あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Canada's Drag Race Season3 episode2"The Who-Knows"感想

Irma Gerdって最高のドラァグネームだと思うのですが(そういうmemeがあるのです、オーマイゴッドを歯の矯正器具をつけたままで発音する感じで言ってみてください)カタカナで表現するのがなんとも難しい〜!このブログは便宜上アルマで行こうと思いますが、もっとベターなのを思いついたら教えてください…(どういう導入…?)

 

 

 

 

 

I'm watching The Who-Knows on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/cdr-302

 

 

 

 

 

 

今週は架空の授賞式のプレゼンターになって、個性を出しながらノミネートされた人たちを上手に紹介するというチャレンジ!アメリカ版s7でやられていたのくらいしかパッと思い出せない、わりとレアなチャレンジな気がします。プレゼンターの人たちの振る舞いもそうですが、賞を受賞した人たちがトロフィーを受け取る時に見せる振る舞いにちょっと素の姿が伺えたりするのがまた可愛かったりして。

昨シーズンのカナダはグループ分けしたのがガールグループチャレンジだけだったので、序盤から2人ないし3人のグループに分けて取り組む課題が出されるということに新鮮さを感じました。グループチャレンジって、個人個人の能力を発揮できるかということに加えて、組んだ人とのケミストリーによって新たな世界が引き出せるかどうか、とか、逆に足枷になったりしないか、みたいな面白さがあるじゃないですか。今回は特に、普段から組んでいて息ぴったり!と思っていた人たちや、意気投合していいコンビになりそう!と思っていた人たちが本番で上手くいかずしくじってボトムになったり、揉めまくってるけどどうなるの…と不安に思ってたペアが才能を開花してトップに立ったり、意外な展開だったのが面白いなぁと思いました。


今回のWho knows…知ったことか大賞、ノミネートされる賞は以下の感じでした。

ビーバーのようにせわしないで賞…ペア組みの時に若干余り物のようになって組んだボンベイ、カオス、レディブンブンの組でしたが「ふ〜のうず!」の掛け声と振り付けで呼吸を合わせて、一番手として良い空気感を作っていたと思います。「ビーバーってデカくて丸くて毛深い生き物…でもハラールは先週帰っちゃったじゃんさ」というジョークも炸裂、三人とも浮くことも沈むこともなく上手く纏めていたと思います。ブンブンちゃんちっちゃくてかわいいね…

カリブーのようにケツプリで賞…シェラゾンとジゼルが楽しい雰囲気で登場して、うまく回していたと思います。後ろのモニターを見て!って感じの振り付けで、モニターがなくてそのまま一周して戻ってくるところが可愛かった。私はこの賞もビーバーにつづきジェイダが取るかなぁと思ってたのですがカオスだったのでちょっと意外に思いつつ、賞をもらって後ろを振り向いたカオスの尻がめっちゃよい桃尻で納得。

氷の女王賞…普段から組んでホストをやってるということだったのでジェイダとモスがうまく回してくれるかと思いきや、寒さをネタにしようとしすぎて雰囲気が固くなりテンポが悪くなってしまって残念でした。そしてジェイダさんの衣装がちょっとこういうプレゼンターとして出る場にしてはカジュアルすぎない…?という指摘も他のクイーンの衣装と並べると理解できました。

着こなしクイーン賞…フィアサリシャスがキミーとのペアになると決まった時点で「コメディ苦手同士なの知っててペアにするなんて陰謀!?」って邪推してて(普段から仲良しみたいだしと思ってシェラゾンちゃんがよかれとペアリングしたのに…)ワークルームでもああじゃないこうじゃないと揉めまくりだったので、とても心配していたのですが、本番は上手く回していたので本当にびっくりしました。フィアサリシャスが「今日は自作の衣装じゃないからバッチリよ!」って自虐したり、さりげなく周りの人たちをこき下ろしたり、二人の雰囲気に巻き込めていて良かったと思います。賞を貰ったブンブンちゃん、なんで寝そべっちゃうの…?かわいい…フォトジェニック…

