あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race France Season1 episode7 "Sororité"感想

みんな大好き〜!メイクオーバーチャレンジー!!

 

 

 

 

 

I'm watching Sororité on WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drf-107

 

 

 

 

 


終盤に持って来られることが多い、高難易度チャレンジであるメイクオーバー。何が難しいって、いつも通り自分のランウェイの準備をするだけでなく、ペアを組んだ相手に自分とつながりが感じられるようなメイクを施して、用意した衣装になんとか体を詰めこませて、入らない場合は自作したりとかもして、暑くて重いウィッグを被せて、ヒールやコルセットを履かせて、ときにはタッキングもして、慣れない姿でステージに上がらせて、一緒に堂々と歩かせる…というめちゃくちゃ複合競技なんですね。自分の技術だけでなく、相手の特徴が自分に近いかどうか、どこまで身体的なチャレンジについて来られるかという運と、二人の相性もあるので、一筋縄ではいかないチャレンジなのですが…(まぁ近年はコロナ禍で人を呼ぶこと自体が一番難しかったんですけど…おかげですっかりレアチャレンジに…)

今回近年稀に見る、全員が全員スムーズに進むという奇跡の回だった気がします。赤の他人で無く、自分の近しい友人がペア相手だったのが一番大きくて、みんな元々信頼関係のある相手なので意思疎通もしやすかっただろうし、全員が相手への愛を持って取り組んでいることがとてもいい空気を作っていました。あとは性別・年齢・背格好なんかも比較的ドラァグしやすそうな人たちが集まっていたな…という印象です。これで相手が男性(メイク慣れ、ヒール慣れしていないことが多い)年配(肌のコンディション的に若い人に比べてメイクしづらい)自分とかけ離れた体型(補正が多くなるほど大変だし、衣装を選ぶ)となるとこうはいかなかったと思うので、そのあたりは全員幸運だったなぁと思います。ロリータちゃんだけ男性がペア相手でしたが、自分と背格好も歳も近いのでそこまではやりづらくはなかったかなと。とはいえ4人の中で一番大変だったとは思うので、そこは追加ボーナス点だと思います。


でも本当に4組とも素晴らしかったんですよね…!パロマさんは100年に前に生まれたサイレント白黒映画の女怪盗のキャラクターで、ジャッジはペアで色を変えた方が良かったのでは?と言っていたけど、私は同じ色だったからこそ品の良さが出ていて良かったと思います。ソアさんは南国の鳥のような大きな羽で半人半鳥のような幻想的な仕上がりになってよかった…ブラックフェイスにならないように、でも仲間だと分かるように、と施したトライバルメイクが迫力あって格好良かったです。ロリータちゃんはメキシコからの移民同志であるお友達と色違いのメキシコの伝統衣装を着ていて華やかでとても素敵だった!お相手がダンサーということで二人揃っての側転も見応えがありました。グランダムちゃんは人形が飴玉を食べたら人間になるというプレゼンテーションもかわいらしく、衣装もシャネルスーツをドラァグアップしたかのような感じでキュートでした。本当全員素敵で、どうやってウィナーとボトムを決めるんだ…って頭を抱えてしまったところ、ここで新ルールの発動。メインチャレンジじゃ決められないからリップシンクトーナメントで決めましょう、と。…時間配分的にランウェイ開始がちょっと早かったので、なんとなく後半に何かあるんだろうなというのは予想していたのですが。一人5分ずつくらいスピーチさせられたりするのかなとか思ってた。


一戦目、二戦目は順当という感じで進んで、でも三戦目はちょっとやる前からなんとなく結果が占えてしまって…トータル成績を見ると仕方ないかなとは思うけど、私は純粋なリップシンクだけ見たら負けてなかったんじゃないかな、と思うし、できれば衣装替えの条件は揃えて欲しかったし(まあ本人がいらないよって固辞したのですが)、なんならシーズン中ずっとジャッジに刺さってるのはこっちで、こっちは刺さってないな…みたいのが伝わってたので、覚悟はしてたんですけど、なんとなくちょっとスッキリしないなぁ…なんてちょっと思ったり。でもジャッジの判断は尊重するし、何よりも、終わってめちゃめちゃすっきりしてる顔のロリータちゃんを見たら、視聴者はとにかく、ロリータちゃん本人が納得して受け入れているのであればもう何も言えねぇ〜。

フランスのシーズン1のウィナーは、やっぱりフランスを象徴するクイーンにしたいだろうなぁ〜みたいには漠然と思っていたのだけど。パロマさんはフランス文化をランウェイに上手く盛り込みつつチャレンジの中でもエスプリを効かせてきて、フランスの海外州であるマルティニーク州出身のソアさんはこのシーズンで自分にしか伝えられないクレオール文化をたくさん見せてくれて、グランダムちゃんはオートクチュールを産んだファッションの国を誇るかのような素晴らしい衣装でランウェイを支配して…その三人が残る中で「自分のルーツを表現するのは素晴らしいけど、メキシコ文化だけでなく、それとフランス文化とが合わさった表現を見せてほしかった」と言われてロリータちゃんが帰っていくのは、フランスで生きる移民の困難を垣間見るようで、しんどい部分がありました。いやー勿論本当ファイナリスト3人とも素晴らしいんですけど!ちょっとこの数エピソードでロリータちゃんに感情移入するような流れだったので、誰が勝つのかなってウキウキする気持ちよりも喪失感の方が大きくてびっくりしてます。フランス箱推しで全員応援しちゃう!なんて思ってたし、強いてチームロリータというわけでもなかったと思ってたんですけど…さみしい…


…っていうかここのところロリータちゃんのvulnerability力全開すぎたけど、ファイナリストの3人をもっと掘り下げておいても良かったのでは…?とか思ったりして。


まぁでも本当誰が勝っても面白いかな、祝福できるな、と思います。パロマさんはep1からこの人はきっと残るなって思ってた安定の強さだし、ソアさんはパフォーマンスが抜群にいいので今後ツアーとかやるならヘッドライナーに持って行きたいし、グランダムちゃんはビジュアル的希求力が強いのと、なんかこの人妙に面白いんですよね、肝心な時にちょっと変顔したりとかチャレンジ勝った後に自分でファンファンファーレ歌いながら踊ったりとか…すき…最終チャレンジ、ルポールの曲に合わせたパフォーマンスということで、期待しています。英語って言われてテンション下がってた人たち居ましたけど、まぁルポールの曲知らないで優勝したクイーンもいましたし何とかなるよきっと…(フランスの南西の方を見ながら)


次回、リユニオンないのかな〜、離脱クイーンたちが戻ってきてランウェイ歩いてくれないかな〜というのも気になるところです。フランスの初代王者、できれば皆で祝福してほしいなぁ。7エピソード楽しんできた素晴らしいシーズンなので、最終エピソードも素晴らしいものになりますように!

 

 


…どうせならロリータバナナちゃんのリップシンク曲バナナスプリットにして欲しかったな…あのコケティッシュな曲に合わせてロリータちゃんが最後のリップシンクで見せた連続スプリットするの、見たかったな…あっそうしたら勝っちゃうか…勝っても良かったんだけど…