今週のUKはルージカル!好きなチャレンジは?とアンケートを取ったら上位に来るであろう人気チャレンジ、そしてUKではs2でキャッツをもじったラッツという素晴らしいルージカルが生まれていたので(s1、s3はルージカル実施せず)期待していたのですが、期待以上、それこそ今までの全てのルージカルの中でもトップクラスのレベルの高いものになりました。良いものを見た!
I'm watching Lairy Poppins - The Rusical on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/rdruk-405
今回はレイリー・ポピンズというメリー・ポピンズをもじった作品でしたが、本当に全員素晴らしかった…!
今回は役決めをミニチャレンジのリーディングで勝ったピクシーさんが主導して行ったのですが、全員がハッピーになれるように配役した結果自分がやりたい役のリサーチを忘れていたという、なんとも愛おしいハプニングが起こり、それで明らかに動揺しているピクシーさんを見てダニーさんが「自分のもらった役と同じ系統な気がするけど、こっちのほうが上手くできそうなら交換しようか?」と快く申し出て、最初の希望を譲った上で、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたのが痺れました。タイトルロール(作品名と同じ名前の役)すなわち主役とも言えるポジションで、ダークヒーローというか、ある種の汚れ役というか、作品のトーンを決める大事な役を素晴らしく演じていたと思います。こういう役柄って出オチ感があるというか、最初のインパクトだけで終わってしまう可能性もある中で、最初から最後までチャーミングな酔いどれやさぐれキャラを保っていてとても良かった!
ピクシーさんも役柄変更して、より自分らしさが出るキャラクターを受け持てて良かったのではないでしょうか。結果的にダニーさんがウィナーになり、自分は一歩届かなかったとは言え、ちょっととぼけて生き生きとした演技の中にピクシーさんならではのチャームがよく出ていたと思います。前回はバッジが手に入らないことにちょっと不満な表情も見えて、そこも人間臭く好きだな〜と思っていましたが、今回の「自分も頑張ったけど今回はダニーだよね分かる!」みたいな納得した表情を見て、いいやつだな〜!!!大好き!となってしまいました。
もう1人のトップはジョンバーズさん、正直ガールグループの時にリズムの中に言葉を入れるのに苦労していたのを見て、今回一番心配していたのですが、はっちゃけた鳥女の役で自分の殻を破るくらい振り切った演技が出来ていて本当に良かったと思います。演技指導の時にディタ・フォン・ティースっぽく…って言われてたその感じは全くなくて笑ってしまったけれども。セクシーにも、悲哀感ある感じにもどちらにもできるキャラだと思うのですが、オーバーなくらいコミカルにしたのがインパクトがあって功を奏したなぁと思います。今1人だけバッジがない、ってことになってるけど、大多数の人はep2ガールグループの大量配布の恩恵のおかげだし、引け目に思わず喰らいついて頑張って欲しい。
ボトムの3人もね、全然ボトムというレベルじゃなかったよね?本当に素晴らしかった!ベイビーちゃんはルージカル中、動きも大きくて、ダンス的にはトップクラスのキレだったと思うのだけど、出番が前半だったのと、ちょっと神経質な感じのキャラクターで、元のキャラクターの魅力というか共感性がちょっと薄かったのが惜しかったのかなと。ダコタちゃんはミュージカル嫌いとか言っていたけど、すごく自然な演技で、歌も踊りもきっちりこなせていたと思う。ルフィルちゃんも今回の裏・主人公というか、タイトルロールのレイリー・ポピンズの元キャラのメリー・ポピンズで、最後に出てきて難しい早口パートの中心をうまく回していたと思う(インスタで、アジア人は主役級の役をもらえることなんてまれなことなのに、こうやって国営放送でメリーポピンズという主役級の役ができて感謝しかない!って書いていてちょっと泣けた…)
じゃあ他に誰をボトムに…?ってなると、重箱の隅をつつかないといけないし仕方ないのかなぁとも思えて…今週はちょっと難しすぎてジャッジに同情しましたね、ボトムを決めるのも難しかったと思うし、何ならトップを決めるのも大変だったと思います。セーフ組のチェダーさんのフランス語訛りの演技も、ペッパさんの溌剌とした若さ溢れるJKも良かったもんね〜!!本当に全員にバッジあげて、トップもボトムも作りたくないくらいでした。
そして、ランウェイも全員良かった〜!まずウェストエンドミュージカルというテーマが良い、ミュージカル詳しくないながらも分かる〜〜!!!と叫びながら見てしまいました。みんな良かったけど、ダニーさんの「リトルショップオブホラーズ」の吸血植物の迫力が素晴らしかったですね。ああいうキャンピィなルックって時に小劇場感というか、ちょっとB級感が出てしまうのですが(それはそれで良い時もある)今回はどんなに大きいステージでも映えそうなスケール感と、ディテールの細かさに唸ってしまいました。今回のウィナーを決める際のダメ押しになっただろうなぁ。