誇大妄想の中に生きる大賞…前回からなんだか意気投合していたアルマとヴィヴィアン、ワークルームも和気あいあいとしてセサミストリート感のあるいい雰囲気だったので期待していたのですが…出だしはすごく良かったのに、候補者紹介のところでアルマが詰まってしまって…誇大妄想で自分が最初に賞をもらったと思い込んじゃうオチとかも悪くなかったと思うのですが、いかんせんその前につまづいてしまったのが本当に惜しかったです。でもそういうこともあるよね…。賞をもらったフィアサリシャスがニコニコ笑顔で受け取っていたのにnerveを感じました。


今回のランウェイは「古代の女神」テーマということで、昨シーズンも唸っていたのですがカナダはランウェイ課題がとてもいい!こういうファンタジー感のあるテーマだとそれぞれの着想と創造性をフルに活かせる感じがして、見ていてとても楽しいです。以下それぞれの元ネタと衣装への感想を…調べて簡単に書いたつもりがもりもりの長さになってしまった…なんせ、11人いる!もので…


カオス…マルザンナという、スラブ起源の冬・死・再生・夢を司る女神。いつものメイクで冷酷そうな女神をよく表現できていたと思います。衣装だけ見るとアイドル感あるというか可愛い系なのに、甘くならないのが素敵。余談ですがトレーラーでこの衣装が映っていて、一瞬アイシス先生に空目しました。

ボンベイ…インドの叙事詩マハーバーラタに出てくる神、シカンディ。両性具有で物語内で女性から男性に変わるという展開があるので、ドラァグレースで紹介するにはぴったりだと思います。カタカリという南インドの古典舞踊スタイルのメイクと衣装で迫力満点でした。このダンスも男性が女性の格好をして行ういわゆる「女形」舞踊です。今まで紹介されてこなかったインドの文化が紹介されるの本当に嬉しいわ…

レディブンブン…これは皆分かったね!ローマ神話の恋愛の神、キューピッド!分かりやすいアプローチだったので安心感があったのと、羽などの作り込みが安っぽくなくてコスチューミィに傾かなかったのが良かったと思います。

ミスモス…古代イベリア人の黄泉の国の神であるアテギナは夜を司り、死の季節である冬季から生命を再生させる役割を持ち、収穫をもたらす女神として崇拝されていたそうです。ステージ上で叫ぶパフォーマンス、とても迫力のある美しさで好きでした。

ジェイダ…アフリカに伝わるマミ・ワタというヘビを体に纏わせた人魚のような姿をした水の精霊。ヴードゥー教では女神と見なされ信仰の対象になっているそうです。自分に似合う形と色を理解しているなぁ、と思いました。オレンジのメイクかわいい、下まつ毛かわいい。

シェラゾン…先住民族イロコイ族の天空神アタヘンシック。天地創造の時に地球に落ちてきて水中に沈んだところを亀に助けられ、大陸を作ったという女神なのですが、メイクはとても素敵だったもののちょっと衣装がリラックスウェア感ありすぎたのが気になりました。布地は素敵だと思うんだけど形がシンプルすぎたのかなぁ…衣装がもう少し良ければウィナー狙えたと思うのですが。

ジゼル…特に具体的な神話を参照しているわけではない、森の女神という感じだったと思います。大きなツノと尖った耳はどちらか片方でも良かったかな、とか、おそらくツノと合わせて蹄の靴にしたのだと思いますが付いているファーのモコモコ感が悪目立ちしてるな、とか、上半身のボリュームに対して下半身が控えめでバランスが良くないな、とか、少し盛り過ぎの印象ではあったのですが、メイクの幅広さをアピールできたのは良かったと思います。

キミー…ギリシャ神話の太陽神ヘリオスとロドスの間に生まれた娘、エレクトリュオーネー。なるほど太陽神、という感じの明るく威厳のある衣装でステキでしたが、何よりも「それはどんな神様?」って聞かれた時に「ググったら出てきた、知らんビッチ!」って答えるキミーの度胸だけで今回ウィナーにしたくなっちゃうくらいでした。嘘です。でもウィナーおめでとう!

