あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul’s Drag Race Season14 ep2 "Big Opening #2"感想

先週の最高の7人に引き続き最高の7人の登場です。2グループに分けてのエントランスだとそれぞれがよく見られて嬉しいな〜、14人まとめてだとほとんど話さないままで終わっちゃう人とかいるもんね…実は開始前に目をつけていたメンバーはほぼep1に集まっていたのですが、逆に言うとep2のメンバーは私の期待を悠々と超えてきてくれたので嬉しいです。やっぱりみんながみんな愛おしい。

 

 

 

 

 

 

 

I'm watching Big Opening #2 on WOW Presents Plus http://www.wowpresentsplus.com/videos/rdr14-big-opening-2

 

 

 

 

 

 


ミニチャレンジ、ep1は人間ぐるぐるルーレットでクイーンたちの三半規管が試されていましたが、今回は大量のtic tac…アメリカのお菓子、ラムネのようなタブレットだと思うのですが、その海の中でのフォトシュートでした。た、食べ物で遊んではいけません!何回言ったら分かってくれますか!!できればビーズクッションの中身みたいな代替品の何かだといいなぁと暗示をかけながら見ていました。本物だとしたらスタッフがあとで美味しくいただくか(何年かかるんだ)もしくはエスパーニャのドラァグクイーンの足踏み葡萄酒みたいな感じでファンに売ってください(エスパーニャも売ってない)正直写真映えとしてもインパクトとしても効果はそこまで高くなかったな〜と思いますが、サンティーノ氏の帽子がtic tacの海の中から出てきたのにはびっくりしました。番組でいじっていい位置付けにいたんだ、てっきり割とアンタッチャブルなのかと思ってた…


タレントショーはバラエティに富んでいたep1メンバーに比べると定番のリップシンク多め、という感じでしたね。それだけこの番組に出るドラァグクイーンにとっての王道パフォーマンスに自信があるクイーンが多い、ということは頼もしい限りですが、ボトム2になると嫌でもやらなくてはいけないことなので、ここで手の内を明かしてしまうのか〜という気持ちもあり…でもep2はダンス得意なクイーンが多くて見応えは充分でした。


今回もエントランス順に各クイーンについて雑観です。


ジョージャス

か、わ、いい〜!!!高い位置のツインテールとかもうアイドルでしかない。みんな大好き157cmのギャルです。157cmっぽく見えるよね、っていう概念ではなく、リアル157cm、尊すぎる。私も大体そのくらいなのですが、ギラッギラのドラァグクイーンが自分と同じくらいの大きさで(体積とは言わない)存在しているという事実だけで生きててよかったって思えます。でも隣に並んだら多分脚の長さで10cmくらい差があって倒れる。タレントショーのリップシンクといい、ランウェイといい、とにかく華があるので、見てて幸せになります。今シーズン最年少、末恐ろしい!!


デジャ・スカイ

待ってましたキャンピィクイーン!ミニチャレンジ一番手でルポールがTic tacの少なさにブチ切れる茶番劇を繰り広げてる時の気まずそうな表情が忘れられない。トラウマになっていないことを祈ります。タレントショー、笑えなかった〜的なことを言われていたんですけど私はまず他の人と違うことをやろうとしてたこと、真正面からコメディに取り組んだことで加点しておくれ〜と思います。お尻、かわいいじゃん。リップシンク、情感あふれて素敵だった!


ジャスミンケネディ

タレントショーが本当に分かりやすい、ザ・スター!って感じの華やかなリップシンクとダンスだったので、この人は心配しなくても人気出るぞう大丈夫だ、と思いました。踊れるパジェントクイーン、もちろん私も大好き。エントランスもランウェイもルックが強くて、割と穴がなさそうな感じのクイーンに見えます。こういうタイプはお裁縫かコメディかのどっちかで引っかからないかどうかが残るかどうかの分かれ道なので、注目してます。脚の形がとっても綺麗で、北川みゆき先生の漫画のヒロインの脚じゃん!って思いました。あと大きなお口が好きなんだ〜。笑顔がかわいい…


マディ・モーフォシス

今シーズンの話題の一つ、異性愛者のシス男性のドラァグクイーン初参戦ということで開始前から注目をされていましたけれど、まさかいきなりルポール先生が本人からみんなに話す前にアウティングするとは思っていなかった!!ダヤちゃんは知ってたけど気を遣ったのに!!

日常生活において、ゲイの人がヘテロセクシャルの人にアウティングされて気まずくなったり生きづらくなってしまう、という、よくあってすぐ想像できるような構図の逆転現象が起こっていて、そしてそのことによって議論が起こっているという興味深い状態ではあるのですが、でもやっぱり本人の望んだタイミングで本人からみんなに話せる環境であってほしいなぁ、普段ゲイの人が苦しんでいることを逆転させて反面教師としてこの番組で見せしめみたいにするって、私はあんまり好きじゃないなぁ…と思いながら見ています。議論が起こることは有意義だけど、番組の立ち位置上ちょっと一人だけ異質なものとして扱われすぎなんじゃないかって。すごく試金石のような位置付けとして投入されてますよね、良くも悪くも。

