あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Canada's Drag Race Season3 episode1"Sidewalk to Catwalk"感想

カナダが来たど〜!!!(Queen of the northの「北」と「来た」でかけています)(寒いギャグを導入に使うのはやめろ!)(北だけに…)

 

 

 

 

I'm watching Sidewalk to Catwalk on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/cdr-301

 

 

 

 


週3本更新というだけでもきついのに、金曜3時にフランスs1・10時にカナダs3・16時にオルスタ7という3つ全部がまさかの金曜更新でヒーヒー言っている皆様、いかがお過ごしですか。月末にはオルスタが終わるので頑張りましょうね…(まあそうしたらすぐダウンアンダーs2が始まるんですが…!)

カナダ、デザインチャレンジでシーズンを始めるのが定番なので、予想通りといえばそうだったのですが、まさかの「ミニチャレンジで披露した衣装を材料として解体して新しい衣装を作る」だったので悲鳴をあげてしまいました。デザイナーにお願いしたお高い衣装だった人もいたのでは…?水中撮影とか、衣装にダメージの出そうなチャレンジのたびに思いますが、「ストリートウェア(ただし汚れたり壊れたりしていい衣装を用意すること)」みたいな感じで最初からオーダーされていますように…と祈ってしまいました。

あと、今回ミニチャレンジからメインチャレンジにかけてどれだけ再構築させるかが肝のチャレンジだったのですが、正直12人もいるし初回でまだ顔と名前が一致してないし週3シリーズも見て脳内ドラァグクイーンが飽和状態になっているしで、ミニチャレンジで誰がどんなの着ていたかなんてメインランウェイの頃には印象に残った数人を除いて忘れてしまっていたので、ぜひビフォアアフターが分かりやすいような演出にして欲しかったなぁ。他シーズンで場面の合成で変身を表現してることもあったので、そういう演出を入れたり、ミニチャレンジ中のシーンをランウェイ中にインサートしてくれたらもっと分かりやすかったのに、と色々覚えるのがキツくなってきた初老の脳で思うのでした。


初回ということでエントランス順に各クイーンの印象を書いていきます。今回、カナダ全域からさまざまなルーツを持つクイーンを集めるぞ!という気概が今までのシーズンに増して感じられて、色々幅のあるドラァグが見られそうだな、ととてもポジティブに捉えています。楽しみ!

 


Bombae

最初「猪木ボンバイエ(コンゴのリンガラ語で「奴をやっちまえ!」を意味する「Boma ye」が訛ったものらしい)」のボンバイエちゃんかと思ったら、インドのムンバイの旧名のボンベイちゃんだった。私、インドには大学の専攻の旧縁があるので、がぜん応援します。ミニチャレンジのダウン素材のガウンからのリビールがとても良くて、メインチャレンジ課題が衣装を解体して仕立て直すことって告げられた時に、この素晴らしい衣装にハサミを入れないといけないの辛くない!?と一番感じさせられたのがボンベイさんでしたが、でもいい衣装にトランスフォームしてたのでホッとしました。ボリューム感のある円形の黄色いミニスカートが最高で、メインチャレンジで一番良かったんじゃないかとすら思ったので、セーフ抜けでびっくりでした。もっと評価されて欲しかったな!


Kimmy Couture

s2の覇者、アイシス・膝・クチュール先生のドラァグドーターということで期待大!アイシス先生がメイクオーバーチャレンジの時にペアを組んだマケイラちゃん(今や彼女もハウスオブクチュールの仲間!)にトランスジェンダー女性のドーターがいるんだよ、と言っていたので、彼女のことか!と嬉しくなっちゃいました。出演時点でトランス公表してるクイーンはカナダでは初ですね。ルーツがフィリピンということで、アジアンクイーンは実力があるのに正当に評価されてないんじゃないか?なんて昨シーズンは鼻息を荒くしていたので、今シーズンこそはと期待しています。メインチャレンジ、何度もやり直していたらしいところから完璧主義のクチュール家の血を感じます。でもミニチャレンジのルックが最高すぎたのだ…あれになりたい!!上から下まで同じのください!って言いたくなっちゃう格好よさでした(着られるかどうかは別問題。タイトな革パンに捩じ込むわたしという戦うボディ…)


