*このブログは多大にネタバレを含んでいます。ネタバレしたくない方はここで引き返すか、以下WOW Presents Plusのリンクから本編を見てから読んでください*
I'm watching Season 13 Grand Finale on WOW Presents Plus http://www.wowpresentsplus.com/videos/rdr13-grand-finale
1月2日から4ヶ月近く続いたs13も今日がフィナーレ！去年はまさにコロナ禍の中の5月、完全オンライン収録の形のフィナーレでしたが(これはこれで今までになかったものが見られてよかったのですが)今年は無観客ながらもステージで開催できて、一年間我慢した間になんとか「この形だったら開催できる」という形式が見つけられて良かったと思います…欲を言うと、収録前の隔離の大変さや予算の問題もあったと思うのだけどステージに立てたのがルポールとTOP4クイーンとs12から称号を引き継ぐために来たジェイダとハイディだけだったのはやっぱり寂しいなぁ、できれば他のs13クイーンたちにもステージを歩かせてあげたかったな、せめて蚊帳の外ではなく中継で現地を見守れるようにして欲しかったな…という気持ちはあるのですけど(もっと欲張るなら去年涙を飲んでステイホームしてくれていたs12クイーンたちもお招きして欲しかった！)でもある意味TOP4まで上り詰めたクイーンたちへのご褒美のような贅沢なステージの使い方ができたのはよかったのかなぁと思います。
まずはファイナルランウェイがまさかのボール形式で、3ルックあったのが嬉しかった！！！いつもの感じだと、最初にまあいい感じの衣装で入ってきて、ルーとお話しして、そのあとリップシンクの衣装に着替えて…って感じじゃないですか。まさか3つも素敵な衣装見られるなんて思ってなかったので、嬉しい驚きでした。特に今シーズンのファッションクイーン三銃士のうちの二人(個人的意見です、あと一人はユーティカ)が残ってるんですもの！リップシンクスマックダウン形式は勝敗がわかりやすくて嫌いではないですが、パフォーマンスだけがドラァグクイーンの真髄ということでもないですし、ここで得意分野を見せつけるかのように魅力を発揮してもらえて嬉しかったです。リップシンク重視しちゃうとどうしても動きやすい衣装になっちゃうしね…わたしは盛り盛りのガウンやドレスが見たいのだ…
白黒ランウェイでは超ゴージャスなシルエットなのによく見るとバンダナのペイズリー柄という日常使い的な要素でできてるシモーンの衣装、赤ランウェイはキースヘリングモチーフのプリントとパンツのシルエットが印象的なゴットミク、ファイナルエレガンザはメデューサ戦士的なシモーンが一番好きでした。ロゼもキャンディも全部当たり前にとてもいいんだけどやっぱりこの二人がファッション的には頭ひとつ抜けすぎてるというか…！キャンディは黒白のBLMの文字が入ったガウン、ロゼは最後の星の王子さま的というか、パフスリーブとかぼちゃパンツのエレガンザルックが一番好きでした！
余興というかボーナスタイムなのかと思いますが、ベット・ミドラーの曲に合わせての4人でのパフォーマンスも可愛かったです。オフドラァグの4人がドラァグした4人のパフォーマンスを見てる感じになってるの、今まさに夢の舞台に立っている自分を、自分が客観的に見ている、みたいな感じでなんかすごくよかった…かわいい…
そして去年夏に亡くなった、s8のチチ・ディヴァインのトリビュートコーナーもとても良かったです。短いコーナーでしたが、チチがドラァグレースで見せた素晴らしい活躍がギュッと詰まっていて、こんな素敵なクイーンがいたことがこれからも番組の歴史として残って色々な人に見てもらえることが嬉しいし、でもそれ以上に早すぎた死が本当に悲しい、改めて。他のクイーンたちにもどれだけ愛されていたかよく伝わってくるコーナーでした。亡くなった人のことを生きてる人が思い出すと、天国のその人の元に花が降る、みたいな話あるじゃないですか、チチが今休んでいるところに満開のお花が溢れていますように、と祈るばかりです。
リップシンクスマックダウン、結構組み合わせが意外だったんですけどいかがでしたか皆さま？ルーレットの神様も面白いことするなぁと思いました。個人的に今回TOP4がNY勢二人(キャンディ、ロゼ)LA勢二人(シモーン、ゴットミク)だったので、まさか同じホームタウンのクイーン同士がセミファイナル時点で対決することになるとあんまり思ってなかったというのが一つ。そして、事前のSNSでの反響なんかを見ていたときにシモーンとゴットミクの二人への応援がちょっと多めかな、この二人のどちらかが有力かな、と思っていたので、この二人がセミファイナルでぶつかっちゃうんだ！？という驚きがもう一つでした。
