あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race France Season1 episode1 "Bonjour, Bonjour, Bonjour"感想

始まりましたドラァグレースフランス!

 

 

 

 

 

I'm watching Bonjour, Bonjour, Bonjour on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drf-101

 

 

 

 

 

いつも新しいフランチャイズの幕開けの時はたくさんの期待と少しの不安をもって迎えますが、今回はなんてったってホストが私たちの愛するs12のニッキー・ドール先生ですよ。残念ながらわりとシーズン早いうちに離脱してしまったニッキーですが、大抜擢・大出世でホストに指名されたのを見て、やっぱり努力していればちゃんと見ている人はいるのだなぁ、チャンスはやってくるのだなぁという嬉しい気持ちがあります。美と威厳を持ってホストしているのを見ることができて本当に嬉しいですし(思っていた以上に安定感がある!)シーズン中は言葉の壁でもどかしい思いをしていたニッキーが母語でのびのびと司会をしているのをみて感慨深い気持ちになりました。


ニッキーがのびのびしてるのは嬉しいのですが、いかんせんこっちはフランス語という未知の言語に苦戦しています…いつも英語圏以外のフランチャイズは英語字幕をにらめっこしながら見ていますが、今回は聞き取れない部分は字幕にすら起こしてもらえていない始末で、いつも以上に伝わらなくてヒーヒー言いながら見ております。なんか笑ってるけどなんでやろ…みたいに思うこともたくさんあるけど、頑張って心の目で見ていこうと思います…


毎回恒例、初回はクイーンそれぞれの雑感から。エントランス順です。まだカタカナ読みできるほどフランス語と仲良くなってない(Kam Hughちゃんのことずっとカン・フーちゃんだと思ってたし…)

 

Kam Hugh

かわいい…!スウィートなルックスで以前からインスタをフォローしている人も多かったようで、出演が決まってわっとタイムラインが沸いていました。メイクの腕が本当に素晴らしい、若く美しく才能溢れるクイーンなので、すでに固定人気が高いのも頷けます。美的センスが高くランウェイが素晴らしいのでできるだけ長く残って目を楽しませて欲しい、と思いつつ、タレントショーのおうたがなかなかのもので「どうしてこれを選んだ…?これがキミのタレントなのか…?本当にこれでよかったのか…?」とテレビに向かって話しかけてしまいました。ごめんよ。でも下手とまでは言わないけど、音程もリズムもなにかがちょっとずつ違ってたんだ…でも味があってかわいい…かわいいよ…


La Big Bertha

お髭のクイーンというだけで私の愛も最高潮ですが、とにかく自然体でラブリーなパーソナリティで大好き!以前は自分の体が嫌いで裸を見せるなんてとんでもなかったけどドラァグによって自由になった、というコメントの後の素晴らしいストリップパフォーマンスだったので心でスタンディングオベーションしてしまいました。かわいいよ〜!ドラァグパフォーマンスとしてストリップティーズをするクイーンって、今までどちらかというと自分の体の美しさとその魅せ方に自信のある細身クイーンが多かったと思うのですが、ありのままの自分の裸、いいだろ!ってバァン!と曝け出してくれると、おう、いいね!最高!って熱く答えたくなります。お尻を出した子一等賞。大好き。ランウェイのクマちゃんトンガリブラもパーソナリティのキュートさが伝わってきて、ずるいな〜!とメロメロでした。コンフェッションで重用されてるので多分いいとこまで残るし、私的にも残って欲しい。


Elips

少し物憂げでミステリアスな雰囲気が素敵なクイーン。うっすらと生えた脇毛がめちゃくちゃセクシーだと思うんですがいかがでしょうか?タレントショーのグッとシリアスな雰囲気とドラマティックな展開が最高に格好良かったです。ドラァグレースで重用される派手さや華やかさとは少し違う独自路線で、すごく物語性・余韻を大切にしているのが伝わります。ランウェイのトンガリブラ+ネクタイドレスもシックで良かった。タレントショーもランウェイも笑顔をあまり見せてくれず、そのクールな感じも素敵でしたが、ジャンポールゴルチエに褒められてニコッとするどころか嬉し泣きしそうになってるのが可愛かった!コメディチャレンジで弾けられるのか、どんなパーソナリティが出てくるのか楽しみにしています。


