あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

あきづきの2021年ドラァグレースまとめ

2021年もまもなく終わる…今年は本当にドラァグレースの供給が絶え間なくあって、追いかけるだけでヒーヒー言っておりました。今年書いたブログがここまでで91件、オルスタ楽しみだな〜という記事1件以外は全部見たもののレビューのはずなので、計90エピソード見ているわけですよ!!すごい!!一緒に追いかけていた皆様も、全部見ていなかったとしても本当にお疲れ様でした。今年放映のフランチャイズ含むドラァグレースを可視化してみたら酷いことになった。4月末と年末年始(今)以外休みなし。f:id:akzkiss:20211227232657j:image


新年は7日(日本はおそらく8日土曜の午前中)にアメリカ版のs14が始まるので、早速心の準備をしないとなぁと思いつつ、ここで一度2021年の棚卸しというか、総決算というか、自分の中で印象に残ったシーズンやエピソード、クイーンなどを総括してまとめておこうと思います。


(最初はね、アイドル楽曲大賞みたいにみんなのベストを聞いて集計したら面白いかな〜?なんてことも思ったりしていたのだけど、やっぱり番組の「みんなちがってみんないい」の部分を愛しているので、身内感でも順位付けみたいなことをしてしまうのは何か違うかな…とかモヤモヤしてしまい…それぞれの心にそれぞれのお気に入りやベストがある、までだったら許容範囲だと思うけど、それを集めて可視化してしまうとまた違った意味が付与されてしまいそうな気がして取りやめました。それはそれ、これはこれで私のベストは記載するし、あなたのベストも知りたいので、ぜひぜひ貴方の2021年ドラァグレースまとめも発表してください!)


それではあきづきの2021年ドラァグレース総括、はじまりはじまり〜。あまり直接的なネタバレは書かないと思いますが、まあやんわりと展開はわかっちゃうと思うので、その旨ご承知おきください。公式のTwitterとかインスタとかよりは全然ぬるいネタバレだと思うよ!(比較対象…)

 

 

2021年あきづきフェイバリットシーズン

…ここであげる3シーズンは本当全クイーン大好きすぎて、なんなら同じメンバーでもう一周、いや二周、何周でも見たいなぁと思うくらいです。全員の良さを引き出してもらえるシーズンが好きですね…


第三位 UK season2

s1(これも名シーズン)が秋放映だったのでs2も2020年秋に来るかと思っていましたがコロナ禍のせいで撮影が中断になり予定より遅れての2021年春放映に。実際コロナで振り回されて大変だったと思いますが、人間味あふれるクイーンたちのおかげで本当に楽しいシーズンだったと思います。みんな実力派で、この人がこんな序盤に落ちちゃうの?みたいな驚きも多く、本当レベルが高い、いいシーズンでした。


第二位 España season1

製作陣、ジャッジ、そしてクイーンたちの愛が伝わってくるシーズン。愛情を持って番組が作られていれば言葉の壁なんて関係ない!と強く感じました。リップシンク関係でちらほらドラマがあったりするんですけど、そうなってしまうまでの流れ、理由がちゃんと理解できるのと、その決断をジャッジが否定せず受け止めてくれるので、懐の深さが素晴らしいなぁと思います。


第一位 Canada season2

11月くらいにこうやってまとめようと思っていた時は、エスパーニャ1位でUKs2が2位で、3位はオルスタ6にしようかな、カナダもいい滑り出しだからどっちかかな…なんて思っていたのですが。最後の3エピソードで完全に私の心の殿堂入りです。カナダはs1も良シーズンだったものの、解決すべき問題がちらほらあるなと思っていたので、完全にそれを払拭して、素晴らしいものに更新してくれたことに本当に感謝しかないです。ランウェイテーマも、メインチャレンジも、クイーンの良さを引き出すようないい課題設定だったと思います。

 


2021年あきづきフェイバリットエピソード


第三位 UK season3 episode9 "The Pearly Gates Roast"