個人的にルーレットこのためだけに作るのもったいないやん、という気持ちと、最初の三つのルックを見せるところの必然性というか評価をきちんとしてあげて欲しかったので、例えばボールのウィナーを決めて、その人が先行がいいか後攻がいいか誰と対決したいかを決めると言うスタイルはどうかな？と思いました。(どうかなと言われましても)
キャンディvsロゼは、みんながリビールしますよ！みたいな衣装の中で一人だけ薄着でもしや丸腰？と思わせていたキャンディがそれでも中に衣装仕込んでてリビールした驚きもよかったんですけど、なによりフレッシュな良さが出てましたね〜！今回の4人の中で一番ブリちゃん曲がパーソナリティに合っていたんじゃないかしら、キャンディ。ロゼは間違いなく本調子でなかった、足首を痛めたという話をしていたのでそのせいかもしれない、と思いつつ、夢の舞台で全力を発揮しきれない無念さを思うと胸が痛みました。髪型アイドルすぎて可愛かった。しかしWork Bitchいい曲ですね…s11ep2のリップシンクで使われていてとても好きだったので(s11の好きリップシンク3本の指に入ります)思い出しながら見てましたが、まったく違うアプローチで面白かったです。
シモーンとゴットミクは、さっき書いたように決勝戦がこの二人になったりするのかな、とちらりと思っていたのもあるし、ほぼ互角の戦いに見えたので、難しい判定だったろうなあ〜と思います。シモーンのリビールにつぐリビールも迫力あったし、ゴットミクも上下の動きがダイナミックでとても良かったと思うので、both stay!って願う自分もいつつも、あそこでちゃんと勝ち負けを判定したこと自体はとても評価してます…(わりと白黒つけたいタイプなので…)いやー私だったら決断できないわ。思えばセミファイナルで負けた二人、ロゼとゴットミクは、シーズン中は一度もボトム2にならずリップシンクなしでここまで上がってきていたので(それはそれでとてもすごいことなのだけど！)リップシンクをしなければならないボトムに数回なりつつ、それを乗り越えて勝ちあがってきたキャンディとシモーンのリップシンクの実力がやっぱり高かったと言うことなのかなぁ、と思いました。
最終決戦の前に愛しいハイディによるミスコンジニアリティの発表が挟まりましたね。まさかの！でも意外じゃない！ララリーちゃんの受賞！！とても嬉しいです。シーズン10以降出演者による投票で選出されているので、実際に一緒に時間を過ごした人がこの人と一緒にいると心地よいと感じだと投票しているということだから、これに選ばれると言うことはとっても価値があることだと思うのですが、多くのメンバーと長く時間を過ごした人ほど選ばれやすい(愛着をより長く育めるので)とも思っているので、今回はオリヴィアかな〜と思っていたのです。なので結構早い段階で抜けたララちゃんが選ばれたのがびっくりだったし、嬉しかったです。ワークルームでカメラクルーに追いかけられるごっこ？みたいなのしてるの可愛すぎたもんな〜。先週のゴールデンブート賞に続き、ダブル受賞おめでとうララちゃん。他のメンバーもs12のように全員ボーナス賞金をもらえていたのでホッとしました。えらいぞスポンサー！！！
そしてファイナルリップシンク。やっぱり効果的にリビールを使ってくる中で、一番の見せ場で頭からポーン！って吹き流しみたいなのが出てきたのはちょっと笑っちゃってごめんシモーン！！！シモーンの良さはリップシンクの途中の笑顔と真顔の切り替えが見事なところだと思います。先々週、あなたはチーム誰？って視聴者に問いかけながら一人一人クローズアップされる最後のシーンでも、シモーンは最初真顔で、そのあとパカって破顔したのがめちゃくちゃ良かったんですよ。真夏の光線の大サビ前の安倍なつみ様じゃん！(伝わらない例え)みんなが真剣に見てる中で、演者ももちろん真剣なのだけど、ふっと表情が切り替わる瞬間に、あっ今スイッチ入った！って心を持っていくのがすごいなぁ、絶対的センターの資質だなぁと思います。
キャンディは今回はリビールあるのかな…？ないのかな…？と思っていたらリビールでなくてドミニカの国旗出てきたところでわーって胸がいっぱいになってしまいました。私はこういうルーツを愛する表現をされるのにとても弱い。ドミニカ共和国、日本でいうと九州＋高知県くらいの広さで人口1000万人ほどの、決して大きくはない国なんだそうです。このドラァグのオリンピックとも表現される、世界中の人が見ている人気番組のフィナーレ、優勝者を決める最終決戦のその瞬間で、その国を背負ってることをその国の人たちに見せたいと思ったその気持ちが愛おしくて仕方ありませんでした。私はキャンディのいつも必死でエネルギーに満ちたリップシンクがとても好き！
