あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race Sverige Season 1 episode 1"Start Your Engines!"感想

というわけでドラァグレース恐怖の週3本更新の時期が始まりました。始まったのはドラァグレース・スウェーデン!初めての北欧での開催で、今までとまた違ったテイストのドラァグが見られたりするかなぁと楽しみにしています。そして今回はなんと、コンテスタントの中に出身がスウェーデン、そして日本に移住して東京がホームタウンというクイーン、エンディゴさんが参加しておりますので、全力で応援していきたいと思います。日本ルーツのクイーンはs6のジジジジ〜ア〜♪(absolutely!)だったり、今やってるs15のアネトラさんだったりがいるけれど、日本在住のコンテスタントは初めてだよー!!快挙!!感慨深い!!

 

 

Estoy viendo Start Your Engines! en WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drs-101

 

 


初回放送日の日曜日にはそのエンディゴさんがホストでビューイングパーティがあるとのことで、単身行って参りました、初めての新宿2丁目。勇気が必要だったけど、でも初めての日本から出場のコンテスタントの初めてのビューイング、一緒にお祝いしにいきたいじゃん…?

ちょこちょこ裏話とまでは行かないけれど、お話してくれたこともレビューの最後にまとめて書いていこうと思います。


まずは毎回恒例、初回はエントランス順に各コンテスタントの印象から。


Fontana

ブラジルからストックホルムに移住してきたという、アイドル的なキュートさが魅力のクイーン。完全にヴィクシーエンジェルじゃん!ひたすら明るい笑顔がチャーミングなのですが、3人1組になってのフォトシュートであるミニチャレンジ(テーマはミッドソマー!怖い映画で有名になったの知ってる!)でちょっと周りが見えなくなってしまって、ポーズ決めよ!踊ろ!と一人で突き進んでしまっていたのが印象的でした。でもかわいい。

10年前にはリオに住んでいた、ということで一つ目のホームタウンルックはブラジルの国旗を背負ったスポーティさのあるセクシーなレオタードで、美しいお尻を披露してくれました。意外性を見せてくれたのが2つ目のランウェイのお城ルックで、骸骨風メイクをしていたのが非常に良くて、可愛い以外もできるんだよ、といういいアピールになっていたと思います。でもuntuckedで二回もお酒こぼしちゃううっかりなところ、やっぱり可愛い。


Elecktra

エレガントなマダム風に登場したと思ったらケーキを暴投してて笑った。スウェーデン最南端のスコーネ地方出身とのことで、他の人はアクセントから分かるみたい。ミニチャレンジではブーツにお酒を注いで(注ぐふりをして、の意)!とアントーニナさんに言われて、ガチで注いでしまうという事件を起こしつつも、落ち着いて自分自身をアピールしてウィナーを勝ち取り、なんと脱落免除権をゲット。ドラァグレースで久しぶりに見たぞ、脱落免除権。(終わってみると、同じミニチャレンジチームだった二人がボトム3に入ってしまったので、もし脱落免除権がエレクトラさんじゃなくてどちらかに手に入ってたらまた面白い展開だったかもな、なんて思ったりもして)

安全圏にいたとしてもランウェイも決して気を抜くことなく、一つ目の衣装はホームタウン出身の女優、アニタ・エクバーグが出演した甘い生活という1960年の映画の滝を浴びるシーンをモチーフにした優雅なガウンが美しく、二つ目の衣装は妖精の王女を表現してパステルカラーでまとめていたのが、他の人たちの多くがわりとホラー的なモチーフだったり暗いトーンでまとめている中で際立っていました。untuckedの話によるとアニタ・エクバーグが無くなる前にメイクを担当したことがあったらしく、そのメイクの腕もこれからまた見られるのが楽しみです。


Admira Thunderpussy

スウェーデンの国旗の色のワンピース、頭の上に載せた三角のヘッドドレス…と一番スウェーデン感あるエントランスを見せてくれた、ベテランクイーン。最年少アルマイティちゃんにドラァグ歴を問われ、10年と答えたら「私の人生の半分だね!」って無邪気に言われちゃうところ、ヒェ!となっちゃった。でもアドバイスを求められて、楽しみな!私も10年前誰かにそう言われたかったよ!って答えるベテラン、めちゃ格好いい。そして「少なくともあなたは可愛いから大丈夫、そうじゃない人もいるでしょ…」ってアルマイティちゃんに言ってる後ろにエンディゴちゃんの真顔(何故か二重顎)がインサートされた瞬間が今週のおもしろ大賞でした。なんなの可愛い。

