あきづきのドラァグレースブログ

ル・ポールのドラァグレースの感想をつれづれ書いています。ネタバレあり。

Drag Race Sverige Season 1 episode 3"Drag-a'-mera!"感想

今週のスウェーデンはみんな大好きデザインチャレンジ!そういえば環境活動家として若い時から名前を馳せるグレタ・トゥーンベリさんはスウェーデンの方やないか、ということで、材料をリサイクルしてサステイナブルな衣装に作り上げよう!というチャレンジでした。うん、やってることは大体よくやってるガラクタから衣装作るチャレンジと同じなんだけど、そういう方針の説明の仕方だと「さすがスウェーデンっぽい〜!」って聞こえてしまう単純な私でした。

 

 

 

Estoy viendo Drag-a'-mera! en WOW Presents Plus
http://www.wowpresentsplus.com/videos/drs-103

 

 

 

 

メインチャレンジに入る前に今回はスペシャルゲストあり、ということで、スウェーデンでの超レジェンドドラァグクイーンである、クリステル・リンダルさんがやってきて、クリステル超トリビアクイズ大会がミニチャレンジとして実施されたのでした。最初の問題が、「1976年にアフター・ダークとして3人組で活動を開始したが、結成時の全員の年齢を足すと何歳?」というもので、そもそも一体このお方おいくつなのかしら…と調べてみたら70歳でびっくりしました。ル、ルポール御大よりも年上…!(そういう比較よくないで!)解答パネルに書いてる時に、全部の答えをまとめて書くと思ったのか、1問目の答えを左上にちっこく書いているエンディゴちゃんの可愛さにクラクラしました。そのままミニチャレンジウィナーになれて嬉しい、可愛さは勝利へと導くのだ…勝者の権利のガラクタを他の人より15秒早く取りに行けるというのがどれだけ有効に働いたかは私からは何とも申し上げられないのですが…(っていうか15秒なんて刹那すぎやしないかね?)


毎度の如く「普段から自分で衣装作ってる、このチャレンジに賭けてるわい」組と「自分で衣装作ったことない、来るとは分かっていたがどうにかせんと」組が出現するのですが、スウェーデンではどうやら学校でお裁縫を習うらしいというのもあり(日本では私の子供の頃は女子は家庭科・男子は技術みたいな感じに分かれていた気がします。今は変わったと聞いた気がしますが…)出来上がりはみんなそれなりに形になっていたし、かつジャッジングも納得できる感じだったかなぁという印象です。


個人的にはサンタナさんは海賊っぽく!というコンセプトもばっちりで、衣装もかなり完成度高く(売れそうなレベル!)作り込んでいたのでセーフ抜けになってしまったのはびっくりだったのですが、今回のテーマの根本が「リサイクル」だとすると、ちょっと普通の布地に近い素材を使いすぎてそれが伝わらなかったのが理由なのかな、と思いました。でもよかったよねぇ、私はトータルコーディネート的にも大好きでした。邪推ですが、この時点で7人だったので、トップ3として残してしまうともう一人のセーフ抜けであるアドマイラさん一人のuntuckedラウンジになってしまうから二人抜けさせたのかなと思うのですが…しかし三回連続セーフのアドマイラさん、すっかりuntuckedの主みたいになっていて一人だとしても味わい深いものが見られたのではないかと推測します。アドマイラさんのセーフはトップでもボトムでない「普通」っていう評価というよりは、「ザ・安定感」って感じで毎回セーフでもあんまり心配にならない。ずっとあの部屋でゆったりと過ごしていただいても構わないとすら感じられるような、でも明らかに実力があるのは隠しきれないような、達観したベテラン、大好きです。untuckedの二人、可愛かったな〜。アドマイラさんはドラァグと自分自身とを完全に切り分けて考えるタイプ、サンタナさんはドラァグで得た賞賛が自分個人と紐づいていると感じる気持ちを切り離すのは難しいと感じるタイプ、それぞれで面白いなぁと思いました。戻ってくるみんなを驚かせようよ、って出てくる言葉が「アップルパーイ!」なのなんなの、マイメロちゃんかよ、可愛すぎるやろ。


トップ組は衣装作り大好き!なアイマさん、八重桜みたいなふわふわしたボリュームを出したトップスにミニスカートという形でアイドルっぽくて私は最高に大好きでした。ピンクだし!かわいい!前回のストッキングをたくさん使った衣装の時に、エントランスの衣装とシルエットが似てるからもっと違うのみたいなーと言われていたので、今回もシルエットがマイナスポイントになってしまうかもな、と危惧していたのですが、でも私は好きだなぁ、毛糸や紙を使ってナチュラルな感じの素材感だったのも好きでした。