みんな良かったけど、あとは「王様と私」のルフィルちゃんの王様のゴージャスさと気品とカリスマ性が素晴らしかった…!優雅に踊るかのようなプレゼンテーションも良くて、これで加点貰えなかったら怒るど!と思いながら見てました(この二回のエピソードは本当リップシンクになるんじゃないかとヒヤヒヤしてホッとするという感じで心臓に悪かったです…)チェダーさんのヘドウィグも清潔感のあるロックテイストで良かったし、ペッパちゃんのライオンキングも「この人にこれをやって欲しかったんだよ〜!」という完璧なチョイスに美しい具現化だったし、ボトムやセーフの人もランウェイ加点で点数突き抜けちゃうんじゃないの?という良さでしたね…本当に今回は本当に全員にバッジあげて、来週もみんなで頑張ろうね!で終わりにしたい回だった…あと私は断固としてジョンバーズさんの薄い唇を守りたい会です。ええやんセクシーで…
それでも誰かは帰らないといけないわけで、リップシンクの幕は開くわけで。少しずつ足りないところがあったかな、というベイビーちゃんとダコタちゃんのリップシンクになったわけなんですが、これも2人とも良かった…!この2人はこの間ソーイングチャレンジで組んでバッジを手にしていたペアなので、リップシンクで戦うことになるのは複雑だろうな、と思いつつ、2人とも1回目のリップシンクの時もそれぞれいい戦いを見せてくれていたので今回も期待していたのですが、本当に勝るとも劣らずの素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。多彩な動きと溌剌とした表現で有効ポイントを次々に稼いでいくベイビーちゃんに対して、途中退場したかのように見せてハラハラさせた上で「No?」ってひょっこり顔を出してくれる瞬間の多幸感で一本取ったのでは?と思わせてくるダコタちゃん。どちらも最高に良かったので、これはジャッジングが難しいな、ダブルシャンティになってもいいくらいだな、でもどっちになるのかな…?とドキドキ見ている中、まさかの展開になるのでした。
ルポールが「心が決まりました」と述べて、どちらかの名前が呼ばれる…という瞬間、ベイビーちゃんが「話してもいいですか?…私が帰ります」とまさかの自主退場宣言。その前の回でボトムになってだいぶ弱っているな、心配だな、とは思っていたのですが。一番自分の得意分野だと思っていた歌とダンスのパフォーマンスの分野で勝てなかったりボトムになったりして、根底の自信が揺らいでしまったのかな、この後に残されているチャレンジで頑張る力がもう出せなくなっちゃったのかな…と感じました。
リップシンクで渾身のパフォーマンスを見せてくれていたのは、何としても残るぞという気持ちからでなく、最後に自分のパフォーマーとしての仕事を最大限残していくぞ、というプライドと、それ以上に番組への愛とリスペクトからだったのか…と思うと心から愛おしいです。リップシンクを放棄するのでなく、全力で戦った上で、その上で一番良いであろうタイミングで去っていくというところに、ショーマンシップと引き際の美学を感じました。(残る人として自分の名前が呼ばれたあとだと、負けたダコタちゃんに「譲ってあげる」みたいな感じになっちゃうのでそれを一番避けたかったんだと思うし、勝敗をブラックボックスの中に残しておくのは自分のプライドのためにも尊いことだなあと思います)もちろん最後まで戦い抜いて欲しいという気持ちがかけらもないと言ったら嘘になるけれど、でも本人の心身の健康を守るための行動であることはよく分かるので、私もジャッジたちや番組制作側、その場にいたコンテスタントたち同様、尊重したいし理解できるなぁと思うのでした…
表情豊かなところ、大きな笑顔が最高のチャームだと思っていたので、その笑顔が曇っていくのを見ているのはちょっと辛かった。でも自分で自分の引き際を決めて、すっきりした顔で去っていくのを見て、寂しさ以上に自分で決断できるの格好いいな、誇らしいな、という気持ちになったのでした。本当、雄弁に動く眉毛がとっても大好きだった!ぜひゆっくり心身を休めて、また万全の状態で色々なことにチャレンジして欲しいです。
次回スナッチゲーム!!このブログを長く読んでくださってる皆様にはこのチャレンジが一番私の胃を痛くするチャレンジであること知っていただいているはず。だって魔物が住むんだもん…絶対好きな人が帰っちゃうやつなんだもん…まあもはやこのシーズン誰が帰っても悲しいやつなんですけど…とにかくハラハラしながら次回を待ちたいと思います。はー誰が帰るかの心の準備もできないよ!とりあえずバガチが遊びにくる心の準備だけはできたよ!