一着目のストックホルムの桜を表現した衣装はちょっとパジェント的というか、優等生かな、という印象もありますが、ピンクのお花のドレスとか私だーいすき!大好物!私的に満点です。二着目はお城につきもの、近衛兵のルックで、ヘルメットにつけた高い位置のポニーテールが素敵でした。さすがベテラン、自分の魅せ方をよく分かっている。そして積極的にみんなに話しかけて空気を和らげているようで、好きなタイプのクイーンだな〜と思います。


Antonina Nutshell

強くておっきくて愛らしいヴァイキングクイーンよ!なんて登場して、ベージュのチュールがなんだか大きなテディベアを連想させて愛おしい。アドマイラさんにはさっそく「お股の食い込み!」とツッコミを受けていましたが…スウェーデン東部のウーメオーという都市出身で、今はリバプールに住んでいるそう。

一つ目のルックはウーメオーの冬を表現したルック、ちょっとゆるめな感じだけど持ってる枝を含めてナチュラルな感じが可愛かった。二つ目のルックは思い入れのあるルックだったようで、子供の頃からぽっちゃりした体型で「あいつの胸、母乳でるんじゃね!?」なんてひどいからかいを受けた話を、自分のありのままの体型を愛そうと胸元を露わにした衣装に昇華させてランウェイに立つ姿、格好良かったです。ドラァグで自分の体型を愛せて、そしてそれをステージを堂々と表現して見せることで、同じような体型を持って悩んでいた人を救うことができる、それは素晴らしいことだと語る通り、美しかった。パンツは見せない方が良かったってジャッジに言われてたけど、お尻を出した子一等賞派なので、私はそこは気にならなかったなあ(二重パンティだし)けど、レイブパーティから帰ってきたお姫様というテーマはあまり伝わってこなくて、お城感がもう少し欲しかったなぁと思いました。


Santana Sexmachine

好き〜!!!ちょっとアウタースペース感あるエントランスルックとメイクも最高ですが(色合いがシックで良い)まず名前が最高。私もあと20年若かったら名乗りたかった苗字ですね。ドイツ・ベルリンからの参加ということで、今シーズン色々なところから集まっていていいなぁ。

一つ目の衣装は出身のダーラナの名産であるダーラの馬を表現した衣装…ぐぐってみたら、日本でいう赤べこの馬バージョン的な名産品なのかな?と思いました。バイカー風でセクシー。

今回2つ目の衣装が本当に見事でしたね!フェイクのシリコンの蝋と、本物の蝋が実際の蝋燭から溶け出すのが混ざっていて、すごく臨場感があるフェティッシュで美しい「お城」の表現で、私は今回ウィナーになるかな?と思いました。見たことないことをランウェイでやってくれるの嬉しい、あとスウェーデンのステージが消防法的に炎が大丈夫なのだとわかって安心しました(?)あと手をずっと上げっぱなしなのも頑張ったよね、まじお疲れ様でした。


Almighty Aphroditey

若干20歳、ドラァグ歴は1年というベイビークイーン。ドラァグネームからなんとなくs11のアケリアさんのQueens everywhereの歌詞を思い出しました。(Body of a Goddess, face of Aphrodite. She's a new bitch, Miss Ass Almighty…)ムーラ市というスウェーデンでも小さめの市の出身で、ゲイなのは自分だけ、街の人みんなが自分のことをドラァグクイーンとして認知しているとのこと。パフォーマンスする場所とか、衣装を手に入れる場所とか、あとは悲しいけど人々の偏見だったりとか…きっとたくさん困難があるんだろうなぁ、と容易に想像できました。

デザインを勉強していて衣装は自作できるということで、ランウェイがなかなか楽しみだなぁと思っていたのですが、一つ目の衣装でせっかくスキーのストックと板を持ってきたのに、持ってきただけで床にボーンと置いてしまったので、も、もったいねぇ〜!!と思いました。ストックだけでもずっと持ってても良かったのにな。二つ目のルックもフェティッシュで素敵だったのですが、あまりお城からどうインスピレーションを得たのかが伝わってこなくて少し物足りなかったです。でも若干20歳、まだまだこれからだよね。リップシンクも最初不安になりましたが、最後の方は力を出せていたと思います。がんばった!


