちょっと芝居がかりすぎというか、泣き声がちょっとわざとらしい感じが気になったので、メインチャレンジの中で一人イマイチだった人を選べと言われると私もロヴァさん選ぶかな…と思いました。ソアさんはそんな悪かったっけ!?勢いがあって悪くないんじゃないの?と思ったのですが、余裕なく捲し立ててると取られてしまったのかしら…
ところでランウェイですが、私にとって現時点今年のベストルックがここに来て登場しました。カムちゃんのアジサイドレス、最高じゃないですか〜?2022年、勿論素晴らしい衣装がここまでもたくさんありましたが、今年、これがここまでで一番!と明確にビビッと来ました。いや〜あれはお姫様に憧れたり、お花の妖精になりたいと願っていた、幼い頃の自分のガーリーサイドの理想型に近いんじゃないでしょうか。2次元からそのまま出てきたかのようなファンタジーな世界観が本当に素敵でした。かわいい〜だいすき〜。パステルカラーとお花に弱い私です…
パロマさんはまさかの「ベルサイユのばら」モチーフでびっくりしました。講評の時ジャッジのダフネさんがレディ・オスカル♪と口ずさんでいましたが、ぜひ「ベルサイユのばら フランス op」でぐぐってみてください、陽気な楽曲が癖になりそう。あの姿で歩いているのを見ただけで「オープニングのバラの蔓に囚われてるオスカルだ!」って認知できて、歌をぱっと空で歌えるくらいフランスでも愛されたのだと思うとなかなか感慨深いものがありますね…私も日本版のやつなら歌えます…くっさーむらーにー…♪
あとブリオッシュちゃんのパックンフラワー、可愛かったんだけど商標的に大丈夫か心配になりました。任天堂はその辺りしっかりしてる印象…。
前回も書きましたが、フランス、結構ランウェイの評価への比重が高そうだぞ、と感じました。グランダムさんは演技はとにかく、ウィッグとヘッドピースが印象的な衣装で鮮烈だったのでトップに入ったのかな、ということと、ビッグベルタさんは演技はバッチリだけどランウェイでマイナスでボトム、という感じという感じだったのかな、と…ソアさんは、私は衣装もそんなには悪くないんじゃないの?本当にボトム2?と思ったのですが…前回勝った分期待値が高かったのが響いたのだと思いますが、お灸として据えるにはリップシンクさせるというのはなかなかヘビーだな、と思いました。だってしくじったら帰らなきゃいけないのよ…?きびしい…今回リップシンクのカメラワーク、後半ロヴァさんを多めに映すから、ビクビクしちゃったよ私…
ロヴァさん、魅力を出し尽くせたかな、というとなかなか厳しいシーズンだったかもしれません。でもサシェイが告げられた後、オールドスクールなドラァグクイーンにもチャンスをくれてありがとう、と感謝を述べる姿に、誇りと美学を感じました。ドラァグレースフランス、帰りゆく人に対してもリスペクトのある送り出しなのが見ていて暖かく、ありがたいなぁと思います。
最後になりましたが、今回の回はとってもとっても意義のある回だったと思います。ドラァグレースの歴史上初、ドラァグキングが番組に登場したのですもの!ミニチャレンジの背景扱いかい、という不満の声も分かりますが、本国では14シーズンやっても実現しなかったこと、フランチャイズもタイ、UK、カナダ、オランダ、オーストラリア、スペイン、イタリア…と渡り歩いてきてやっと叶ったこと、と考えると、本当に大きい一歩だなぁと思います。いろいろな意見があると思いますが、私はドラギュラのs3で素晴らしいキングやAFABクイーンを見て、ドラァグの素晴らしさに性別(出演する本人のジェンダーも、アウトプットとして表現されるジェンダー表象も)は関係ないな、そこで区切らなくても本人のクリエイティビティとパフォーマンスだけで評価できるな、と感じたので、いつかはこの番組でもコンテスタントとして出演するキングを見たいなあ、ルポール御大の考え方および番組の方向性や"Racers, start your engines, and may the best drag queen win"という決め台詞的にも、すぐの実現は難しいかもしれませんが、いつか"best drag performer win"に変わる日が来てほしいなぁと思っています。s12までは"Gentlemen, start your engines, and may the best woman win"だったけど、トランスやノンバイナリーの出演者も増えてきたので決め台詞が変わったじゃないですか。その変更だってとても最近の話だし、今後またブラッシュアップしても良いのではないでしょうか。トランス女性の出場者もようやく各シーズン一人は入るようになってきた、トランス男性もいるし(ゴットミク)AFABクイーンもいる(UKs3ヴィクトリア)、いわゆるフェミニンさを追求する出場者だけでなく、中性的・無性的・怪物的・時にはmale dragと言われるようなマスキュリンなアプローチがされるときもある、そうやって番組で紹介されるドラァグの幅も広がってきているならば、ドラァグキングに門戸を開いてもいいんじゃないかな、と思います。出演者の性別や表現の形で区切るのでなく、制作側の課題設定を整えれば絶対行けるので、近い将来もっと本質的なクリエイティビティとパフォーマンス力で選ばれて出演者が決まるようになればいいな、今回の出演がその風穴を開ける、最初の一歩になりますように。
ドラギュラs3見てない人にはピンと来ないかもしれないし、実際私も見るまでは「キング?素敵だと思うけど同じ軸で評価するの難しくない?別にこの番組じゃなくても別枠でキングの番組をやればいいんじゃない?」なーんて思ってたんですよ、でも見たら本当一発でドラァグに垣根はないって分かるので、素晴らしいので、皆できるならば見て…見るためのハードルはめちゃめちゃ高いんでおすすめしづらいんですけれど…そういえばドラギュラの感想書くって言って一年位経ったね…話が脱線しまくってるね…ほんと痺れるよ、はぁランドン様…(脱線したまま終わった)