残念ながら優勝に届かなかったキャンディ、決勝に駒を進められなかったロゼとゴットミク、3人とも本当に素晴らしいクイーンで、誰が優勝してもおかしくなかったと思います。みんな頑張った。全員を称えたいし、番組ファンの悪い癖だと思うんですけど「オルスタが待ってるからね！！」なんて思っちゃったりする。これからも間違いなく活躍してくれると思うし、素晴らしい活動を見られるのを楽しみにしています。
そしてシモーン！！優勝おめでとう！！正直に言うと、プロモルックからちょっとタダものじゃない風格があって、でももしかしたらルックだけで終わっちゃうクイーンだったりする？と訝しみつつ本編始まったらルック以外も魅力しかなくて、最初の3エピソード見終わった時点で「この人はファイナル行くわ」枠に入れてしまっていた私です。ランウェイは一つも外さなかったし、勝ってきたチャレンジはどれも良かったし、上手くいかなかったチャレンジの時も、自分は絶対に残りたいという闘志を見せて勝ち残ってきたし。無敵じゃないか？っていう強い部分も見せてくれて、こんなに脆い部分もあったんだっていう弱い部分も見せてくれて。とっても納得がいくし、心から優勝にふさわしいクイーンだと思います。シモーンが表現の中で自分のルーツである黒人文化を美しく肯定して私たちに見せてくれるところと、黒人であるが故に背負わされる差別への反対意思の表明を投げかけて私たちに考えさせてくれるところ、本当に誇り高く格好いいと思っています。去年の覇者であるジェイダに続き、黒人のクィアな若者たちにどれだけ光になることか、こんなカッコいい人みんなそりゃあ憧れちゃうよね、と思います。本当におめでとう。
今回フィナーレの不満点は主に三つ、一つは最初にも書いたけどs13全員でステージに立てなかったこと。やっぱりみんな揃ってこそのシーズンだと思っているので、TOP4以外の出番がそれぞれの衣装のお披露目とミスコンジニアリティの発表だけって寂しすぎた。ぜひもう少し情勢が落ち着いたらs13ツアーみたいなのができて全員でステージに立てるような機会が設けられますようにと願うばかりです(しつこいですがs12も諦めてませんよ！)
二つ目はやっぱり観客のいるステージに立たせてあげたかったよね、ということ。ドライブインは賢いな、とは思ったのですが、あれ時系列的にどうなんでしょうね？本当にステージでやっていたことを生中継してたとは思ってなくて(やってるとすると幕間のお着替えタイムとか待たされすぎるので…あと絶対ネタバレする人いるやん…？)先にステージを撮っていて、ある程度まとめたのをドライブインで流して、組み合わせて放送してるのでは？と思いつつ、まあそのあたりは制作側のみぞ知るですよね。やっぱり直接歓声の届く場所に立たせてあげたいよね、と思います。
三つ目は、ミシェルとカーソンとロスも居なかったこと！！やっぱり三人ともファミリーなので、フィナーレで特に何をするわけでなくても、顔をちらりと見たかった〜！！…三つとも全部コロナのせいですね。早く落ち着きますように、と願うばかりですし(というよりアメリカの状況より日本の方がはるかにヤバいので、他国を祈れる立場じゃないのが悲しいところですが)去年より今年の方ができることが増えていたので、来年はよりいい形で開催できますように、と祈っています。
本当にシーズン最初から最後まで楽しませてもらいました！！去年s12フィナーレが5月末、そのあとまとまって6月末にNetflixにも来てくれたので、今年もそのくらいのペースで1ヶ月後くらいに日本語訳付きのバージョンで来てくれたらいいな、早くまた見返したいなとワクワクしています(私多分7割くらいしか理解できてないくらいの英語力なので…)ブログを見てくださってた方もありがとうございました！私は文章がうまいわけではないし、絵も上手くもないし筆も早くはないのですが、4ヶ月継続して毎週書けた、という部分は偉いなぁ、と思っています。まだこれに絵をつけてないのに終わったつもりになっちゃうと危ないのですがw(毎回フィナーレはとにかく絵が難産なので…！)最後までお付き合いいただきありがとうございました！
…あ、一週間後から今度はドラァグレースダウンアンダー(オーストラリアとニュージーランド)が始まりますね…どうしようね…w きっと始まったら見ちゃうだろうし、見たら感想書きたくなるし、ネタバレをできるだけしたくないなという気持ちからTwitterにはあまり直接書けないだろうから、やっぱりここで何か書いてるような気がしますw どのくらいの濃さでやるかは未知数ですが、またお暇でしたらたまにひょこっと覗きに来てください！