Imaa Queen

エントランス衣装最高〜!!深海生物?をイメージしたのか(珊瑚礁とかそういうのかも)見事なチュール使いとヘッドドレスの鮮やかな色との調和に惚れ惚れしてしまいました。今までの歴代エントランスの中でもかなり上位に食い込む好き度です。

ランウェイも素晴らしかった…一つ目の衣装、お父様がタイル職人で、そのタイルが貼られたストーブをイメージした衣装で、でもお父様はドラァグに対して理解がなくて…何度も自死を考えた、でもドラァグはクリエイティブな方向にその気持ちを切り替えてくれた…という辛い話をワークルームで語ってくれた後に、それでもお父様の作る芸術を尊敬してるのだろうなぁというのが伝わってくる、色々な思いを込めて美に昇華された衣装、本当に素晴らしかったです。二つ目の衣装も闇のお城のお姫様・コスプレ愛を添えて、ということで角と爪が印象的で素敵でした。ウィナーおめでたい!


Endigo

「やっと来ましたね、ドラァグレース!」ええ声や〜!「ハヤクハヤク」や「オンナノコ、ハヤク」みたいな雑な言葉でない日本語がこのドラァグレースで披露されることに涙を禁じ得ません。日本からの出演ということもそうですが、ピンクのウィッグの子は推すと決めているので、しかもオフドラァグもピンク髪だし、これはもう応援しない選択肢はない。なんていうかオフドラァグのファッションもY2Kというか、私の若い頃のビジュアル系バンドの人気者たちを彷彿させるルックスで、青春時代よ…と甘酸っぱい気持ちになります。

ランウェイ、一つ目はホームタウンの東京をアピールする「サイバーゲイシャスタイル」、着物を再構築した新解釈として面白かったんじゃないでしょうか。靴が低い…って言われてたけど下駄だから仕方ないやんけ、と思いつつ、ぽっくり下駄みたいな高いタイプの履き物でも確かに良かったかもなぁと思いました、絶対、より歩きにくいけど。そして二つ目の衣装!私は見た瞬間に、あ、モチーフはあの人ね、砦のお城に住んでるやつね!って分かってニヤリとしてしまいました(イベントの話のところで後述します!)枕をだすリビールも含めて可愛かったのでまさかボトム2になるなんて思ってもみなかった。なんでや〜!!多分ランウェイに慣れていなかったことと、ジャッジとのコネクト力の差というか、パーソナリティが見えたかどうかでアントーニナさんと差がついたのかな、と思いますが、ちょっと涙目になりながらリップシンクを見守っていましたが残れてよかった〜。リップシンクの口の動き的にエンディゴさんのほうがよく動いてると思ったので、ホッとしました。来週も見られるよ〜!よかったよ〜!(涙)


Vanity Vain

肩のチクチクが世紀末的に印象的でよい!衣装のインスピレーションは?と聞かれて、「パパ…?」と答えたところ、笑っちゃった。メイクが得意ということで楽しみです。ミニチャレンジでのフォトシュートでは若い子ばっかと組まされてやだー!もっと年上の子がいい!と不満そうでしたが、最年少アルマイティちゃんは置いておいて、フォンタナちゃんは恐ろしいことにあのキュルルンっぷりで29歳、あなたと2つしか変わらなくてよ…と思いました。でも心配が当たったのかフォンタナちゃんの自由っぷりに翻弄される姿もまた可愛かったです。

ランウェイ、一着目は地元リンショーピングにある航空博物館インスパイアのルックということで、グラマラスで強い空軍ルックが印象的でした。谷間…!二つ目のルックは小さい頃に聞いたお化けの話、ということで、脳味噌を食べて血糊を口から流すパフォーマンスも迫力満点でした。人と比べられる環境は初めて、ということでナーバスになっている部分も見られましたが、untuckedで落ち込むアルマイティちゃんに優しい言葉をかけてあげるところも見られたりして、周りをよく見るタイプの人なのかなぁという印象です。


ところで導入の部分がめっちゃ長くて、若干今後のネタバレみたいなところもあって…この展開があるまではこの人は残るんだなーみたいなことが分かっちゃうので、ちょっとありゃ?と思いました。逆に次回予告がないのが新鮮でした。あと新鮮といえばuntuckedでセーフの子達がトップ予想とボトム2予想をするための写真付きのボードがあったのが面白かったです。新しい!私もお友達とやりたい!

untucked自体が、最後に脱落者のコメントとかパッキングとかが映ることがほぼなく、純粋に出演者たちとのやりとりにフォーカスしている新しいタイプのuntuckedでした。ワークルームで一部の人と話してたことを全体で共有しようよ、みたいな感じの雰囲気も見られて全体的に穏やかで仲の良い感じ。好き!来週も楽しみです。

