あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

RuPaul’s Drag Race Season15 ep6 "Old Friends Gold"感想

最近一話見終わるたびに「みじか…」とぼんやり呟いてしまう今日この頃ですが、今回は明確に「みじかっ!!!」っと声をあげてしまいました。いやルポール御大のスカート丈の話ですが。脚が見えてるとオッ!と思うのですが今回はかなりギリギリを攻めててドキドキしてしまいました。あとランウェイの尺ね。「みっじかっ!!!!」1人数秒しかなかったじゃないですか…せっかく頑張って用意した衣装、もっとじっくり味わいたいなぁ…

 

 

 

 

Estoy viendo Old Friends Gold en WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/rdr-1506

 

 

 

 

と言うわけでメインチャレンジは予想通り、昔アメリカでやっていたおばあちゃん4人組が織りなす人間模様を取り上げる「ゴールデンガールズ」というドラマシリーズをモチーフにしたガールグループを組んで、歌って踊ろう!というものでした。ふ、普通にやればいいじゃん、いつもみたいに、と最初は思っていたのですが、まあ普通にやってもep2のタレントショー的な個人アピール大会になっちゃいそうなので、なにかテーマを決めないと面白みがないと思ったんでしょうか。実際、通常ランウェイではあまり見られない老けメイクだったり、自分なりの最善を目指すプロポーショナイジングとは違う、歳をとったボディライン作りだったり、普段とは違う体の動かし方だったり、自分のいつもやっていることとは違うことに取り組まないといけないテーマだったと思うので、思っていた以上に見ていて面白かったです。歌詞も普通にやると自己紹介と冠取ったるで!で終始しがちな中、老いを笑い飛ばそうという新たな視点で新鮮でした。

さて、老いは笑い飛ばしていいものなのだろうか?という疑問は湧くわけなのですが、でも「笑いものにする」ということでなく、エンパワメントとして捉えようとしているのだな、ということが、ゲストにThe Old GaysというSNSで人気の4人組ユニットのうち3人がピットクルーを装って来てくれたことで伝わってきたので救われました。歳をとっても精力的に楽しみ、友達同士で繋がり続けることの大切さのようなものを伝えてくれたことで、それをヒントにして各グループ面白いパフォーマンスに仕上がっていたと思います。しかしどうしてThe Old Gaysとの温かい交流タイムをuntuckedに回したんだ…本編でそっちを流したほうがよっぽどチーム分けの喧嘩を映すより世界平和に繋がるのに…


そう、ここまであまり揉めてこなかった平和なs15ですが(40分しかないので争いごとが起こる暇もなかったという説もありますが…)ここにきて曲選びで一悶着ありましたね。どのチームも「スリザリン…カントリーは嫌だ…」と思う中、(主に)ラックスが「うちらメタルやるつもりだし」と強く主張し、(主に)サーシャとマレーシアが「いやいやなんで勝手に決まった感じにしてるの、うちらもメタル希望だし」と反対し、その間にしれっと「あ、じゃあヒップホップはうちらということで…」とジャックスたちがしれっと持っていき、結局一番避けられてたカントリーと一番人気のメタルをくじ引きで決めるというなんとも見ていてハラハラする展開でした。みんな結構頑固だな、特にラックスはそれまでも不敵なところが格好いいなぁと思っていましたが、強気だなぁ!と思いました。(この争いuntuckedまで引っ張ってましたが、一応?落ち着いたようで良かったです…多分曲が逆に決まっていたらもっとマレーシアちゃんが荒れていた…)


みんなが忌避していたカントリーでしたが、私としては結果的には一番のお気に入りパフォーマンスでした!マーシャが80%振り付けたとのことだけど、本当魅せ方を分かってる感じがしましたね。全員でそろって腰を伸び縮みさせる動きとか、ソロを取ってる人の後ろのアンサンブルの表現とか、杖を効果的に使ったりとか、一番おそらく今回ジャッジが見たかったであろう「歳をとっていても仲良く」みたいなメッセージがグループ全体で明るく伝えられていたのがこの組かなぁと思いました。ミストレスが一番溌剌としていたのでトップ入りも納得。でもこのグループはマーシャもラックスも歌が本当に上手くてびっくりしました。サリーナさんはレコーディング中不安も見えたけど、本番はツッコミ役みたいな美味しいパートを貰えてて明るい持ち味が出せていて良かったです。


メタルチームは「欲しかったメタルが獲れたからにはバシッと魅せねば!」という一番手サーシャ様の気合いとインパクトたるや…!首コキャをまた見せてくれて嬉しかったです。オーラちゃんも今まで見せてなかった表情の豊かさをしっかりアピールできていて良かった、この2人がシンメで決めてるところ、カッコよかったなぁ、振り付けの時はエアギターだと思っていたのですが、本番はちゃんとギターが用意されていてキマってましたね!2人のどちらかを選べと言われると個人的にはサーシャ様かなと思ってはいましたが(準備中に語ってくれた、過去のハワイでのトランスパフォーマーの話も胸に迫りました)ここでセーフ続きでフラストレーションが溜まっていたオーラちゃんが勝てたことが私はとても嬉しいです。マレーシアさんも悪くなかった、やりたかったメタルができて良かったね…ところで私はスパイスちゃんが老けメイクをしたもののそのまんまスパイスちゃんで大笑いしてしまいました。あれは良かったのだろうか、いつも通りすぎやしなかっただろうか、まあ可愛いからいいか!!!