ロースト回ってなんだか誰かが派手に滑りがちだし、面白い時も毒舌ののしり系だからちょっと笑うのも罪悪感あるし…ってあまり見てて好きになれることが少ないのですが、UKs3のローストはとにかくエラの独壇場でしたね!ジャッジ、コンテスタント、自虐、とにかく人を傷つけない範囲で上手に弄る弄る。3分近く、まったく飽きさせることなく、夢中で聴き続けることのできるローストに知性と愛と毒を感じてとても好きでした。苦手だったチャレンジを楽しませてくれたことにとても感謝してます。


第二位 UK season2 episode10"Season 2 Grand Finale"

UK s2は他にもルージカルとか、ガールグループ回とか、最高のエピソードがたくさんあるんですけど、一つ選ぶならフィナーレかな、と。予告時点で脱落したクイーンたちも映っていたのでみんなでお祝いできそうだということは分かっていたのですが(この脱落クイーンも最終回に出られる形式もUK s1で導入された画期的なシステムでしたよね)まさかメインチャレンジのパフォーマンスの途中で大集合して一緒に踊ってくれるなんて!コロナのせいで撮影が中断したり罹患して戻ってこられなかったクイーンがいた中で、予期していなかった全員でのパフォーマンスに涙が出ました。ぱっと見つからないけど後から未公開映像でリハーサルでみんな集まって再会を喜んでいるところも公開されて、それもとても良かったんですよね…本当大変な時期の撮影だったと思いますし、これを放映してた時期もまだまだ各国大変だったのですが、クイーンたちの仲の良さに気持ちが明るくなりました。


第一位 Canada season2 ep8 "Proms"

「カナダs2、いいシーズンだな」から「カナダs2、最高」に押し上げた回です。メイクオーバーはどのシーズンも良回が多いですが、このエピソードは今年に限らず今までの全エピソードの中でもトップレベルに好き。クィアな高校生たちを決して自分のスタイルに誘導したり押さえつけたり否定したりせず、それぞれのやりたいことを引き出してあげて、華やかなステージを一緒に歩く…本当に若い視聴者たちに沢山希望を与えるような回だったと思います。今悩んでいる人たちをエンパワメントすることこそがこの番組の存在意義の大きな一つだと思いますし、クイーンたちが苦しんできた過去を持っているからこそ、今の若者には苦しんでほしくない、希望を与えようって魔法に変えてくれるの、本当に救いというか、希望だなぁと思います。冒頭にクイーンたちへのご褒美があってその時点で泣いちゃってたんですけど、何度も落涙してしまう、そんな回でした。

 


2021年あきづきフェイバリットランウェイ

…色々ステートメント的に意義があるランウェイも沢山あって豊作の年だったと思うんですが、単純にヴィジュアル的に心に残ったランウェイをあげていこうと思います。


第三位 Canada s2 ep2 Runway Theme: Circus Bezerkus のピスィア

ルージカルから地続きでサーカスがテーマになっていて、そのまま世界観を堪能できた良回でしたが、ピスィアの双頭の麗人が本当に印象的で!ある種特殊メイクというか、自分自身の顔と、取り付けているダミーの顔が似てなければ成立しないと思うのですが、本当に瓜二つのいい出来で、いわゆる見世物小屋の美しさと禍々しさがいいバランスで構築されていて、惚れ惚れしました。ピスィアはこの回のルージカルの時のFreaky clownもとても良かったです。


第二位 Canada s2 ep10 Runway Theme: Coronation Eleganzaのアイシス

最終ランウェイ、当然一番王冠に相応しい、綺麗なドレスを持ってくるのが定石な訳で(リップシンクのために動きやすい衣装を選ぶ人もいますが)キラキラした華やかなドレスが来るのかな、と思うのが普通だと思うのですよ。その中でアイシスさん、選んだのがマウスオープナー、口枷ですよ。Gag…(文字通り)優勝を決める最後の最後のランウェイでそういう異質なものを「自分らしいから」と取り入れてくることで、今まで見たことのなかった、予想していなかった、異形の美を見せてくれて、本当に目が離せませんでした。美しくて、恐ろしくて、でもやっぱり美しくて。これ、ルポール傘下だったらできなかったんじゃないか、やっても評価されなかったんじゃないかとか思っちゃうのですがいかがでしょう…一緒に凄い、って感嘆できるカナダのジャッジたちにも感謝です。