Lolita Banana

美味しそうな名前シリーズその1、一発で覚えてしまうコケティッシュドラァグネームです。みんな大好き168cmのギャル!(最初に身長を明らかにしてくれることでそのあと他の人たちの身長をなんとなく予想しやすくなる基準になるのでありがたいですね…)メキシコ出身クイーンはフランチャイズでも初めてと言われて、意外だったけれどたしかにそうだな!と思いました。ラティーナクイーンはもれなく応援してしまう私ですが、タレントショーで披露したラテンダンスが素晴らしくて(使われてたのはThaliaのEcha Pa' Lanteというラテンポップですね)、一番手に相応しい華やかさとスピード感のある超絶アクロバットだったのでトップ間違いなし!と思ったのですが…セーフでびっくりしちゃった。ミニチャレンジも圧倒して勝ったし、ランウェイもトンガリブラに捻り(蛇口だけに捻る、なーんちゃって)を効かせて悪くなかったのにね。歌って踊るパフォーマンスまでは絶対に残って圧倒して欲しいです!


Soa de Muse

登場するやいなや「こーんにゃばばーう!!」という雄叫びでIKKOさんの「どんだけー!!」を彷彿とさせました。counia manmanw、サノバビッチ的な意味って本当ですか…?力の入りすぎないエントランスルックから余裕を感じます。タレントショーの歌、技巧的には後述するLa Briochéeのほうに軍配が上がるかもしれませんが、説得力のあるドラマチックな表現に言葉が分からないなりに釘付けになってしまいました。ランウェイのトンガリブラを自分のシグネチャーであるブレイズで表現してたのも主張があってよかった。すごいカリスマ性だなぁと思います。長く残って欲しい!コンフェッションのルックがクールすぎる!


La Grande Dame

偉大なる女性・貴婦人というような意味のドラァグクイーン 、なんと197cmらしいです。なるほど偉大や…長身のシュッとしたボディ、面長で太めの眉のキリッとした顔立ち…ウッ2年前に夢中になったオランダの某クイーンのことをちょっと思い出してしまう、私の好みどストライクなお顔なので注目しています。プロモとエントランスのルックで着ていたビーズの衣装、素敵だなぁ。タレントショーでは最初審査員から距離のあるところでリップシンクをしていたのでちゃんと見えているか不安になりつつ、中身の入ったシャンパングラスを乗せたままサックスを演奏するという特技を披露して、個人的には真面目に見たらいいのかそれとも珍芸と見なすべきなのか微妙なラインを突いてくるな!と思いつつ、終始真面目な顔でいらっしゃったのでこちらも神妙に受け止めました。ランウェイルック、少しフェティッシュなベルトでできたドレスとスタイリッシュなツインテールで素敵。今後パーソナリティが見えていくのに期待してるクイーンの一人です。


Lova Ladiva

オールドスクール、と言われていましたが、グレースフルな魅力に溢れるクイーン。上品な雰囲気が素敵ですが、ちょっと一歩引いて見えるのでここからパーソナリティが見えてくるといいな。タレントショーは足が悪くて車椅子を使っていたところからこうやってヒールで立てるようになったんだよ!という身の上話でしたが、タレントではないよね…という評価になってしまうのもまぁ仕方ないかな…ランウェイもシルエットとかもう少し良くできたのではと思いつつ、ゴルチエのアイコニックな香水2種類を前後で表現するというアイデアはとても良かったと思います。リップシンクは残りたいというエネルギーが伝わってくるいいパフォーマンスでしたね!