 

 


さてここからはうろ覚えなところも満載ですがビューイングでエンディゴちゃんが語ってくれたことのメモです。間違ってるところあったらすみません!共同ホストのナッツマラさん(こちらもピンクで超可愛かった、勇気を出してお声かけたらお写真一緒に撮ってくださった…ありがとうございました…)マイクが壊れる呪いにかかっていて、一つのマイクで交互に話したりしていてとても可愛かった。

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・ずっと出演を隠しているのがとにかく大変だった、不在期間もフェイクで写真あげたりとか、その後も放映まで黙ってるのが大変だった

・(衣装良かったよ、ボトム2になるほど悪かったかなぁ?とナッツマラさんに言われて)1つ目の靴のことと、放送されてないけど2つ目の元ネタがジャッジに伝わってないみたいだった。あれは数年前に流行ったスーパーマリオの「ピーチの冠をかぶるとキャラクターがピーチ化する」っていうネットミームで、クッパが冠を被ったらああなっちゃうっていうクッパ姫のミームが元ネタだったんだけど分かってなかったみたい、とのこと(私はわかったよ〜!)

リップシンクのことは正直覚えてない、曲が始まったと思ったら、床に座ってて、気がついたらセーフだったって感じ。朝公開されてから放送を見るのはこのビューイングで3回目なんだけど、曲を聴くとPTSD的な感じでワー!って気持ちになる

・まぁ、私が暫定リップシンクアサシンということでいいよね、ってドヤ顔してて可愛かった

・エントランスと着物ルックのウィッグはセラ・トニンさん作、ランウェイ衣装は両方ともSan Yaさん作。San Yaさんは会場にいらしててニコニコしてたのがとてもハッピーだった!会場にいる誰かにwowの無料視聴コードプレゼントするけど欲しい人手をあげてー!ってコーナーがあったのだけど、どうやって決めようか…ってなったときにSan Yaさんも手を挙げてるのに気づいて私の衣装作ってくれたんだもん、あなたしかいないでしょ!ってことになってとても微笑ましかったです。

・エンディゴ以外にどのクイーンが好き?手を挙げて?っていうところではSantanaさんとImmaさんへの歓声が多かったかな?エンディゴさんは撮影前に唯一知り合いだったのがImmaさんだったんだって。あとはAdmira Thunderpussyさんも人気で、彼女はレジェンドで、プライドなんかではショーをホストする側で他のクイーンたちがそれに従っていく、みたいな立場のすごい人なんだそう。あとAlmightyちゃんにもでっかい賞賛を送ろう、若干20歳ドラァグ歴一年ですごいよね!って大きな拍手大会になったのもあったかかったです。(来週のビューイングではもしかしたらビデオメッセージがもらえるかも?って言ってました)

・そして今日メタバースっていうタイトルの曲をリリースしたから見てねーってMVを披露してくれました。衣装が東京ルックのやつで嬉しかった。

・4月22日にエンディゴさんとナッツマラさんでイベントやるから来てねーって言ってました。(この日はフィナーレ前日だから!とも言っていたので、私の全8epだろうという予想は間違ってなかった)成功しますように!


会場、日本人は私入れて一割もいなかったんじゃないかな?という感じで、英語が飛び交う空間で、本当ハッピーな雰囲気で良かったです。国籍ジェンダーセクシャリティ問わずみんなのセーフスペースなんだねぇ…いいこと…お邪魔させてくれてありがとう…そしてもともとスウェーデンドラァグシーンを知ってる人がたくさん来ているのかな?という印象でした。みんなクイーンが出てくるたびに盛り上がっててとてもよかった。

バーカウンターで並んでる時に前にいたツインテールのかわいこちゃんが「朝アップされてからすぐ見たい!ってなったけどビューイングまで我慢したの〜!!」ってお友達とおしゃべりしてて、分かる私も同じ!!!ってニコニコしちゃいました。同じ趣味の人がこうやって集まって、特に今回は同じ人を応援して祝福できるなんて本当に幸せだなぁ…と思いました。次はいつ行けるか分からないけど、勇気を出してまた行きたいなぁ…!私はちょっと難しいんですが、来週もあるそうなので、もしタイミング合うようであれば皆様もぜひ!(スタートの30分くらい前には到着して前の方の席を確保するのをお勧めします!英語字幕が下の方に出るので、そうしないと頑張ってスウェーデン語と映像で汲み取る感じになるので…!難易度高い!)


来週からはもうちょっと軽く書く…予定!