第一位  Canada s2 ep3 Runway Theme: Good Girl Gone Badのアドリアナ

いや〜かわいい。いや〜かわいい…プロモ時点でピンク髪・太眉・大きな口・ラティーナと私の好きな要素もりもりで、それだけで好きになるもんか番組見るまでは分からんし…と自制心を持って薄目で見ていたのですが、この回で完全に夢中になってしまいました。マリーアントワネットは今までも何度も取り入れられているモチーフですが、ゴージャスに、可愛らしく、甘さと毒と両方取り合わせた形で表現されていて、一つの大正解として歴史に残るのでは、なんて思ってしまいました。白いまつ毛、不気味さのあるカラコン、ピンクのメッシュの入ったウィッグ、細かいディテールの靴下、パステルカラーの衣装に蛍光みのあるメイク、全部好きです。余談ですがプリント欲しい人はDMしてねってインスタのストーリで言ってたので勇気出して日本にも送れるか聞いてみたら親切に送料調べてOKしてくれたのでチップ盛って頼みました。cameoも頼んだ。また頼む。今一番夢中なクイーンかもしれない、アドリアナちゃんかわいいよアドリアナちゃん。衣装の話じゃなくなっちゃった。


…そして全部カナダになっちゃった!!カナダは本当に課題設定が良くて、前述しましたがサーカステーマをメインチャレンジとランウェイ両方に設定したり、ボールの自作衣装のテーマが7つの大罪だったり、他にもファンタジー課題だったりと、バラエティーに富んだ創作意欲を刺激するいいテーマばかりで見応えがありました。あと最新シーズンなのでやっぱり一番印象に濃く残っているというのもありますね…s13のユーティカとか、UK s2のビミニちゃんとか、AS6のアケリアさんとかカイリーとか、他にもたくさん好きな衣装があったのでまた機会があれば。

 


2021年あきづきフェイバリットリップシンク


第三位 Downunder s1 ep3 エレクトラvsココ

やっぱりハッピーなリップシンクが好きなもので!!明るいディスコで本当にエネルギー溢れるいいリップシンクだったと思うのです。ディスコの魂が降りて来たかのようなグルービーなココちゃん、抜群のフィジカルで軽やかに踊るエレクトラ、二人ともいいパフォーマンスでした。


第二位 UKs2 ep3 アスティナvsティア

ダンスクイーンとして知られるアスティナに全力で向かっていくティア。番狂わせとまで言ってしまうと失礼かと思うんですけど、UKs2は長く残ると思ってた実力者が次々脱落して、すなわちそれを破っている予想を超えた力を出せるクイーンたちがいて、本当に見ていて毎回ドキドキしました。このリップシンクはアスティナの音にあった動きもエレガントでいいんですけど、ティアがとにかく自分のできることは全部やる!って力を振り絞っていたところが本当に格好良かったです。


第一位 AS6 ep3 ラガンジャvsトリニティ

やっぱりこのリップシンクは外せないですね。ステージに誰もいない…と思わせてからの登場も格好いいし、誰もがオルスタでの活躍を望んで待っていたラガンジャが、アサシンとして帰って来てくれて本当に嬉しかったです、しかもあの決め台詞もぴったりのシーズンに!パフォーマンス自体も本当に期待通りの大技連発、アサシンとしてのいい仕事ぶりでした。初めてのチャレンジウィナーを勝ち取ってリップシンクに臨んだトリニティも、静と動のメリハリのあるパフォーマンスでとても良かったです。

 


2021年あきづきのクイーンオブザイヤー


第三位 A'keria C. Davenport (AS6)

s11の時から大好きなアケリアさん、s11の時は少し狡猾な振る舞いがあり好感度クイーンという立ち位置でなかったので、オルスタで人気クイーン落としたりとかして炎上したらどうしよう〜なんて構えながら見ていたりしていたのですが、まったくの杞憂に終わるどころか、誇り高く格好いい姿を見せてくれました。個人的にはジャッジには少し不満があって、もっともっといいところ見られたんじゃないのかなと思ったりもするのですが、でもやり切った、ってすっきりした姿を見られるのも幸せなのかなぁと思います。


第二位 Carmen Farala (España s1)