Chelazon Leroux

カナダ中西部のサスカッチュワン州サスカトゥーンから来たTikTokクイーン。最初地名の知識がなくてサスカッチ…?(ビッグフットとも言われるUMA)って思ってしまって本当にごめん!!そして若い時の古田新太さんと掟ポルシェさんにちょっと似てるって思ってしまってさらにごめん!s1のイローナちゃんに続く、ツースピリットという女性の魂と男性の魂が二つ同時にあると感じている性を持つ、先住民族ルーツのクイーンです(イローナちゃんはその後トランジションを進めているようですが) エントランスルックがちょっと緩めだったのでみんなに若干舐められてる感ありますが、そうやって油断させてシーズンウィナーになった例もありますからね…分かりませんよ…最年少にしては落ち着いた物腰なのが好印象で、頑張って欲しいです。ストリートウェア、シースルーのコルセットとジューシィなお尻が最高で、私もしかしたら一番好きかもしれない。メインチャレンジはハンドペイントのグラフティの手作り感が好みが分かれるかな、と思いますが、腰あたりのカットとかのディテールが可愛かったです。


Jada Shada Hudson

今シーズンのエネルギー・陽枠!好きです!ストリートウェアの柄物・バッドガール感から、柄を生かしたレディルックに進化させていて、最高に良かったです。本当に縫い物できないの?本当にほぼホットグルーで作ったの?ヘッドピース一つ取っても、表面に柄、裏面は赤一色、縁取りに黒のマラボー…とよいデザインだったので、技術が伴わなくてもセンスさえ良ければ素晴らしい衣装を構築できるという好例だったと思います。東カリブのバルバドス島出身で難民としてカナダに来たと言うことで、保守的なカリブは同性愛者に取ってはとても辛い場所、ということはモネなど他のクイーンも言っていたことなので、苦労してきたのだろうなぁと…シーズンのムードメーカーになりそうな気がしています。


Miss Moço

すっきり目のメイクが可愛いですよね!ミニチャレンジのストリートウェアがとても良かった、インナーのハイレグ感と蛍光色の多色使いが80年代のスタイルを進化させた現代的ネオンルックという感じで最高だったので、逆にメインチャレンジが肌見せのないかっちりした服になってしまって、もう少し抜け感があったら違ったかもしれないのに〜!と歯痒くなってしまいました。特にあのお花の飾りはいらなかったと思う、シンプルにまとめた方が良かったかも…リップシンク、最初は大人しかったけれどニッキーミナージュのラップパートから波に乗ってきた感じがありました。上品な雰囲気が魅力なので、次回以降期待です。


Gisèle Lullaby

トレーラーでのルックとのエントランスルックとで、一番ギャップがあって新鮮に感じたのが彼女でした。トレーラー、結構変わったまとめ方だな?と思っていたらエントランスは超正統派ガウン、ミニチャレンジではメタリックな黄緑色のツーピースから見える美しい腹筋が印象的なストリートウェア、そしてメインではその黄緑をストライプで活かしてタイトミニのワンピースに…と幅の広さを見せてくれてます。ララバイって静かそうな名前なのにうるさい…みたいなこと言われてたので、今後視聴者側にもパーソナリティが見えてくるのに期待です。


Kaos

カナダのへそ、マニトバ州から来たツースピリットクイーン。パンセクシャルだとオープンにするクイーン、初めてじゃないですか?お名前の通り、カオス!な感じの底しれない雰囲気が好きです。エントランスのフクロウルックで度肝を抜いたのも良かったし、ミニチャレンジのタータンチェックストリートウェアも(ジャッジにはトゥーマッチ気味と言われてましたが)主張のあるルックで良かったですし、そこからメインチャレンジでハイファッションルックに仕立て上げたのも良かったです。平面的に布を貼り付けるのでなく、立体的に仕上げてたのがとても良かったし(クリスマスオーナメントみたい)甘さの見えないスタイルが格好いいです。このまま尖ったスタイルを見せてくれると嬉しいな〜。


Miss Fiercalicious

いやこのメインチャレンジ衣装はボトム2でしょ〜!糸の始末くらいしてくださいよ!と思いつつ、どうやらジャッジはモリモリよりミニマムを好むようでセーフ抜けだったのでちょっと拍子抜けしました。個人的にはスタイル抜群で布でもオムツでもなんでも着こなせちゃいそうな人を元々の素材の良さでセーフにしちゃうのはちょっと甘いと思う、服そのもので評価するべきでは…?untuckedでみんなからあなたリップシンクだね…みたいな感じでいじられてたのは流石にちょっと可哀想だったんですが、でもセーフを告げられて一瞬泣いた?と見せかけて嘘泣きだよーん!って笑ってハケてくの、ハートが強すぎて最高でした。同い年のキミーと揉めることが次回予告で示唆されていて(untuckedでキミーにカラいことを言われていたし)今シーズンのドラマを生み出してくれそうだなぁ、と思っています。メインチャレンジの衣装は評価できないけど、太眉ギャル、好きです。