フィアサリシャス…アフリカはナイジェリアのヨルバ族の豊穣の女神オシュン。いつも鏡を持って自分の姿を写し、その美貌を誇っているそうです。川など淡水を司り、黄金と愛の女神とも言われています。この衣装、s2のイヴ6000ちゃんデザインでスキドールちゃんが制作したらしく、カナダクイーンの愛の結晶!とか考えると本当に愛おしい。薄布でも決して安っぽく見えない作りと、完璧な着こなしで本当に美しかったです。

ヴィヴィアン…北欧神話で最も美しい女神とされるフレイヤで、美、愛、豊穣を司ります。2匹の猫に引かせた車に乗っている女神ということで、猫耳をつけていたのはちょっとトゥーマッチな気もしましたが、衣装の鎧にキャンピィさを加えられて良かったのかもしれない。ランウェイが印象的になったと思います。

アルマ…ローマ神話のディスコルディアという不和と争いの女神。ギリシャ神話のエリスという神と同じだと考えられていて、結婚式の時に「最も美しい女神に」と書いた金のリンゴを投げ入れ、ヘラ、アテナ、アフロディテが取り合う争いを起こした女神です。金のリンゴを持ってるので言われてみれば分かるけど、衣装をぱっと見しただけでは伝わりづらかったかも…色使いが面白かったですが、ディスコード感ないと言われるとそうだよなぁと…


なんか今シーズンちょっとジャッジが辛口ですよね…?s1のジャッジが少しキツめで評判が良くなかったと聞いていて(降板したジェフリーが冷たい感じでやるよう制作側に強いられたと暴露したらしいですが…)s2でソフトにしたのかな〜なんて思っていたのですが、s3でまたちょっと厳しいモードに戻ってしまった気がします。アマンダがジャッジから抜けたから…?アマンダ、あなただったの、雰囲気を良くしてくれたのは…?

そして前回もボトム2がトロントクイーン同士だったのですが、今回もトロントクイーン対決…アメリカ版もなんとなくニューヨーククイーンに厳しくない?みたいに思ったりすることがあるのですが、激戦区の都会のクイーンに対しての要求値が他のクイーンよりも少し厳しいような気がします…がんばれ…


ジェイダとミスモスのリップシンク、一緒にペアを組んだ仲良し同士の戦いなんて切ないな〜なんて思いつつ、情感のこもった良いリップシンクでした。モスさんのちょっとあっさりめのお顔立ちがなんだかドラァグレースでは珍しいタイプで好きだったので残念だ〜!なんか小雪さんみたいなすっきりした、清廉さを感じる美しさじゃないですか…?(ついでに、この間Twitterでフィアサリシャスちゃんは滝沢カレンちゃんに似てるって呟いてる方がいて膝を強く打ってしまった…わかる、かわいい…)

今エピソードの導入でモスさんが「自分が帰るのと、ジェイダを一人残して帰るのとどっちが最悪かなんて考えたよ」みたいなこと言っていたり、リップシンク終わって結果が出た時に「自分が負けることになるなら、相手は貴方だろうなって思ってたよ」みたいなこと言っていたり、本当に深い絆を感じる二人だったので、つらいエリミだなぁと思います。まあでもフィアサリシャスちゃんが「トロント勢!私もいるよ!」ってアピールしてるのできっと大丈夫に違いない…(不安しかない…でもフィアサリシャスちゃんの若さゆえの無敵感がたまらなく好きになってきた私がいる…)


次回、バンジー来襲!!!お楽しみに!!!(そこ?)