La Kahena

アラビア語で、魔女、司祭、預言者、神…みたいな意味のある言葉がドラァグネームの由来みたいです。エントランスとタレントショーで炎を取り扱っていたので、タイランドとカナダと同じように消防法的に大丈夫で良かったな!と思いました(アメリカは火気厳禁でブリタが花火を使ってめちゃめちゃ怒られたらしい)エッジィなメタルパーツのモヒカンヘッドピースとか最高に良かったのですが、タレントショーが不発で残念…こちら、内容が全然分からなかったので判断に困るのですが、布の顔ハメパネルみたいなやつ、一瞬でリビールできるし、古典的に見えて一周回ってめちゃめちゃ新しくない!?と思いました。チュニジアから来たムスリムクイーンということで、もっともっと見たかったな、すごく勇気を出しての出演だった思うので、それに値するだけの出演の価値があったかな、故郷のコミュニティはクィアに対する差別が激しい国だったかと認識しているので、ヘイト飛んだりしてないかな…と心配してします。番組と私とでタッグを組んで全力で守りたい。


La Briochée

美味しいお名前シリーズその2、パンがなければブリオッシュを食べればいいじゃないというマリーアントワネットの迷言でお馴染みブリオッシュちゃん。ふわっとした甘い顔立ちが魅力のトランスジェンダー女性のクイーンです。最近トランスクイーンが当たり前のようにキャスティングされるようになってきて本当に嬉しい、ほんの2年前はこうじゃなかったよね!タレントショーの歌、のびやかで素敵だった〜トップに入ってもいいんじゃないか?と思えるくらいの情感たっぷりの素晴らしい歌声だったのですが、片目のつけまつげがズレているような気がして見ると集中できなくなってしまうので途中から目を瞑って聞いてました、ごめんよ。ランウェイの蝶々の衣装も好きです。

(どうでもいいけど彼女の胸(とBerthaさんの尻)だけぼかしが入るの、私の中の「男性の胸はプライベートゾーンでなく女性の胸(と男性の尻)はプライベートゾーンである」という固定観念的には正しいな、と思ったのですが、果たしてその固定観念は「正しい」のか?ではノンバイナリーやジェンダーフルイドの人はどうなんだ?とか色々考えてしまって、よく分からなくなってしまいました…一人一人にここまでは映してもOK、ここはぼかして欲しいとかヒアリングするのが一番なのかなぁ…でもテレビの放送規定とかもあるだろうしなぁ…)


Paloma

スペイン語では鳩という意味の言葉なのだけど、フランス語でもそうなのかしら?私はまぶたが重めの目を持つ人をセクシーと感じるのですが、とっても色気のあるお顔立ちだな…と思います。エントランス最後に入ってきた時に全員が沸いたので、現地で一目置かれているクイーンなのだろうなぁ。タレントショーは全然内容が分からないものの、スピリチュアル漫談で皆を沸かせているのが伝わってきました、そして何よりヒッピーテイストのルックが可愛かった…竹久夢二の絵のような、なよやかさがある…ランウェイもステンドグラスのようなヘッドピースが光を通してとても綺麗でした。虎視眈々と駒を進めていいところまで行きそう、と思っていますがいかがでしょうか。

 


私がトップ3を選ぶなら一番手で圧倒的なダンスで盛り上げたLolitaちゃんと、ストリップティーズ部門のElipsとBerthaの二人で迷ってランウェイ加点でElips、お歌部門でSoaとブリオッシュちゃんの二人で迷ってランウェイ加点でSoa…という感じでしょうか。今回ジャンポールゴルチエ様がいる中でのゴルチエランウェイだったので、ランウェイ加点高めだったような気がします。


次回はコメディチャレンジ、ということで、特にパーソナリティを見ていきたいな〜とつぶやいたクイーンがどう華開くのか楽しみにしています。それ以上に、ドラァグキングが来るとかどうとか言ってたよね!?もし本当に普通にドラァグキングが出るのであれば、この番組フランチャイズとしてはとても画期的な一歩になるのではないでしょうか。クイーンがフェミニンな装いじゃなくてもいいんじゃない、という雰囲気にはここ数年でなってきましたが(s6あたりはMale dragなんて!みたいな感じだった!)まだ「キング」と自認する人は出演したことないですよね?いや〜どうなるのか楽しみにしています。本当に。そこの門戸早く開けたい!