アイマさんはさらにグルーガンも不安・ミシンも初めてのフォンタナちゃんを始め、いろんな人をちょこまかと助けていたみたいでそこもグッと来ましたね。「グルーガンを爪につけちゃったりしてイライラしてる時にみんなのところに話に行くことで落ち着いて、クリエイティブなアイディアを取り戻せるようになってよかったよ」と言ってるあたりも、徳の高さを感じます。

 

そんなアイマさんを抑えて今回のウィナーになったのが、前回リップシンク組からの急上昇のヴァニティさん!結束テープ?のようなプラスチックの紐素材一つに絞って、ミニマルにまとめていたのがハイファッション!という感じでスタイリッシュでした。体自身のシルエットをわざわざ強調しなくてもいい、みたいなところとか、勉強になりました。untuckedを含め満場一致のウィナー、おめでとうございます。ヴァニティさんは今回ワークルームで話してくれた、いじめを受けて14歳にして向精神薬を飲まないといけないほどメンタルをやられた、という話も衝撃的でした。それだけ辛い目にあっていまだにトラウマが残っているのにも関わらず「いじめられた方が助けを求めることは弱さではなく強さだから手をあげよう、でもいじめている方も、なんらかの助けが必要なんだよ、だってどこかおかしくなってるんだもん」と語れる強さ、すごいなぁ…。ヴァニティさんのちょっと一歩引いて物事を見る印象とか、この経験から来てるのかなぁなんて思ったりもしましたが、いじめた側に対してもただ恨むだけでなくそうやって言えるのは本当にすごいと思います。


そしてボトム組、こちらは前回ウィナーからのリップシンクという逆のパターンのエレクトラさん。個人的にはよくまとめていて、そんなに悪くないんじゃない…?と思ったのですが、デザイン画のときはもっと肩と腰にボリュームがあったのが良かったからもっとその予定通りに仕上げて、余計なジャラジャラした装飾は無くした方が良かったんじゃない?と辛口ジャッジ…このなかなか手厳しい素敵な方は誰…?と調べて見たら、スウェーデンを拠点とするクリエイティブディレクターのフレデリック・ロバートソンさんということで、あまりの格好良さに私は無言でInstagramをフォローする事しかできなかった。

そしてボトム3で持ち堪えたフォンタナちゃん、初めての衣装制作という事で、アイマさんにアドバイスをもらいつつ、ホットグルーで火傷したりミシンと格闘したりと頑張りました。本当、ただ平面的にビニールシートを使うのでなく頑張ってミシンで縫い上げて立体的なフレアスカートに仕上げて大正解だった!そして、このエコロジーを意識したチャレンジで故郷ブラジルのアマゾンの危機についてもステートメントを掲げたことは、プラスに働いただろうなぁと思いました。


我らがエンディゴちゃんは…!こちらも初めての衣装制作と言うことで心配していたのです。でもワークルームで作り途中だった上半身がなんだかいい感じだったのでこれは行けるかな?と思ったのですが…でもやっぱり難しいね。未完成感とか、シルエットのこととか、指紋がついちゃってるところとか、指摘の一つ一つを聞いて、あ、うんそうだよね、確かにそういうところもあるよね、と頷けてしまったので、まあ仕方ないかなぁと思います。でも着想は良かったと思うのよ、黄金聖闘士みたいで素敵だったと思うのよ…(あとからリクリエイトしてもらった衣装をインスタにアップしてて、あら素敵!と思ったので、本当にあとは技術がついて来さえすれば…!という感じだったのだろうなぁ…)


リップシンクに臨むベテラン・エレクトラさん(ゲストのクリステルとの共演経験もあるなか、その前でリップシンクやりたくないなぁ〜という気持ち分かる!)に対し挑む、ランウェイを歩く姿が初々しいと毎回のように言われる当推しエンディゴちゃん(靴のサイズ14.5と言うことですが…31cm強くらい!?ヒール以前に靴自体探すの大変そう!)ですが、でもep1のときよりもさらにパワフルにパフォーマンスしていて誇らしいなぁと思いました。動きにくそうな衣装なのに一所懸命動き回って、さらにエレクトラさんに絡むような動きも入れていて、この3epの間にすっかり度胸がついて…!と感動しました。残念ながらエリミになってしまったのですが…


最後のミラーメッセージ、多分残されたコンテンスタントの皆読むことができないだろうに、わざわざ日本語でも「また東京で会いましょう!」と残してくれたのは、コンテスタントたちだけでなく、世界中の視聴者、そして日本から見てる視聴者のためだったのかなぁなんて思って、ちょっぴり涙してしまいました。本当に本当に頑張った、格好良かった、東京からの参加者としてたくさん日本に希望を与えてくれてありがとう…。ep1のビューイングパーティの麗しさも胸に刻みつつ、また会いにいけたらいいなぁと思っています。もっと番組で見たかったなぁ、と思うけど、でも頑張れば東京に見に行くことができる、それってすごい楽しみなことだよなぁ、番組で知れて良かったなぁ、と心から思うのでした。本当にお疲れ様でした…!