そしてヒップホップチーム、なんと4人中3人がボトムに引っかかるという事態になってしまいました…そんなに悪かったかなぁ…?ルーシィがさすがの芸達者ぶりでこの組の中で一番良かったというのは分かるのだけど、では残りの3人が全体の中で一番悪かったかと言われるとよく分からなくて…腰は痛そうにしてるわりにおばあちゃんたち膝がめっちゃ強すぎない?ということなのだろうか。別にヨボヨボすぎなくてもええやないか…アネトラさんが歌詞抜けてたわよって言われてたのはミシェルのムッとした顔がクローズアップされていたあたりだろうか、あんまり分からなかった。そしてジャックスちゃんは多分いい評価を期待していたのだと思うけど、笑顔がどんどん曇っていくのが切なかったです。ロビンさんもそう、確かにレコーディング時点で苦戦していたというのはあるのだけど「無難ね」とミシェルに言われて、確かに自分はギャンブラーではない、リスクを取ってそれに折り合わないということを見てきてるから自分はそういうタイプではなくて…と語っていて、私は堅実に自分のできることを出していく人もとても好きなので、ルポールの「時には大きくバット振らなきゃ」という話も分かるけど、でも淡々と自分のやるべきことをやってる人がそれだけではダメと言われるのは、厳しいなぁ…もうその段階かぁ…と思いました。


ところで最初に書いたけど今回本当にランウェイが爆速で!あの一瞬で爪痕残すの難しくないですかぁ?タイダイランウェイ、マーシャちゃんが1人異色(染まるってことを鼻血で服が染まるっていう表現にして、かつ赤い部分はちゃんとタイダイなの)だったのと、ラテックスという絶対絞り染めできない素材をタイダイっぽくペイントしたサーシャ様と、シックな色合いのパンツスーツなのに不思議とマスキュリンに転びすぎないオーラちゃん(トロピカル感あるちょんまげヘアが可愛い!)が印象に残りました。あと私は牡丹や芍薬の花が大好きなのでその花びらのようなロビンさんのドレスも好きだった。あとスパイスちゃんが前回のチャレンジで作ったやつと形が大体同じで(胸元の紐の数とスカートの丈が違うけど)今回のスパイスちゃんは本当ひたすらスパイスちゃんで笑いが止まらなかった。まあ可愛いからいいか!!!


ボトムの3人、実は初回タレントショーを見て「これだけ踊れる人ならリップシンク一回は切り抜けられるな」ってそれぞれに対して思っていたので、まさかここで潰し合うような当たり方になるなんて…と呆然としてしまいました。いやでももう実は中盤戦に入りつつありますもんね…当たり前のように強い人同士が当たりますよね…アネトラさんは今回の結果もそうですが、ep2の勝利も効いてのセーフ抜けかな、とも思います。

躍動感と目力の強さでうったえかけてくるジャックス、柔軟性と優雅さで丁寧に伝えてくるロビン、どちらも本当に良くて…!本当に接戦だったと思います。私は、ep1からずっと、この人をもっと見たい、もっと知りたいと思っていたロビンさんが帰ることになってしまって、本当に本当に残念でした…untuckedで「ルーの言った通り、大きくバットを振る、そのチャンスがあったらよかったんだけど」と言っていた通り、見たかったな、今回の批評を受けて発奮した姿…。

なんていうのかな、常にグレースフルというか、どんな時にでも優雅な笑顔で、でもパフォーマンスは力強くて…常に余裕のある感じが好きだったんですよね。その余裕を超えて本気を出すところが見たかったのかな、ということで、堅実さが裏目に出た、みたいな結果になってしまったかもしれませんが、今回も私服、ぴしっと一番上のボタンまで止めて、座る時も足を揃えて背筋を伸ばして、そういう普段から伝わる生真面目さみたいなのが本当に好きでした。すごく安定感と安心感が伝わってくるので地元でも重宝されてるだろうな、その舞台が今度は全世界に広がるといいな、と思います。

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次回、まさかのs14で波紋を呼んだドラマ「デイトナウィンド」の続編アクティングチャレンジということで、またオナラなの…?それとも前回はドッキリでオナラが足されてたから今回はひねりを入れてくるの…?とどうなるのか今からドキドキです。とにかくルポール先生は最近セクシーよりもコロコロ的下ネタに飢えているということが伝わってきた…s12のときにオナラネタで注意されたサクラちゃんを救ってあげたい、今こそ…!!