完璧超人カルメン・ファララ。プロモの時点で「顔がタイプすぎる!推しまーす!」状態だったのですが、まさかこんなに完璧超人だったとは思っていなかった。ソーイングよし、歌も踊りもよし、アクティングで体を張った笑いを取ることも厭わず、ミニチャレンジのブドウ踏みですら全力で取り組み、衣装が被った時は「新しい衣装今から作るからいいよ、そっちが着なよ!小物も貸すね!」と譲り、一匹狼でいこうと決めていたライバルすら優しさで完全になつかせ、情け深く涙もろく、そりゃ好きになるでしょ!という感じの方でした。ドラァグレースで好まれるど真ん中正統派に見えて実はドラァグレース見たことなかった独自派というところも面白く、とても見ていて興味深かったです。

 

第一位 Bimini Bon-Boulash (UK s2)

みんな大好きビミニちゃん。いや、好きにならない人がいますか?(大袈裟)いつもニコニコして、多くは語らず、でもチャレンジやランウェイからその考えの深さと発想力が伝わってくるという…もちろん椅子を使ったド派手なパフォーマンスなどフィジカル面も素晴らしいですが、それ以上にスナッチゲームやローストでのウィットが効いた、少しシニカルでハッとさせられる笑いのクレバーさが本当に素晴らしかったと思うのです。虎視眈々と歩みを進める快進撃、気持ち良かったなぁ。


2021年あきづき特別賞


功労賞…アイシス・クチュールさんの膝(Canada s2)

もうね、本当にお疲れ様でした。最初のコンフェッションで「私はアイシス・クチュール。このコンペティションで一番老いた膝を持つ者…」って自己紹介してる時点で面白すぎるし、その次のエピソードで「膝が痛いって言ったの覚えてるかい…?ありゃあ嘘だ(ニヤリ)」ってバキバキに踊ってるの大笑いしたし、膝を心配されて「だ〜いじょ〜ぶ〜」って屈伸した瞬間にパキャ!って音が鳴ったりとか、「ヒザァ!ちょっと膝に語りかけるから静かにして…できるよ大丈夫だよ…終わったらアイスクリームに連れて行ってあげるね…」って膝と会話してるところとか、本当アイシスの膝エピソードを思い出すだけで面白さと愛おしさで胸を抑えてしまいます。大好き。


芸術賞…ウガセオ・クルヒエンテさん(España s1)

今年誰のドラァグを一番新鮮に感じたかというと、ウガセオ氏だったように思います。額縁を使って自分自身の顔をアートにしてしまうところ、大胆に太い線を使う独特なメイクアップ、三原色を基調とした色使いの華やかなルック…独創的で、毎回異なっていて、今まで見て来たドラァグとどこか違っていて、とにかく見ていて楽しかったです。イラストレーションも凄くてホームページを見ていると時間が溶けますのでご注意を。


技能賞…ケタ・ミナージュさん(Holland s2)

やっぱりこの人が無冠の帝王みたいになってしまうのは勿体無かったよな、一言書かんといけないな、と。どのチャレンジも好成績で見応えあったので、きちんと成績にて評価されて欲しかったなぁと思い、未だに王者の風格…と呟きながらインスタを見つめています。オランダもランウェイテーマがなかなか面白くて、チャレンジとランウェイだけ見てれば全体的に見応えあったんですけど、いかんせんドラマとジャッジングの不可解さが許容できなかったので、勿体無いなぁと思います。インターナショナルオルスタにプニさんと一緒に来てバチバチやって欲しい。


来年こそは日本に来てね賞…サクラちゃん

お待ちしてます。(サクラちゃんをどこかにねじ込みたかっただけ)(もはや2021年関係ない)

 

こんな感じでしょうか…?あきづきさんあの件はどうなの?とかそういうのあったらお気軽にお問合せください。…いや、怖い!!あんなに長かったs13の話が一個も出て来てない!!好きなんですよ?好きなんですが、同人誌にまとめたことですっきりしてしまったのかあまりこれ以上語ることがなく…ぜひどうぞよろしくお願いいたします(宣伝で終わるなんてズルイぞ!!!)

(おまけつき)RuPaul’s Drag Race Season13 Review by Akizuki | akzkiss

https://booth.pm/ja/items/3315229