Vivian Vanderpuss

ヴィクトリアってジンボさんのところ…って思いながら見ていたらエントランスの喋り方がジンボさん感あって吹き出してしまった。猫派ということでそれだけで推せます。ミニチャレンジの衣装の腰から出てた紐は透明な犬を繋いでる、という謎設定なのが面白かったですし、メインチャレンジではそれをパイプに仕立てていたのがまた面白かったです。ミニチャレンジ衣装の黄緑をメインチャレンジでは裏地に使ってアクセントとして効かせる、というあたりも興味深いアプローチでした。


Lady Boom Boom

某推しクイーンに「s3誰か気になる人いる?」って聞いたら「レディブンブンは素晴らしいクイーンだよ!」と言われたので注目してました。ミニチャレンジが割と緩い感じというか、ガチストリートウェアで力の入りすぎない感じがあったので、そこからメインチャレンジでエッジィな衣装に作り替えるギャップが素晴らしかったと思います。個人的にお腹周りのアレがもうちょっとペプラム感あったら強い女感がでて良かったんじゃないかと思いました、ちょっとエプロン感気になった…縫い物とデザインで学位とったの…って宣言した途端に苦手な人が助けて〜って寄ってきててちょっと気の毒で笑っちゃいましたが、報われて良かった!本当人を手伝ったせいで自分の衣装がイマイチになって報われない系辛いので…


Irma Gerd

カナダの大西洋側にある島、ニューファンドランド島からやってきたクイーン。フェリーで来た。フィアカリシアスちゃんから「インターナショナル!(違う)」って言われてたけど、日本で言うと伊豆大島的な感じの位置づけなのかしら。タータンチェックのパンツが印象的なストリートウェアから、タータンチェックのオーバースカートが印象的なドレスに上手に変化させたと思います。アシンメトリーなデザインが素敵でした。


Halal Bae

各シーズン最初に帰るクイーンをアメリカs1で最初に帰ったヴィクトリア・ポークチョップ・パーカーにちなんで「今シーズンのポークチョップ」と呼んでいますが、ハラールなのにポークチョップとは!これいかに!!!!!(エントランスのお肉ルックも主張があって好きでした、適切に処理されているに違いない)

初めてのマスタッシュクイーン(今までのお髭のクイーンはビアードクイーンばかりで、口髭は初めて)、エジプト生まれクウェート経由でカナダに来たという経歴で、政治的なことなど主張をドラァグで伝えるクイーンということで超期待していたのですが、悲しみの初回サシェイ…私メインチャレンジ、悪くなかったと思うんですよ、リップシンク組になると思ってなかったんですよ。ハラールさんのドラァグドーターであるボンベイちゃんもuntuckedで言ってましたが、ボトムじゃなくない?って思ってたので(そしてリップシンクも特に序盤は明るいエネルギーがあって押してたと思う!)本当に残念です。確かに口紅の色を黒くしたことで口髭との色味の差異が無かったのはもったいなかったけど、デザインチャレンジなのだからメイクじゃなくて衣装の出来のほうを重視してジャッジして欲しかったな…

 


ここからちょっとネタバレというかメタな話なので、見たくない人は回れ右して下さいね。あと面白くないギャグもあるのでそっちも見たくない人は回れ左してくださいね。

 


カナダはトレーラーに各シーズン力を入れていて、2分近くのボリュームでいつも眼福ではあるのですが、その反面、先にランウェイをたくさんネタバレしてしまっていて、それのせいで「このテーマのランウェイはまだ来てないからこの人はまだ残るぞ…」みたいなメタ予想が出来てしまうという重大な欠点がありまして…その中で今シーズンはハラールさんがとっても素晴らしい、印象的な衣装を着ていたので、初回サシェイはないだろうな〜なんてメタメタな感じで見ていたのにこういう結果になってしまったので、これあれじゃん、s1の時にイローナちゃんもとても素晴らしい先住民族ルーツの衣装をトレーラーで流されてたけど、結局それは最終回のファイナルランウェイで全員登場するときに披露された衣装で、あの時と同じじゃん!?そうなんでしょ!?としょっぱい気持ちになってしまいました。s2はどうだっけなーと思って見てきたら4人ほどファイナルランウェイ衣装をトレーラーで披露されていた。本当トレーラー作る人、もう少し考えてほしい。ep1の素材と美しいブルックリン様だけでなんとか作れるんじゃないだろうか。ブルックリン様をもっと見せてくれればいいんだ。よろしく頼む。

なんならハラールさんをどこかのエピソードで復活させてこの私の疑念を払ってくれてもいいのですが…ハラールだけに疑念をハラーウ…(最後に寒いギャグで締めるのはやめろ!)(北だけに…)