そしてランウェイについて、放映前にオーストラリアのクイーンの方が自分のアイディアを剽窃されたと告発した、というつぶやきを見ていたのですが、こういったアイディアについては本当に悪魔の証明に近いというか、いつどのタイミングで何を見て、どこまでインスピレーションになっていて、どこまで実際に参考にして、どこまでクレジットとして上げるか…という線引きが難しくてとてもデリケートな問題だなぁと思いながら見ていました。実際「marie antoinette」「headless」みたいに検索すると同じような表現をしている人がたくさんいるので、どこからどこまでがオリジナルか…?みたいなことを考え始めると悩ましいです。(ただ、自分のアイディアを剽窃されたと感じて傷ついている人がいる場合、対話をまずはして欲しいなぁと思います、誠意として)マディのランウェイそのものについては、私はランウェイを歩いて360度見せきって、批評されている間もずっと矛盾なくキープし続けられて、という形で表現しきった時点で高く評価していいのではないか、と思っていますが…

メインチャレンジのギターは面白かったか面白くなかったかでいうと私はそうでもなかったんだけど、まあギターをただのお飾りの小道具として使うんじゃなくてちゃんと弾いてるからそれは評価されるべきなのかな…うーん、なんか全体的に評価が難しいぞマディ!なんというか、本人そのもの姿でなく、そこから生じる波紋みたいなものが面白い、そんな存在になっている気がします。


アンジェリア・パリス・ヴァンマイケルズ

強いパジェントの人来たぁ〜!このブログを長く読んでくださってる方はご存知の通りパジェントクイーンに弱い私なのですが、本当経験にに裏付けられた自信がみなぎり溢れているというか、百戦錬磨感がすごいですね…ep1で勝利したコーンブレッドもそうですが、やっぱりここでただのリップシンクじゃなくて、自分のオリジナルソングを引っ提げてきて自己紹介のトータルプロデュースができるクイーンは強い!ミニチャレンジとメインチャレンジ両方で初回ウィンを掻っ攫って、早々に賞金女王に名乗りあげている感じですが、このまま場を引っ張ってくれそうで期待しています。ギラギラのクイーンが好きなんだ〜!そしてプロポーション作りの見事さもここに書き残しておきたい。エントランスのボリュームのあるスカート付きの素晴らしいシルエットから、それを外してミニチャレンジでボディスーツになった時まで完璧だった。長いネイルで腕を長く見せるところとかの細部への気配りも凄くて、本当に手強そうとしか言えないです。あと肩の「夢」「愛」のタトゥーも気になる。


レディ・カムデン

プロモ時点で「魔夜峰央先生作画じゃん…!」とノーブルな顔立ちが気になっておりました。始まってみたら6人目のスパイスガールズよ!とか言って90年代ポップスターかのようなキャンディフロス・スウィートネスなお姿。何それ、大好き。ベビーピンク色のウィッグの子を好きになりがちな私ですが今回も無事にノックアウトです。

タレントショーではバレエ〜?つまんなくないのぉ〜?と不満げなルポールにこちらも不満になりつつ(DUで素晴らしいコンテンポラリーダンスを退屈と低評価したこと、根に持ってますよ…)まず曲選択がジャミロクワイの時点で100万点加点、そしてトゥシューズでなくピンヒールでのバレエ要素のあるパフォーマンス、とても良かったです。ランウェイの少しキャンピィな孔雀ちゃんも可愛かったし、一エピソードでかなり幅のある姿を見せられて良かったんじゃないかしら。長く残って欲しい〜!


ダヤ・ベティ

157cmのクイーンも好きですが、大きいクイーンも大好きです。かわいい。旦那氏に「ピカチュウっていうかデカチュウだね」って言われてました。酔ってたので面白かったけど今書いてみたらそうでもないな。

私はタレントショーも悪くなかったと思うし、ランウェイも衣装の後ろが破れちゃってたかもしれないけどとてもキュートだったと思うのですが悲しみのリップシンク(多分マディ氏がランウェイのwow度でボトム抜けしたのかなぁと思っています、マディ氏が頭を腕で抱えたままリップシンクするのちょっと見たかったな〜なんて思ったりもする意地悪な私)そしてエリミ。悔しい〜…本当に勿体ないエリミだと思います。なんかとっても悲しい。たしかにルポールがクリメシちゃん大好きで、クリメシちゃんの印象が強いんだろうことは分かるんだけど、でも、「コピーのコピーを見ているみたい」なんて言われるの、私はとても悔しい。それこそクリメシちゃんのドラァグファミリーだということを先入観として持っていなければ、もっと自然に彼女自身の魅力を感じ取れたんじゃないのかな…

先週のオライオンちゃんのエリミも悲しかったんです、もっと知りたくてもっと見たかった人だから。でも今回のエリミの方がずっと辛い、だって本人の魅力に覆い被せてしまうくらいの別のものを勝手に重ねて見てしまって、本人そのものの魅力を見切れなかった部分があったのがとても分かるから…有名なドラァグファミリーの元にいるクイーンは本当に大変だよな、勝手な期待を持たれてしまうから、ということを改めて実感した回でした。

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ところで前回のエリミのオライオンちゃん、ここのところのシーズンでは定番である、エリミ者とミシェルとの対談「Whatcha packin'?」シリーズがいつまで経ってもアップされない。次回予告でもなにかひねりがありそうな感じの含みがありましたが、今回エリミのダヤもオライオンちゃんも、なんとなく戻ってきてくれるんじゃないの…?どうなの…?と思いながら見ています。(とはいえこういう形で一回エリミさせてしまっての復活だと、他の人たちがちょっと下に見てくるんじゃないかみたいな格差感の心配が産まれてきたりもするんですが…)次回は2グループの合流になりますが、そのあたりも注目していきたい。もうずっと14人でやろうよ、s14ー!!